■2010年12月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

今月の潮流●名古屋・クアラルンプール補足議定書合意


 10月15日、名古屋国際会議場で開催された生物多様性条約・カルタヘナ議定書第5回締約国会議(MOP5)で、遺伝子組み換え作物などが引き起こす被害について、その責任のとり方と、補償や修復の枠組みを定めた「補足議定書」が合意された。これまで、遺伝子組み換え作物が交雑などにより被害をもたらしても、責任を問い、賠償を求める国際的な制度はなかった。
 2つの課題をめぐって合意形成は難航を極めた。その1つ、資金的補償は結論を先送りし、もう1つの遺伝子組み換え生物(LMO)の生産物については、生産物という文言を削除して決着した。
 議定書は、京都議定書のように成立した都市名をつけるのが習わしだが、今回はマレーシアの果たした役割が大きかったとして「名古屋・クアラルンプール補足議定書」と名づけられた。40カ国以上が批准すると成立し、それから新たに補足議定書の締約国会議(MOP1)が始まる。