城下町歩き 土浦

茨城県土浦市

常磐自動車道を北上し、柏から利根川を渡ると茨城県に入る。左手に茨城のシンボル
であり学園都市で有名な筑波山が見える頃には、間もなく土浦北インターに到着。

愛知県の長篠の古戦場で、織田・徳川連合軍の鉄砲隊に討ち取られた武田勝頼の
重臣土屋昌次と武田家滅亡の折に運命をともにした弟昌恒。武田信玄、勝頼の物語
で忘れることのできない兄弟だ。土屋兄弟の活躍に感動した徳川家康は、遺児を取り
立てその末裔が後に土浦藩土屋家9万5千石の大名になる。なんとも感動的な歴史
のエピソード。
 久しぶりに土浦の城下町を訪ねたくなった。JR土浦駅から市街地を抜け切る辺りに
亀城公園と呼ばれる土浦城跡公園がある。本丸、二の丸の名残が公園として整備され
ているが、関東の近世城郭の跡としては非常に保存状態が良く、現存の太鼓門、東櫓、
西櫓が復元されている。平成10年に完成した東櫓は木造での復元で、管理人の方の
説明を聞きながら立派な木造建築に感動した。最近は、白河城(福島県)、掛川城(静岡
県)と木造建築での復元が盛んで、単なる観光拠点ではない姿勢が非常にいいと思う。
 閉館時間が近かったので市立博物館を駆け足で見学した。土屋家の城下町は老中も
輩出する名門として、更には水戸街道の宿場町として繁栄したらしい。町の近くには大きな
霞ヶ浦が広がり、戦時中は予科練航空隊の町として海軍航空隊のメッカとして全国に知ら
れた。そういえば、かの山本五十六も土浦にお住まいだった時期がある。
 水戸街道沿い古い町並みが綺麗に整備され、土浦も観光に力を入れているようだ。カメラ
を持った観光客が歩いていた。できれば、亀城公園辺りに土浦繁栄の原点ともいえる土屋
兄弟の銅像など建ててもらいたいな・・・・・。
 お腹が空いたので、老舗の天麩羅屋の暖簾をくぐった。

東櫓内部の江戸時代の建築技術を
見学するだけでも城跡公園散策の
価値がる。
なんでも1億円のお金を投入したらし
い。土浦の誇りですね。


なかなか、いい雰囲気の老舗が残って
いる。師走は暗くなるのが早くて、あわ
ただしい散策になってしまった。
 今度土浦を訪れる時には、霞ヶ浦にも
足を伸ばしてみよう。


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