近藤英隆 コラム 飯田覚士選手が世界チャンピオンになったとき


心と腰痛の関係~なぜ腰は痛むのか?~

9 私の腰痛体験

私自身が治療家になるきっかけになったのは自分自身の腰痛でした。

オフロードバイクで、名古屋から北海道を、野宿をしながら10日間かけて1周したのが腰痛のきっかけでした。北海道から自宅に帰った翌朝、腰があまりにも痛くて、ゆっくりとしか動けなくなってしまったのです。それまでも、何度か慢性的な腰痛はありました。しかし、あまりにも痛みが強かったので、先ずは整形外科を受診してレントゲンを撮って頂き、整形外科医の先生が、レントゲンを見ながら「背骨と背骨の間が狭いのが原因で腰が痛い」と説明をしてくださり、その病院のリハビリを勧められました。

そこでのリハビリでは、理学療法の先生が腰を牽引機で10分くらい牽引をしたのちに、電動のマッサージ器で3分位ブルブルとやってもらいました。そして、全く楽にならない状態で病院を後にすることになりました。しばらく続けて通院してくださいとは言われましたが、素人ながらにも、このままこの治療を続けても治らないと思いました。

そこで、地元の昔からある接骨院に病院の帰り道に向かいました。接骨院では腰に電気を当ててもらい、やさしく話を聞いてもらい、先生の手で治療をしてもらい、接骨院から帰るときには少し痛みが和らいだように記憶しております。私は中学から柔道を続けていた事もあり、柔道整復師(接骨院の先生)と言う資格がある事は知っていましたが、腰痛でお世話になるとは考えていませんでした。この腰痛がきっかけで接骨院に通うことになり、私もそこにいる先生たちに憧れてその後この世界に入ることになりました。

それでも、接骨院の先生に治療をしていただいて、腰の痛みが和らいだのですが、私の腰痛に対する症状の説明は無かったように記憶しております。やはり、よく分からない状態で治療を受けていたんだと思います。この時症状の説明がなかったのは、私自身も腰痛の症状の説明よりも、とにかく楽にして欲しいと思って接骨院にかかったので、あえて、私から症状の説明を求めることも無かったことと、接骨院にかかるまえに整形外科に行ってきたと話したこともあったのかもしれませんが、私はこの時、はじめて行った先の接骨院の先生に治療してもらい、ここで治していただけると感じました。せっせと毎日通院し治療して頂き、この時の腰痛は治ることができたのでした。

今思えば、この時私がその後の通院を整形外科ではなく接骨院を選択したのは、しっかりと私の話を接骨院の先生が聞いてくれたからだと思います。もちろん、病院の先生や理学療法の先生も患者さんの話を一生懸命に聞いてくれる先生もいますし、あまり患者さんの話を聞いてくれない接骨院の先生もいます。私の場合は、接骨院の先生のほうが親切にしてくれました。今だからこそそう思うのかもしれませんが、患者さんの話をよく聞くということは大切なことです。





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