急性圧迫症状を伴う骨疾患や骨髄AVM破裂によるクモ膜下出血、膿胸、感染性心内膜炎、胆嚢炎、急性膵炎、大動脈解離、腹部大動脈解離、腎梗塞、急性溶血反応があげられます。整形外科疾患のうち見逃してはならないのは脊髄圧迫を伴うものです。脊髄圧迫は膀胱直腸障害(大・小便が垂れ流しの状態)で鑑別します。しびれでは神経根(椎間板ヘルニアなどによる抹消神経の圧迫)症状の可能性が高いです。 麻痺がある場合は腰痛が主訴になりません!緊急手術となるのは脊髄圧迫による脊髄損傷と腹部大動脈破裂と急性大動脈破裂があります。基本的には腰背部痛では内科的疾患を見落とさないように注意しています。整形外科的な疾患ならば病歴(急性、慢性)や可動域制限(制限がなくても痛みが変化するのかなど)、神経学的な検査などもしっかりと行います。また、整形外科的な疾患ならば発熱、悪寒などは原則として存在しないので、そのような症状がある場合には専門医に紹介します。 |