・概要ガソリン内にゴミが入っていると,そのままだとゴミがガソリンと一緒にエンジン内部に入り, 場合によってはエンジンの異常摩耗を引き起こす可能性がある.これを防ぐため,ガソリンタンクからエンジンまでの間に, ガソリンを濾過してゴミを取り除くためのフィルターがついている.で,長い間使ってゴミが限界以上にたまると, フィルターが詰まってガソリンが十分にエンジンに送られなくなる.今日,日本国内で販売されているガソリンに, それほど多くのゴミが含まれているとは思えないのだが,いちおう10万kmで交換することが推奨されているので, 交換しておくことにした. ・準備品まず,修理書の図の確認. 通常は,車を持ち上げて,車の下から作業することになる(「2回目の交換」を参照). 今回はシリンダーヘッド載せ替えと同時に行ったので,上から作業できた. ガスケット類については,フューエルフィルターASSYとしてセットで販売されているので,単品で購入する必要はない. パルセーションダンパーについては,通常は交換する必要はないので,外した部品を再利用すればよい.下側のユニオンボルトも同様. ただし,取り外し時にネジをなめてしまったりしたら交換しないといけなくなるかもしれないが・・・. 今回は,上で述べたような理由により,特別に交換である.あと,22mmのスパナのちょっと上等なもの(できるだけ柄の長いもの) があれば,なおよい. フューエルフィルターとパルセーションダンパー. 2. 3. 4. はすでに交換済み.
・実際の作業まずシリンダーヘッド載せ替えの項にあるように,シリンダーヘッドを降ろす. で,シリンダーヘッドが降りて,他の人にピストン頂部を清掃してもらっている間に,こちらの交換作業を行った. シリンダーヘッドを降ろしたところ. 黄色の○内がフューエルフィルター 交換作業は,インテークマニホールドを外側に動かした隙間から行う.ちょっと狭いが,いちおう問題なく可能だった. インテークマニホールドガスケット交換の時にできなかったのは, スロットルボディに向かうウォーターバイパスホースとワイヤハーネスが引っかかっていたためだと思われる. であるので,この処理さえできれば,シリンダーヘッドを降ろさなくても上から交換できるのかもしれない. ただ,フューエルフィルターを交換するくらいでサージタンクを降ろすのも大変だし, 通常はやっぱり車をジャッキアップして下から交換ということになるだろうか. 修理書の図ではインテークマニホールドステーを取り外すことになっているが, 今回は上側の固定ボルトがインテークマニホールドをずらす時に外してあったので,ちょっとステーを傾けてやるだけで作業空間が確保できた. 今回の作業では,フューエルフィルターの上に付いているパルセーションダンパーを外すのがちょっと手間取った. 六角部の二面幅は22mmなのだが,スパナしかかけられない上に,ここにあったスパナが短いものだったので, なかなか緩まない(長いスパナを買ってあったのだが,今回,持っていくのを忘れてしまった). それでも手伝ってもらって,やっと外すことができた.下側の17mmのユニオンボルトは, ふつうのメガネレンチがかかるので,楽勝.あとフューエルフィルター本体を固定しているボルト2本を外せば, フューエルフィルター本体が取り外せる.さて,取り外したフューエルフィルターの中を覗いてみるが, はっきりいって汚れているかどうかわからない.これは割ってみないとわからないんだろうな. パルセーションダンパーは,新旧を比較すると,ガスケットの形状が少し変わっている.上から見ると同じ形なのだが, 新しいパルセーションダンパー用のガスケットは旧品には合わない.むむむ. とりあえずフューエルフィルターASSYについていた注意書きの通りのガスケットを使用することにした. 取り付けは,まずフューエルフィルター本体をエンジンブロックに固定し, フューエルパイプをガスケットを介してパルセーションダンパーとユニオンボルトで固定すれば作業完了である. ・交換後の結果基本的に,詰まってさえいなければ,交換したからといって特に変化があるわけではないので, 実際に体感できるような変化はなかったはずである(シリンダーヘッド載せ替えと同時だったので, そちらで大きくエンジンフィーリングが変化したが).ともかく,これであと10万kmは心配ないだろう. 次に交換する時は,普通に下から交換ということになるだろうか. 2回目の交換・概要走行距離が25万kmを超え,前回のフューエルフィルター交換から11万kmくらい走ったので,2回目の交換を計画した. 今回はシリンダーヘッドは触らないので,修理書通りに下から交換することになった. ・準備品先ほどの修理書の図の確認. 前回はシリンダーヘッドを降ろしてからだったので,フューエルフィルターをエンジンに取り付けたまま燃料配管の脱着が行えたが, 通常の状態ではフューエルフィルター周囲にはスパナをかけるような隙間はない.見回してみた結果, フューエルフィルターからフューエルデリバリーパイプ(インジェクターの根元)へ向かうフューエルパイプNo.1を, フューエルデリバリーパイプ側で切り離し,フューエルポンプを固定しているボルト2本を取り外して, フューエルフィルターをフューエルパイプNo.1と一緒に車体下へ落としてくることにした. この位置関係は,パーツカタログの図の方が見やすい.
・実際の作業通常なら,まず燃料流出防止作業を行って燃圧を抜いておく必要があるが, これはインジェクター交換のページを参照のこと. 今回はフューエルポンプ交換に続けて行ったため,この作業は不要だった. ・交換後の結果あたりまえだが,交換したからといって何かが変わるわけではない.これでまた10万kmは大丈夫だろう, という安心を手に入れただけである.そうすると,次回交換時には総走行距離が36万kmくらいになる計算であり, 「月まで走ろう(約38万km)」の目標まであと一歩になる.なんとかそこまで頑張りたいものだ. |
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