■2009年1月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

今月の潮流●モンサントのGMトウモロコシ、2つの動物実験で異常


 
 米モンサント社のGMトウモロコシを用いた2つの動物実験で、いずれもマウスに異常が起きていたことがわかった。
 1つは、イタリア食品研究所のエレーナ・メンゲリらが行った研究で、免疫系に異常が起きていた。GMトウモロコシ「MON810」をそれぞれのマウスに30日間と90日間与え、腸、上皮、脾臓、リンパ球を調べた。その結果、対照群(非GM飼料を与えたマウス)に比べて、30日間と90日間ともにGM飼料を与えたマウスのうち、幼いマウス、年とったマウスの免疫系に異常が起きていた。この結果について実験者は、人間の場合も、同様の年齢層への影響が懸念されるとしている。〔Journal of Agricultural and Foodchemistry 2008/11/14〕
 もう1つの動物実験は、オーストリア政府が助成し、ウィーン大学獣医学教授ユルゲン・ツェンテクらが行った実験で、用いたGMトウモロコシはモンサント社のGMトウモロコシ「NK603」と「MON810」を掛け合わせたもの。実験は長期摂取による影響を調べたもので、繁殖を繰り返したのち、対照群に比べて3〜4世代後の子孫に数の減少が見られ、体重も軽くひ弱だった。 〔オーストリア保健省2008/11/11〕