Ms.の京都
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このページの画像は、現在、携帯カメラのものを使用してます。年末にフィルムカメラの現像が仕上がりましたら、もう少しきれいな画像をアップします。

【こったい】
かつては花街として賑わった島原界隈、今、その面影を残すのは角屋、輪違屋、大門だけとなった。九月某日、特別公開中の輪違屋へ行った帰りに、ふと立ち寄ったお店が「こったい」 思いがけない穴場発見である。



ここは元島原高砂太夫さんのお店で、1階では小物やポストカードを販売してる。2階には太夫さんの衣装や髷、下駄などが展示してあり、元太夫さんのお話を聞きながら、お抹茶と干菓子(¥500)が頂ける。 話を聞くというより、いっしょにおしゃべりできるという方がいいかもしれない。



この日は(おうち日記でもご紹介した友人)「姫」と一緒だったのだが、好奇心旺盛な姫は、元太夫さんに「投扇興」の手ほどきを受けたり、太夫さんの歩き方を教えてもらったりしていた。
投扇興は扇を飛ばして、桐の箱の上にのせた飾りに当てる遊びで、元太夫さんの飛ばす扇は、軽やかに、くるっとトンボ返りをして飾りを落とすのだが、姫の投げる扇は「バサッ」っと重そうな音をたてて、畳に落ちる。もちろん飾りはそのままだ。簡単そうに見えてなかなか難しいようだ。



ここの元太夫さんはお母さんが腕利きの髪結いさん、今で言うカリスマ美容師で、幼い頃からお母さんに髪を結ってもらう太夫さん達に可愛がられてるうちに、自然と「かむろさん」(太夫さんにお供している少女)に、そして太夫さんになり、なんと23年間、太夫職を務め上げたそうだ。太夫さん関係の話なら、なんでも聞いて!と言う位、いろ〜んな事を知ってるらしい。とても気さくで、あっけらかんとした方なので、ぽろっと、スゴイ話が聞ける(かもしれない)。けっこうおしゃべり好きみたいやし・・・



京都に住んでても、ましてやちょっと京都に来ただけでは、なかなかほんまもんの業界人?と出会う機会はないけど、ここなら気軽に「通」気分が味わえますよ。一度ぜひ遊びに行ってみてはいかがでしょう。

下京区西新屋敷中堂寺町59−4 tel(075)351-4908
月曜休み 10時からだいたい16時頃まで

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