■2010年9月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

今月の潮流●米国産体細胞クローン由来の牛、欧州の市場へ


 米国では、体細胞クローン牛が生産され、子孫も含めて出回っていることが明らかになっている。日本では、国産のクローン牛の自粛要請が出ているものの、輸入に関してはチェックが働いておらず、そのクローン牛がすでに、日本にも入っていると思われる。

 日本への輸入を裏づけるかのように、欧州で米国産クローン牛由来の牛が出回っていることが明らかになった。欧州はクローン技術への反対が強く、7月始めに欧州議会がクローン家畜の禁止を求める決議を行ったばかりである。 〔EurActiv.com 2010/7/8〕

 米国産体細胞クローン牛の輸入先はスイスや英国などで、畜産農家がクローン牛やその子孫の精液や受精卵を輸入していた。特に問題なのが英国で、その精液や受精卵を用いて、過去4年間に105頭のホルスタイン牛が誕生していた。今後、この問題へのEUの対応が注目される。 〔The New York Times 2010/7/29ほか〕