■2006年7月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

今月の潮流●有機農業とGM作物の“共存”にゆれるEU


  ヨーロッパでは、各国とも有機農業の促進に力を入れているものの、GM作物との関わりで行き詰まっているようである。5月22日、EU農相理事会が開かれ、「有機農産物とその表示」「3つの農業(GM農業、慣行農業、有機農業)の共存」に関する議論が行われた。EUでは昨年、有機農業の発展を目指した行動計画を採択した。その計画に基づいてこれらのテーマで議論が行われた。有機農作物の表示に関しては、各国ごとの対応からEU共通マークへの移行で大筋合意したものの、有機作物・食品へのGMO混入の割合を0.9%まで許容するとした欧州委員会の提案には、議長国のオーストリアをはじめとしてゼロ混入を求める国が多く、同意は得られなかった。また、ポーランド、ドイツなどが共存についての欧州共通の規制を強く求め、オーストリアがGMOフリーゾーン運動を評価するなど、各国の考え方の溝が埋まらず結論が出なかった。
〔Save our Seeds 2006/5/23ほか〕