■2009年9月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

今月の潮流●モンサント社が8つの遺伝子を導入したGM作物を開発


 
 モンサント社は、ダウ・アグロサイエンス社と共同で「スマート・スタック」と呼ばれるGMトウモロコシを開発した。これまで開発してきた除草剤耐性と殺虫性作物に用いられる遺伝子を多数導入したもので、今回登場した品種には8つの遺伝子を導入している。複数の除草剤に耐性をもち、地上・地下の複数の害虫を殺す毒素を産生させるように設計されたものだという。7月にカナダ食品検査庁が承認し、米国でも2010年から商業栽培を始める予定。米国は日本への輸出を目指しており、日本の環境影響評価と食品としての安全審査の結果が注目される。
 現在、日本の食品安全委員会の安全審査は、1つ1つの遺伝子を評価している。安全だと評価されると、その遺伝子が複数同時に導入された場合も「安全」としてきた。これまではせいぜい2つの遺伝子が組み合わされたものだったが、今回は、8つの遺伝子を組み合わせたものだけに、従来の安全審査の基準が適用されるか否かが注目される。〔The Globe and Mail 2009/8/4〕