■2009年3月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

今月の潮流●米国でGM動物食品流通に向けてゴーサイン出される


 
 1月15日、米国食品医薬品局(FDA)は、遺伝子組み換え動物食品を承認する際の規則を発効させた。
 2007年、日本で開かれたバイオテクノロジー応用食品特別部会でまとまったGM動物食品の安全性評価指針が、2008年6月30日〜7月4日にジュネーブで開かれたコーデックス委員会の総会で採択されたのを受け、昨年9月18日に草案が発表された。60日間のパブリック・コメント募集期間に寄せられた意見は、2万8000に達した。今回の規則発効によって、GM動物食品が承認され、日本に入ってくることも予想される。 〔FDA 2009/1/15〕

 規則では、承認過程を開示しなくてもよく、不透明なままGM動物食品が出回ることになる。しかも、FDAは表示を求めなかったため、消費者には何の情報も与えられず、選択することができない。バイテク産業界は、この規則を歓迎している。
 2月6日、FDAが遺伝子組み換えヤギの乳から取りだした医薬品を承認した。動物が作りだすことから「動物工場」といわれる、GM動物由来の初めての医薬品で、抗凝血作用をもつタンパク質である。このGMヤギが食品用途などに紛れこまないか、危惧の声が上がっている。 〔FDA 2009/2/6〕