=━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ English Grammar and Usage ━━━ ┛┛ ┛┛ 英語の文法と語法 No.120 20090401 Chick Tack ┛┛ ………………………… …………… ……………… …………… ┛┛ http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/index.html ┛┛┛ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 第120号 ● ……………… Contents 付加疑問 Question Tags −3 ……………… (1)肯定文+肯定付加疑問 (2)I で始まる間接話法文の付加疑問 (3)How come...? (4)前(第119)号の内容について ……………………………………………………………………………………………… (1)肯定文+肯定付加疑問 …………………………………… 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ・肯定文+肯定付加疑問 (ア)情報を得て、驚きや関心、興味などを示すときに使う (イ)肯定文の部分で推測し、付加疑問でその推測が正しいか どうか確かめるときに使う 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 (a) So you're getting married, are you? How nice! (“Practical English Usage 3rd Edition”Michael Swan, 488-7) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#peu 「そうすると、あなた(たち)は結婚するんですね。すてきだわ!」 〔肯定文〕の後ろに〔肯定の付加疑問〕を置くことがある。聞いた情報を繰 り返したり整理して、付加疑問をつけることによって〔驚き〕〔関心〕〔喜 び〕などを表すという。〔推測〕し〔確認〕をしている時もある。 (b) You've done that again, have you? 「またやったな[だめだなあ]」 (江川泰一郎著『英文法解説(改訂三版)』金子書房 §294(2)) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#newguide 〔あきれ〕ているのか、〔不満〕に思っているのか。 (c) Your mother's at home, is she? (“Practical English Usage 3rd Edition”Michael Swan, 488-7) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#peu 「あなたのお母さんは、お家にいらっしゃいますよね?」 それまでの話の流れなどから Your mother's at home と〔推測〕し、それ が正しいかどうか、is she? で相手に〔確かめ〕ている。 (d) So he wouldn't come, wouldn't he? 「それじゃ彼は来ないのか」 (『徹底例解ロイヤル英文法』宮川幸久、綿貫陽、須貝猛敏、高松尚弘著 §30−1(2)) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#royal “否定文+否定付加疑問”というのもあるらしい。“肯定+肯定”と同様に 驚きや関心を表すことができるようだ。 受験準備などでは学習する必要はないかも知れないが、(a)(c)の例文を採っ たPEUでは、「通常、攻撃的な感じになる」として、次の例文を挙げている。 (e) I see. You don't like my cooking, don't you? (“Practical English Usage 3rd Edition”Michael Swan) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#peu 「わかったわ。私の料理が気に入らない(という)のね」 ……………………………………………………………………………………………… (2)I で始まる間接話法文の付加疑問 ………………………………………………… (a) I told you he would be there, didn't I? (“CAMBRIDGE GRAMMAR OF ENGLISH”Ronald Carter & Michael McCarthy 300g)http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#cge 「私は、彼がそこに来るだろうと、あなたに言いましたよね」 間接話法の文の付加疑問は、主節の主語と動詞・助動詞を対象にしてつける。 (a)では、従属節の he would be を対象にした wouldn't he? とは、なって いない。確認している内容を考えてみれば理解できる。「私が言ったかどう か」を確認している。 「来る」の部分は、状況により「行く」「いる」の訳語の方がふさわしいか もしれない。 (b) I think he's Norwegian, isn't he? (“Practical English Usage 3rd Edition”Michael Swan) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#peu 「彼はノルウェー人だと思うけどなー、そうだよね?」 主節の主語が I で、動詞が think, believe, guess, reckon, suppose な どの場合、従属節を対象に付加疑問を作る。don't I? となっていないこと を確認して欲しい。 I think や I believe などがクッションとなり、従属節を柔らかく伝えて いる。I think は、主節の主要部というより、従属節を主役に立てて副詞的 に働いている。 こちらも確認している内容を考えてみればよい。「私は思ってますよね」 とは確認せず、「彼はノルウェー人ですよね」と確認している。 (c) I don't suppose you know her phone number, do you? (“Macmillan English Dictionary: For Advanced Learners of American English”Palgrave Macmillan, suppose) 「あなたは彼女の電話番号を知らないと思うけど、知ってる?」 I don't..., do you? という対応は、I と you が違うので考えられない。 you know と do you? が応対している。 どちらも肯定になっているが、本来は I suppose you don't know her phone number, do you? という内容なので、否定+肯定の原則にも合う。 第117号の(2)も参考にして欲しい。 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/101-120/egu117.html#2 (c)は、相手が知っていない可能性がある時に、遠まわしに質問したり、依 頼するときに使われる英文である。 ……………………………………………………………………………………………… (3)How come...? ………………………… 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ・How come+平叙文?「どうして〜か」「なぜ〜か」 「どうやって〜か」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 (a) How come the sky is blue? (“LONGMAN Dictionary of Contemporary English 4th edition” Extra dictionary examples) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#ldoce 「どうして空は青いの?」 How come...? は、19世紀半ばにできた口語表現。 Why is the sky blue? と同じ内容なので、How come=Why と考えてもよい が、How come is the sky blue と疑問文の語順にはしない。平叙文の前に How come を置いて、最後に?マークを置いているだけ。 この構文は、How (does it) come (about that) the sky is blue? のカッ コの部分の省略から生まれたため、How come の後ろは平叙文の語順になる とされている。 it は形式主語で、本当の主語は that the sky is blue。come about は happen「起こる」という意味。「空が青いという状態は、どうやって起こる のか」というのが逐語訳。 (b) How come you're not attending the conference? (“The American Heritage dictionary of Idioms”Christine Ammer) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#ahdi 「どうしてその会議に出席しないの?」 How come に続く節が肯定文ではなく、否定文でもそのまま置かれる。 (c) If you didn't do anything wrong, how come they tied you up? (“Collins コウビルド英英辞典 改訂第5版”トムソンコーポレーション US written) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#cobuild 「もしあなたが何も悪いことをしていなかったのならば、どうして彼らは あなたを縛りあげたりしたのですか」 that節が過去形でも、how did it come about that they tied you up? の 部分省略なので、How came...? とはしていない。 (d) We had to stop in Birmingham. -- How come? (“Cambridge Advanced Learner's Dictionary 2nd edition”) 「私たちはバーミンガムに滞在しなければいけなかった」「どうして?」 単独でも使われる。 ……………………………………………………………………………………………… (4)前(第119)号について ………………………………………… 前(第119)号について、三木さんよりご意見をいただいた。そのまま紹 介させていただく。 〜前号(2)関係分〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 (a) Shut the door, will you? (“LONGMAN Dictionary of Contemporary English 4th edition”) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#ldoce 「ドアを閉めてくれるかい?」 〔肯定の命令文〕の後ろに“, will you?” と付加疑問を置くことがある。 Will you shut the door? という英文が、依頼や丁寧な命令になることを 思い出せば納得できるであろう。 最後を上げ調子で言えば丁寧だが、下げ調子で言えば横柄(おうへい) となる。 ・ ・ ・ (f) Don't be late, will you?(Unit 52 D) (“English Grammar in Use 3rd edition”Raymond Murphy) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#egu 「遅れるなよ。いいかい?」 〔否定の命令〕には、won't は使わずに“, will you?”を使う。 下げ調子で発声されることが多い。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜記事対象部分終わり〜〜〜〜〜 ======三木さんのご意見===================================== (a)と同じで、下げ調子でいえば、「きつい命令調」になります。 普通は、揚げ調子で発音されると思います。 =========================================================== 〜前号(2)関係分〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 (d) Be back by five, please, could you. (“CAMBRIDGE GRAMMAR OF ENGLISH”Ronald Carter & Michael McCarthy) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#cge 「5時までには戻って来ていただけるかな。お願いね」 “CAMBRIDGE GRAMMAR OF ENGLISH”では、これらの付加部分を Question Tags とは呼ばずに Directive Tags と呼んでいる。さらに、最後に?マー クをつけていないのも他書と異なる。 ・ ・ ・ (i) Let's not argue, shall we. (“CAMBRIDGE GRAMMAR OF ENGLISH”Ronald Carter & Michael McCarthy 436) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#cge 「言い争うのはやめましょうよ」 Let's not... も shall we で受ける。(d)と同様に?マークなし。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜記事対象部分終わり〜〜〜〜〜 ======三木さんのご意見======================================= business letterでも、「依頼や提案」などを意味するWill you kindly send us your most recent brochure. などには、?をつけないことが多いですね。 ============================================================= 〜前号(3)関係分〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 do me a favour は、「私(のため)に親切な行為をせよ」という関係で 「お願いがあります」という決まり文句。favour はイギリス英語つづり で、教科書などでは favor と表記されることが多い。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜記事対象部分終わり〜〜〜〜〜 ======三木さんのご意見========================================= 「教科書では」というよりも、「米語では」favorと表記されますね。 =============================================================== ……………………………………………………………………………………………… 参考文献 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html ……………… http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html ──────────────────────────────────── □このメールマガジンは、以下のメルマガ・スタンドから配信されています。 ・まぐまぐ! :http://www.mag2.com/ ・めろんぱん :http://www.melonpan.net |
ライフスタイルは変えずに、ただ「聞き流す」だけ
これが確実に英語が身につく方法!