やはらかに柳あおめる 北上の岸辺目に見ゆ 泣けとごとくに
石川啄木
故郷を想うとき、目に浮かぶのは故郷から見える山や川だ。岩手の盛岡
を訪ねると、盛岡が故郷の人は少し羨ましい気がする。もしかしたら地元
の人から「お前は盛岡を観光で歩いてるから呑気な事言ってるんだ。厳し
い冬を過ごしてみろ・・・・・」と、怒られるかもしれないが、盛岡駅を降りると
近くに北上川が流れ、町の佇まいも美しく落ち着いた町だ。
この町は文学フアンには堪らない。人気の石川啄木と宮沢賢治が青春
時代を過ごした町。心美しく、純粋な人物をはぐくむ土壌がある。北上川を
渡り市街中心に向かうと、コンパクトな町並みはすぐに官庁街に入る。右手
の丘が盛岡城址であり、啄木お気に入りの「不来方」だ。
不来方のお城の草に寝ころびて 空に吸はれし十五の心
不来方の丘に登ると、城跡の裏手も川が流れ旧市街と想像できる町が
続いている。それでもコンパクな町だ。南部盛岡藩20万石とはいえ、この
町から「平民宰相」原敬や五千円札の新渡戸稲造(フォークソングのNSP
もそうだったかな?)と、多くの人物が出ているのが不思議だ。盛岡市に
は先人達の博物館もあります。
駅前に冷麺で有名な焼肉屋があったり、随分前に駅前のホテルに宿泊
した時、2002年絶好調の阪神タイガースも泊まっていた。(ついでに、沖縄
の那覇では読売ジャイアンツの二軍と同じホテルに泊まった)
盛岡観光ではわんこ蕎麦が有名で、自分も一度挑戦したことがあったが
76杯でダウン。なかなか100杯は食べれない。でも、お腹の苦しかった思
い出よりも、生温かい麺と大根おろし、葱、海苔と意外と旨かった。
盛岡の友達はいつも「盛岡が大好き。多くの人に来てもらいたい・・・・」と
話していたし、盛岡に住んでいた二人の営業マンを知っているが、二人とも
盛岡の土地柄、人情、女性を絶賛していた。これからも、盛岡を訪れる機会
があると思うけど、もっともっと盛岡の魅力を探求してみよう。ああ、岩手山、
北上川が呼んでいる・・・・・。
岩手山 秋はふもとの三方の
野に満つる虫を何と聴くらむ
啄木
石川啄木新婚の家(盛岡市内)
JR盛岡駅
「もりおか」の筆跡は石川啄木
岩手県盛岡市