http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/index.html 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃_┌───┐ 中学英単語 第419回 student ┃ ┃_│\☆/│ ┃ ┃ └───┘ 20121224 毎週月曜日発行 Chick Tack ┃ ┗━━┳┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳┳━━┛ ┃┃ ┃┃ ┗┛ ┗┛ ∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩ 419.student(stu・dent) <発音>―――――――――――――――――――――――――――――――― ★[stu':dnt ストューデゥント] [stju':d∂nt スチューデント] 強勢は第1音節にあります。 <品詞と意味>――――――――――――――――――――――――――――― ★[名詞] {複数形:students[-d(∂)nts]} {似た意味の語:pupil「生徒」「弟子」} {対になる語:teacher「先生」「教師」} ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ☆(1)学生、生徒 A student is a person who is studying at a university or college. A student is a child who is studying at a secondary school.《中3》 (“Collins コウビルド英英辞典 改訂第5版”トムソンコーポレーション) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#cobuild 「student は、総合大学や単科大学で勉強している人です」 「student は、中等の学校で勉強している子供です」 日本では、小学生は「児童」、中学・高校生は「生徒」、大学生は「学生」 と呼び分けるのが正しい使い方です。 イギリスではもともと、「大学生」を student と呼んできました。「小・ 中・高生」は pupil というのを使ってきました。 アメリカでは「小・中・高生」にも student を用いるのが普通です。これ に影響を受けイギリスでも、「中・高生」や「各種学校の生徒」に対して student を用いることが多くなりました。 イギリスの「小学生」は schoolchild や schoolboy, schoolgril と呼ぶこ とが多いようです。 His sister is a first-year student at York University.《中1》 (“LONGMAN Active Study Dictionary 5th edition”) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#lasd 「彼女の姉[妹]はヨーク大学の1年生です」 「〜大学の学生」「〜中学の生徒」という場合、a student at... というの が使われます。of は使いません。 I'm not a junior high school student.《中1》 「私は中学生ではありません」 イギリスの学校制度について、以前調べたことがあります。下記メルマガの 見出し〈leave home〉の本文を見てください。 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/041-050/egu042.html#4 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ 他の名詞と組み合わさって、いろいろな学生を指すことができます。 ・a science student「科学を専攻する学生」 ・a law student「法律を専攻する学生」 ・a medical student「医学生」 ・a exchange student「交換学生」 ・a graduate student「卒業生」 ・a postgraduate student「大学院生」(post-「〜のあとの」) ・a student teacher「教育実習生」 ・a student nurse「看護実習生」 <教科書採用状況>――――――――――――――――――――――――――― ★★★★★★ 6/6 教科書発行6社すべてで student は、1年時に初出させています。 <語源>―――――――――――――――――――――――――――――――― student は、古フランス語 estudiant または estudient が 中英語期に流 入し studiant, studient の形で使われ始めました。「勉強している者」と いう意味です。 古フランス語の形は「勉強する」という動詞 estudier の現在分詞形です。 estudier は中世ラテン語の studiareからきていて、studiare はラテン語 の studium からきています。この語は study の祖先です。 _ 現在の student のつづりは15世紀からで、ラテン語の studere「熱心に何 かをする」「熱中する」「勤勉である」の現在分詞 studentem の形の影響 を受けたと考えられます。 オランダ語・スウェーデン語・ノルウェー語は student と同じつづりです。 ドイツ語は Student。ドイツ語の名詞は大文字で始めます。 , 現代フランス語は etudiant、イタリア語は studente, studenti、スペイン 語は estudiante。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ student と近い現代英語は、何と言っても study「勉強する」です。この2 語の祖先語の意味と親戚の語については、次回紹介することにします。 -ent についてだけ触れておきます。動詞の後ろにつける -ing と同じ意味 を表すものですが、「〜する人」という意味になる場合もあります。今回は 後者で、president「社長」「大統領」、correspondent「通信員」などで使 われている用法です。「(後期)研修医」のことを resident「レジデント」 と言いますが、これは「(一時的)居住者」という意味が発展して使われた 表現です。「研修医」は当初、病院に「泊まりこみ」で勤務していたからで す。指導医の後ろ(re-)に座って(-sid-)指導医のやることを見ている人 (-ent)と勝手に思い込んでいました。へ(* ̄ー ̄)> student は stud(y)「勉強する」-ent「人」という意味で、納得できると思 います。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ わが日本国での話です。 「学生」は昔、「がくしょう」と読んでいました。律令制度のもとでは、中 央に大学、各国(現在の都道府県のようなもの)には国学という学校が置か れていました。この大学・国学で学んでいるお役人の候補生が「がくしょう」 と呼ばれていたのです。 主に郡司の子供が国学に入学し、卒業時の成績によって役人の仕事を割り当 てられたり、中央の大学に進めたりしました。この国学は平安時代に入ると しだいになくなり、平安末期には消滅します。 江戸時代では主に漢学を学ぶ人を「学生(がくせい)」と呼んでいました。 明治期に英語が入ってくると、student の訳語に当てられ、広く使われるよ うになりました。 明治19年の「帝国大学令第15条」に「学生試験の件」という表現が現れ ます。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 次回は study です。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― このメールマガジンは、“まぐまぐ!”を利用して配信されています。 http://www.mag2.com/ 当メールマガジンは、無料でお読みいただけます。 このメールマガジンの登録・解除は、下記のページからお願いします。 http://www.mag2.com/m/0000139181.html バックナンバーは、下記のページのリンクからご覧ください。 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/index.html もっと難しいものをお読みになりたい方は、『英語の文法と語法』の配信を申 し込んでください。 http://www.mag2.com/m/0000190027.html ∈≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡∋ <(` ) Chick Tack ( ) E-Mail Address : mit_desde1994@ hotmail.com / | 魔笛を観に行こう: http://tatsuku.web.fc2.com/ ∋ ∈ Chick Tack 英語5文型: http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/ 愛知哲仁 の ギリシア哲学への招待状:http://philos.fc2web.com/ ∈≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡∋ メール・アドレスは、コピーして、あて先欄に貼り付けてから、@ と hotmail の間の半角スペースを削除してください。面倒かけます。 ┛ おすすめ英会話・英語教材や無料サービスなどの紹介ページ ┛ http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/recommend.html ┛ ┛ ◆あとがき◆ 本年も1年間お付き合いいただき、ありがとうございました。 私生活の雑事が増加し、他のメルマガ発行やウェブページの更新はままなりま せんが、このメルマガだけは毎週発行しようと心がけています。 必要のない部分は読み飛ばしていただいて結構です。でも、学習はできる限り 継続されることを望みます。 学校で習う教科という意味ではありませんが、人間は一生、勉強して生きてい くものです。その意味では生を終えるまで、人は student なのだと思います。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ 12月31日の月曜日は発行を休みます。次回は2013年1月7日月曜日に発行予定で す。 よいお年をお迎えください。 ☆\( ^ ^)/〜〃。、::。.::・'゜☆☆ ・・・‥‥……──────────────────────……‥‥・・・ (c) Matsumiya Institute of Thinking 2012 ・・・‥‥……──────────────────────……‥‥・・・ |