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１．教科指導・評価方法 |
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ⅱ．「絶対評価」って何？絶対評価による評定方法簡単に、分かりやすく説明します。各教科で、評価のための材料には、次のようなものがあります。 １．定期テスト（中間・期末） ２．小テスト（漢字テスト・単語テスト・確認テスト・体育実技テストなど） ３．提出物（実験レポート・感想文・作品・ノートなど） ４．授業中の取り組み（発表・発言など） このような材料は、それぞれ教科・単元の目標に対してどの程度到達しているか、点数をつけます。そして、次の４つの視点でそれぞれの点数を分けていきます。 ア 意欲・態度 イ 思考力 ウ 表現力 エ 知識・理解 たとえば理科では、 １．定期テスト２回２００点分を、思考力４０点、知識理解１６０点、 ２．小テスト５回１００点分を、意欲態度２５点、知識理解７５点、 ３．レポート３つ６０点分を、意欲態度２０点、思考力２０点、表現力２０点 ４．発表５回５０点を、思考力２５点、表現力２５点 というふうに分けていくのです。 そして、ア～エのそれぞれを点数によって、満点に対して８０％以上ならA、５０～８０％ならB、５０％以下ならCの３段階に評価されます。（これを観点別評価といいます。この基準の％は教科によってある程度固定されます。） 上のたとえの場合、Wくんが小テスト・レポートの意欲態度４５点分のうち、３８点を取ったとしたら、８４．４％到達したことになります。したがって、Wくんの理科の「意欲・態度」についての観点別評価は「A」ということになります。 さらにすべての得点を合計して、５段階の評定をつけていきます。 ５ 満点に対して、９０％以上 ４ ８０％以上９０％未満 ３ ６０％以上８０％未満 ２ ４０％以上６０％未満 １ ４０％未満 （この満点に対する％の割合は学校によってまたは、教科によって独自に設定できます。） 先程のWくんは理科の満点４１０点のうち、２９８点だったとすると、７２．７％到達していることになり、理科の評定は「３」となります。 また、意欲態度を２０％・思考力を２５％・表現力を２５％・知識理解を３０％となるように点数の配分を変えることもできます。 たとえのWくんの理科の場合、２９８点の内訳は意欲態度４５点中３８点・思考力８５点中５２点・表現力４５点中３０点・知識理解２１５点中１７８点とすると、上記の点数配分に変える計算は、 （３８×２０÷４５）＋（５２×２５÷８５）＋（３０×２５÷４５）＋（１７８×３０÷２１５）＝７３．７となり、評価は「３」となります。 ちなみに、Wくんの理科の観点別評定は２９８点の内訳から、意欲態度がA、思考力がＢ、表現力がＢ、知識理解がＡとなります。 絶対評価の長所・短所１．長所今までの相対評価では、知識・理解に偏りがありましたが、普段の授業でのレポートの作成や発表など、評価の場面が多くなることで、生徒にとっては、「がんばったらがんばった分だけ、それに見合った評価をしてもらえる」ということになります。 また、評定に全体の中で占める割合がなくなりますので、今までより、４や５の評定をもらえる人が増えることもあります。 ２．短所 生徒にも保護者にも分かりにくいこと。 教師にとっては非常に手間がかかること。上記の評価手順を受け持ちの学年の生徒が２００人いれば、２００人分を行わなければならないのです。 そして、意欲・態度などといった観点にどういう基準で点数をつけるのか、ということです。たとえば、上の例では、レポート３回６０点のうち、意欲態度の点数を２０点つけていますが、レポートのどこを見て意欲態度の２０点をつけるのか。丁寧に取り組んだか、友だちのものを写したりせず自分で取り組めたか、提出期限を守れたか、などが基準になると思われますが、字がきれいな子と、字がきたない子で差が出たりしないのか？担当教師の好みで差が出たりしないのか？など、どうしても教師の主観が入る余地が残ります。もちろん、評定に教師の主観が入ってはならないのですが、保護者や生徒にとっては不透明で疑問が残ることが考えられます。 また、各中学校によって到達度の割合や、評定の基準が異なるので、その評定が高校の入試に使われた際、不平等感があり、高校側も、どこまでを選考の基準として調査書の評定を使うか検討せざるを得ません。今年度までの入試と同じように、選考基準として使用されるのでしょうか？推薦入試において筆記試験を行っていない多くの学校では、、面接と中学校の評定のみで選考していましたので、、今後変わっていくことでしょう。場合によっては、中学校の成績は一切考慮されず、高校入試が一発勝負となるかもしれません。 このように、良い面もありますが、さまざまな問題を抱えたまま、絶対評価は平成１４年度から全国の公立中学校に導入されます。教師一人一人が、この絶対評価の導入を、「生徒のために何とか活用してやろう」といった意気込みがなければ、損失をこうむるのは弱者である生徒たち、ということになりかねません。 （教師の皆さん、事務作業がさらに増えますが、子供たちのために、そして日本の将来のためにがんばりましょう。） |
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１．教科指導・評価方法 ＜目次＞ⅰ．週休二日制で、時間割はどうなるの？
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