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that節が英文の主語になる

英文

That grown-up men like ourselves should have been affected in this way was not surprising, but I observed that there was the same feeling among the boys; all of them, down to the very least child, turned and looked at him, as if he had been a statue.

翻訳作業

That grown-up men like ourselves should have been affected in this way was not surprising,

That grown-up men は、「あの大人たち」ではない。men は〔複数形〕なので、Those grown-op men でなくてはならない。
それでは、どういうことか。ずーっと見ていくと、コンマまでに、should have been affected と was と2組の〔述語動詞〕がある。
That は〔名詞節〕をつくる〔接続詞〕だ。つまり、grown-up men like ourselves should have been affected in this way の節全体を〔主語〕とするために〔接続詞that〕をつけたのだ名詞節が主語となる例はこちらでも紹介している
“should have 過去分詞”は、「過去において実現されなかった行為に対する後悔・非難を表す」場合もあるが、今回は内容と合わないので、「過去の事項に対する現在時における推量」か。少し分かりにくい。
「私たちのような大人がこのように影響を受けるのは当然だと考えることは、驚くべきことではなかった」

but I observed that there was the same feeling among the boys;

observed の〔目的語〕は、やはり thatに導かれる〔名詞節〕。
「しかし、少年たちの間にも同じ感情があることに、私は気づいた」

all of them, down to the very least child, turned and looked at him, as if he had been a statue.

, down to the very least child, を除くと、文の構成がつかみやすい。現代の英文でも「文中に出てくるコンマからコンマまで」は、形容詞的な働きや副詞的な働きをする挿入部分であることが多く、それを除外すると解釈しやすくなる。
all of them turned and looked at him, とすれば、一目瞭然。
「とても」という意味の very は、比較級・最上級を強調することはできない。the を伴った〔形容詞〕として、「まさにその」「〜でさえ」「まったくの」という意味が辞書に並んでいる。どれでもよさそう。

as if he had been a statue の部分は、〔仮定法過去完了〕。「まるで〜であるか[あったか]のように」。
「彼らはみんな、まさに一番小さな子供に至るまで、振り返って彼を見た。まるで彼(カルミデス)が、彫像であるかのように」

話の内容から、「大人の男性は、美しい青年に惹かれるのは当然。でも、子供が惹かれるのは珍しい」と受け取れる。この当時のギリシアの同性愛については、こちらで知識を得てほしい。

暫定日本語訳

ナレーター(ソクラテス):
我々のような大人(おじさん)が、そんな風に魅了されてしまっても、驚くには当たらないが、その感情が少年たちの間にも広がっているのがわかった。年端のいかない一番小さな男の子に至るまで、すべての少年たちは、まるで銅像でも見るように振り返ってカルミデスに見入っていた。

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