2002.2.17 記 現像ムラ (まずは最大の悩み)
1週間前に日光の戦場ヶ原で撮影したブローニーフィルムを前にして、さていよいよフィルム現像だ。
約20年間埃をかぶっていたプラスチックの現像タンクを取り出す。
エーッと、現像液はとりあえずD−76、定着液はやはりFUJIFIX、てな調子で準備開始。
液温がなかなか良いところへ調整できずイライラしながらも、ようやく20度となり、
「次からは、液温調整が楽な希釈現像にしよう・・・」と思いながら現像開始。
おっと、そういえば撹拌はどうしてたかなー?・・・?・・・?ン?思い出せない・・・。
心棒入れて左右に回転していたかなー??いや待てよ、逆さにひっくり返していたかなー??
とりあえず両方取り混ぜよう。
20年ぶりのフィルム現像はこんな調子でした。
できあがったネガを見て濃度は良さそう、これならうまくいった。
しかし、である。1週間後,、錆だらけのラッキー60Mでプリントしてみたらちょっと変。
なんと画面の所々に細長い縞状の濃度ムラがある。
そうです、フィルムの現像ムラだったのです!
2000年1月;これが現像ムラとの戦いの始まりでした。
「ほとんどの人はこれらの道具でムラがでていないはずだ」との考えから自分の撹拌に問題が
あると判断し試行錯誤を継続。たまにうまくいくのがありズルズルと現像20回、フィルム96本に
現像ムラのコマを作った。
タンクの変更、撹拌方法の変更、いろいろやってムラの程度はだいぶ改善されたがどうしても
フィルムエッジの濃度が少し濃くなるコマが発生する。
現像ムラの例
プリントの両サイドの濃度が低くなっている。
(ネガでは濃度が高くなる)
ここまでの条件の整理:(初期のお試し現像を除く)
使用フィルム;T-MAX100、ACROS、テクニカルパン(いずれも120サイズ)
使用タンク ;パターソン、LPLステンレス(いずれも120サイズ2本用)
前浴 ;なし
現像液 ;T-MAX(1:9)、ミクロファイン(原液)、テクニドール
停止液 ;LPL無臭停止液
定着液 ;イルフォード・ハイパムフィクサー(1:4)
撹拌方法 ;@横倒し、A180度倒立、B360度倒立、C軸方向回転(タンクごと)、
D軸方向回転(リールのみ)、Eリール引き上げ、Fタンクのムーンサルト
等で試行錯誤
撹拌周期 ;泡取りと最初30秒連続、以降1分ごとに撹拌と泡取り
処理時間/温度 ;フィルムメーカーのほぼ指定通り
この条件での結果:
上記撹拌方法@〜Fと1回の撹拌でのその回数をいろいろ試したが程度の差は
あるもののほとんどの現像でムラがあるコマが発生した。
(プリントするとフィルムエッジ近傍が何となく薄くなる)
但しこの結果は、フィルムメーカーが推奨する撹拌方法を無視しての結果ですので
筆者の現像作業に限定されます。
メーカー推奨もビデオでもあれば明確に分かるのですが、文書では、力加減、撹拌スピード、
使用タンク名、液量など、よく分からない部分があるので最初から無視しています。
2001年5月末:とうとう熟練による現像ムラ撲滅の考えを捨て、
発生するメカニズムと対策を考えることにした。
(もっと早くまじめに考えれば良かった)
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