21. トップハット屋根・床レベリング

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■2002年3月4日(月曜日)

朝、現場前に見覚えのあるトラックが。近くに寄ってみるとあのビケ足場のトラックです。若い職人さんが道路から足場の部材を次々に「エイヤッ!」と放り上げ、2階の足場にいる職人さんがハッシとつかみ取っては屋上の親方らしい職人さんに受け渡しています。「どこの足場ですか」と尋ねたら「トップハットです」という答えが返ってきました。そうです。今日はトップハットの屋根の施工が始まったのです。改めて足場を組むとは思ってなかったので意表を突かれてしまいました。出勤の途中だったので妻に電話で、写真を撮ってくれるよう頼んでおきました。
また、現場にはなぜか宇部興産のヘルメットをかぶった人の姿も。宇部興産と言えば、あの地盤改良工事で使った固化材の「ユースタビラースーパー」や、基礎の仕上げ材「天端レベラー」を扱うセメント系の商社です。「屋根工事になぜ」とも思ったのですが、そのときは尋ねませんでした。のちほど電話で工事監督さんとお話しした際、今日は床のレベリング材の施工も行われたことがわかりました(以前いただいていた予定表には、ちゃんと“レベラー”と書いてありました(^_^;)。

トップハットをぐるりと取り囲むように足場が組まれています。午後見た妻の話では表面に光沢があるらしいのですが、どのような施工が行われたのかこの日はわかりませんでした。後で調べておこうと思います。
注)これは午後3時半頃の写真ですが、翌日の朝見たら、北側全面と南側の下4分の1くらいのところまで屋根仕上げ材が貼られていました。この後に作業をされたのだと思います。

 

  

レベリング材が施工された2階床の状況です。この上にクッション材が敷かれ、フローリングはその上に施工されます。3階床にも施工されているはずですが、この日は3階まであがってみることができませんでした。
宇部興産が扱う床材としては
・セメント系セルフレベリング材「SLフロー」
・特殊セメント系セルフレベリング材「クイックセラミックフロー」
・床仕上げ用セルフレベリング材「フィニッシュフロー」
・セメント系セルフレベリング材「床レベラー」
がありますが、どの商品が使われたのか、この時点では不明です。妻の話では「夕方には乗っても大丈夫」と職人さんが言っていたということなので「クイックセラミックフロー」(2〜4時間後に軽歩行可能)ではないかと思われます(未確認モード)。
ちなみに1階床にはレベラーは施工されず、高発泡断熱材が敷かれます。

・基礎シュミットハンマー試験

  

この日は基礎コンクリートの打設からちょうど28日目にあたり、旭化成ホームズの監督Aさんによるシュミットハンマー試験が行われました。建築基準法では「四週圧縮強度」として、この日を基準とした強度を定めており、打ち込みの日に検査会社の方が採取していった生コンのサンプル(5.コンクリート打設参照)もこの日に破壊検査が行われ、結果が書面で報告されることになっています(書面はお役所にまわされ、監督の元に届くまでに10日くらいかかるそうです)。
シュミットハンマー試験は岩石の硬度などを調べるのにも使われる検査方法です。コンクリートの強度試験に使われる器具は写真右のようなもので、購入すると20万円以上する高級品のようです。原理は中のハンマーのようなものでコンクリートに衝撃を与え、反発する力によって強度を測定するもので、反発値は内部のロール紙にグラフで記録されます。
写真左のようにコンクリートに押し当てていくと先端の棒がなかに引っ込んでいき、あるところで「ガチャン」と音を立てて1カ所の測定が終了(妻の報告)。
測定ポイントは異なる3面について各25カ所行って平均値をとるそうで、この日は基礎が露出している浴室部分の3面で行われました(それでユニットバス搬入はその後?)。「ガチャン、ガチャン」と次々と合計75カ所のデータを測定。試験そのものは5〜6分で終了したとのことです。Aさんによるとデータそのものは「かなりいい値」だそうですが、結果は後日ファックスで知らせてくれるとのことです。

 

■2002年3月5日(火曜日)

・屋根仕上げ工事

朝、現場に行ってみると、トップハットの北側の屋根にはひととおり屋根仕上げ材が貼ってあり、南側にも下4分の1くらいのところまで屋根材が貼ってありました。「あ、昨日のうちにかなり進んでいたんだ」と思っているところへ屋根工事の職人さんが到着。後を妻に託して私は会社へと急ぎました。


作業前の南側の状態です。(8時半頃)


北側にはすでに屋根材が貼られています。


10時前には南側もほぼ貼り終わりました。


続いて頭頂部のカバー(?)をつけています。


頭頂部にはこのようなカバーが取り付けられました。横から空気が通るようになっているのだそうです。


最後に頭頂部の角の金物を取り付けて作業完了です。お昼前には終わってしまいました。

・屋根仕上げ材について

今回使われた屋根仕上げ材は、クボタのカラーベスト、ザルフTR421ココナッツブラウンです。

カラーベストとは「セメント、けい砂を原料として、繊維で補強した屋根材」で、クボタの商品名ですが、スレート系屋根材の一般名称としても使われているようです。当初は原料に石綿が使われていたようですが、クボタの製品について言えば現在ではノンアスベストとなっています(今年から完全無石綿化)。株式会社クボタのHPによれば耐用年数は約50年を想定しているそうです(ただし1960年発売なので実績は40年程度)。
カラーベストは上の写真のような形状をしており、ねじ釘を使って下から順番に重ねながら下地に固定していきます。瓦屋根に比べれば軽量でどんな勾配にも施工でき、安価であるなどの特長があり、「新築一戸建て住宅の4軒に1軒が採用している」(クボタ調べ)だそうです。
なおクボタでは今年1月からラインナップを一新したため、当家で使用されているザルフTR421という型番はカタログから消えています。ただし仕様に大きな変更はないようです。


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