菊地先生によると、腰痛は心理的に安定している人に比べて、ストレスや不安を抱えるひとは30倍も腰痛の発症率が高いことがわかったそうです。 それではどうして心理的要素が腰痛にさらされるのか。患者さんが脳のどの部分で痛みを感じているかを調査したところ、慢性の腰痛は「視床」を経由しないで痛みを感じることがわかりました。前頭葉がわずかな信号を捉えて大きな痛みとして捉えることがわかったそうです。 患者さんの腰痛の原因を評価して治療するのであれば、心のケアもすべきだということに気付きます。心は脳にあると科学は言いますが、私はその表現は好きではありません!いくら科学が進歩しても、心は脳ではなく、胸の真ん中(心臓の位置;つまりハート)にあると思っています。治療する時は心で接する!そして、患者さんの腰痛の原因、を心で感じたいと思います。患者さんに接する時は、いつも心がけています。 薬や心理療法を使い脳にアプローチすることで、ストレスが原因の腰痛であれば、徒手療法を行わなくても心理療法のみで医学的には痛みを抑えることも可能かもしれませんが、人の手で癒す治療でなければ実際に治療は上手くいかないことがあります。 私が診てきた患者さんのなかには、何年も痛み止めを飲み続けている方もいます。それで痛みが軽減するのであれば、薬を続けていても理解できますが、何年も腰痛が治らないのに、痛み止めを飲み続けるのは、患者さんにとって意味があるのでしょうか? |