■2010年9月号

今月の潮流
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今月のできごと


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バイオジャーナル

できごと(7月11日〜8月10日)報道媒体発表時



7月11日 ・10月に名古屋で開かれる生物多様性条約締約国会議前の最後の作業部会、カナダで始まる。「遺伝資源」と呼ばれる動植物や微生物を使って企業が医薬品や食品などを開発して利益を得た場合、原産国にも公平に利益を配分する国際ルール作りを目指す。
14日 ・横浜市立大や北大などの研究チーム、難病「ベーチェット病」の発症に関係する遺伝子を突きとめた。
17日 ・カナダで開会中の国連生物多様性条約の作業部会、動植物や微生物などの遺伝資源の利用と利益配分の国際ルールを定めた「名古屋議定書」の原案を作成し、閉幕。
・15歳未満の小児からの脳死臓器提供を可能にする改正臓器移植法全面施行。
23日 ・EUの欧州委員会、GM作物を栽培するかどうかは各国の判断にゆだねる方針を明らかに。
27日 ・宮崎県の口蹄疫問題、最後まで残っていた移動・搬出制限区域が解除になり、事実上終息。
28日 ・京大iPS細胞研究所の研究グループ、人工多能性幹細胞(iPSシーミック細胞)を作る際、従来の「c−Myc」というがん遺伝子の代わりに、「親せき筋」に当たる別の遺伝子を使うとがんになりにくく、作成効率もアップすることを突きとめた。
・文科省の専門委員会、東京大医科学研究所のヒトのiPS細胞をブタの受精卵(胚)に移植し、試験管内で短期間だけ培養する研究計画を承認。
29日 ・文科省、遺伝子組み換え生物使用規制法違反で、小野薬品工業を厳重注意。
30日 ・大阪大と米国立衛生研究所の共同研究チーム、唾液腺や肺などの臓器を形成する働きのある遺伝子を突きとめた。
31日 ・慶応大チーム、iPS細胞からヒトの精子や卵子などの生殖細胞を作る研究を学内の倫理委員会に申請。同倫理委が承認後、国に届け出て始動する。承認されれば国内初となる可能性が高い。
8月4日 ・京都大が有するiPS細胞の特許管理会社「iPSアカデミアジャパン」、独バイオベンチャーのアキシオゲネシスアーゲー社(AAG社)と特許技術の使用を認めるライセンス契約を結ぶ。
・英食品基準庁(FSA)、クローン牛の子孫の肉が昨年、食肉として流通し、これまでに食べられたとみられることを明らかにした。FSAは、米国でクローン牛より採取された胚から育ち、英国で生まれた雄牛2頭を追跡調査。その結果、2頭ともこれまでに解体され、うち1頭の肉が食肉として市場に流通していた。
6日 ・慶応大と米グラッドストーン心血管病研究所、マウスの心臓にある線維芽細胞に3遺伝子を導入し、心筋細胞を変化させた。
7日 ・ヒトの ES細胞(胚性幹細胞)や iPS細胞の培養を妨げる「細胞死」の仕組みを、理化学研究所発生・再生科学総合研究センターのチームが解明。
10日 ・改正臓器移植法に基づき、家族の承諾で脳死と判定された20代男性の提供臓器を5人の患者に移植する手術が終了。
・世界保健機関(WHO)、新型インフルエンザの世界的な大流行(パンデミック)の終息を宣言。パンデミック発生宣言以来、1年2カ月ぶりに解除。新型インフルエンザ感染は8月1日時点で214カ国・地域で確認、累計死者数は1万8000人以上。