Andante comodo −音の住む館−
登場人物などの紹介
最初にお断りしておきますけど、うちの住人は全員キリスト教徒じゃありません。あんまり深い内容説明は出来ませんのでご了承を。
マタイ受難曲(Matthäus-Passion)は、新約聖書「マタイによる福音書」に基づくイエス・キリストの受難を扱った作品です。
バッハの受難曲は他にヨハネ受難曲と、近年になって復元されたマルコ受難曲がありますけど、よく知らないんで(爆)説明は省きますね〜。
楽器編成
現代のオーケストラでは使われない楽器がいくつかあります。MIDIでは音の近い楽器で代用してます。
第1オーケストラ及び合唱(左側)
- フラウト・トラヴェルソ 2
- オーボエ(オーボエ・ダ・カッチャ及びオーボエ・ダモーレ持ち替え) 2
- 弦楽(第1及び第2ヴァイオリン、ヴィオラ)
- ヴィオラ・ダ・ガンバ(ソロ)
- 通奏低音(オルガン、チェンバロ、チェロなど)
- 混声四部合唱
ヴィオラ・ダ・ガンバは「足のヴィオラ」の意味で、チェロにギターのフレットが付いたような楽器です。サッカーJリーグ、ガンバ大阪の「ガンバ」も同じ意味ですね〜。
第2オーケストラ及び合唱(右側)
- フラウト・トラヴェルソ 2
- オーボエ(オーボエ・ダ・カッチャ及びオーボエ・ダモーレ持ち替え) 2
- 弦楽(第1及び第2ヴァイオリン、ヴィオラ)
- 通奏低音(オルガン、チェンバロ、チェロなど)
- 混声四部合唱
主要登場人物
- エヴァンゲリスト(テノール I)
- 「福音史家」とか「福音記者」などと訳されます。簡単に言えばナレーター役ですね。
- イエス(バス I)
- ご存知イエス・キリスト。
- 大祭司カヤパ(バス I)
- イエスを殺そうと企むグループの首謀者。名前はカイアファとも言います。
- ユダ(バス I)
- イエスの12弟子の1人。
- ペテロ(バス I)
- イエスの12弟子の1人。ペトロとも読みますね。
- ピラト(バス I)
- ローマ帝国の総督。
……他数名。そして民衆等の集団を受け持つ混声合唱。オペラじゃないので、1人の歌手が何役も受け持ったり、合唱のうちの1人がソロで役を歌ったりします。
「バス I」は第1合唱の中からバス1人が歌うという意味です。「合唱 II」とあったら第2合唱だけが歌います。
負担が大きいエヴァンゲリストとイエスは、合唱とは別に歌手を置く場合がほとんどです。
男性ばっかりですね〜。女性もいるんですけど名前がなくて、ちょっとずつしか出てきません。ソプラノ、アルトのソロは、どっちかと言うとアリアやレチタティーヴォ・アコンパニャートで活躍します。
楽曲形式
- レチタティーヴォ
- 歌よりも語りに近い、叙述的な独唱曲です。お話とセリフは、主にこの形式で進められます。
- レチタティーヴォ・アコンパニャート
- 「伴奏付きレチタティーヴォ」の意味で、アリアとセットになります。伴奏が同じリズムを繰り返し刻むのが特徴です。レチタティーヴォとアリアの中間の性質を持ってます。
- アリア
- 言葉のイントネーションよりも感情を優先した、叙情的な独唱曲。レチタティーヴォが歌詞を1回だけ歌うのに対して、アリアは短い歌詞を繰り返して歌うので、純粋に音楽として聴くべきかも。多くはA-B-Aと、最初を反復する「ダ・カーポ・アリア」という形を取ります。
- コラール
- 賛美歌のことです。「マタイ」では常に全楽器と合唱が参加して、登場人物または聴く人の気持ちを、第三者的に代弁する役割を持ってます。
若干の例外を除き、アリアかコラールが総括して、ワンシーン終了になります。
(C)Shiomabushi
2004-11-01 作成
2007-02-22 更新