Subject: 英語の文法と語法 021 Date: Fri, 25 Aug 2006 06:50:00 +0900 (JST) From: Chick Tack To: Readers =━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ English Grammar and Usage ━━━ ┛┛ ┛┛ 英 語 の 文 法 と 語 法 No.021 20060825 ┛┛ …………………………………………… …………… ……………… ┛┛ Chick Tack http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/index.html ┛┛┛ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 第 21 号 ● ……………… Contents (1)未来のことを表す現在進行形と現在形 (2)be about to不定詞 (3)be on the point of 動名詞 (4)第20号(2)の記事の訂正と補足 〜 home, here, there の前の前置詞について 〜 ……………………………………………………………………………………………… (1)未来のことを表す現在進行形と現在形 ……………………………………………………… 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 話し手や文の主語が、話す時点よりも前に既に予定を決め たことについて述べるとき、〔未来〕のことを〔現在進行 形〕で表すことができる。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 (a) I'm sleeping late tomorrow morning. (u _ u) 「明日の朝は、遅くまで寝ているつもりです」 (b) My wife and I are eating out next Saturday. (*^¬^*) 「妻と私は、今度の土曜日に食事に出かける予定です」 (c) What are you doing this evening?「今夜は何をするつもりなの?」 (a)(b)は、話している時には、既に予定が立てられている。(c)も以前から の予定をたずねている。話している時に思いついたり、決めたことは will を 使って表す。これは、別の日に項目を設けて調べてみることにする。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 する直前になって、今から行う動作を〔現在進行形〕を使 って表すことができる。特に go, come, leave など、移動 の意味を持つ動詞で使われる。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 (d) I'm going to the supermarket. Is there something you need? 「今からスーパーマーケットに行くところです。何か必要なものはあり ますか」 こちらは、あらかじめ予定されていることではない。今まさにその動作が始 まるときに使われる。 (e) Wait a minute. I'm coming.「ちょっと待って。今行くから」 (f) Are you leaving already?「もう出発しようとしているのですか」 →「もう帰っちゃうんですか」 (d)の something、(f)の already にみられるように、疑問文では anything, yet などを使わない場合もある。 something では、話し手が〔肯定〕の気持ちを持っているという。「もちろ んあると思うんです。むしろあった方が都合がいいのです」と告げていて、相 手に「必要な物を、遠慮なく言わせる」効果が期待できるのだろう。 already の方は〔驚き〕〔意外〕の気持ちを表せるという。社交辞令として も使われるのではないだろうか。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 予定表やプログラムに従って行われることについて話すと き、〔未来〕のことを〔現在形〕で表すことができる。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 (g) What time does this plane get to Los Angels? 「この飛行機は、何時にロスアンジェルスに着くのですか」 (h) The movie begins at 13.10 next. 「その映画の今度の開始時刻は13時10分です」 (i) It's Friday tomorrow.「明日は金曜日だ」 公共交通機関の出発・到着時刻や上映・上演時刻や終了時刻など、時刻表や 予定表に基づいて行われることに使われる。個人の予定に使われることも、た まにあるが、主に団体の予定に使われる。個人の予定は、上で紹介した〔現在 進行形〕が好んで使われる。 〔現在形〕が使われるこの場合は、will を使った表現でも同じことが伝え られることが多い。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ この他、〔命令〕や〔拒絶〕の意味を表すときに、この〔現在進行形〕が使 われることがあるが、ここでは紹介しない。 ……………………………………………………………………………………………… (2)be about to不定詞 ………………………………… 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ・be about to不定詞「まさに〜しようとしている」 すぐ後に起きるはずのことに対して使い、通常、未来を表 す語句とともには用いない。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 (a) The sun is about to set over the sea. 「太陽が、まさに海に沈もうとしている」 (b) I was about to expound these theories to Poirot, when his own words distracted me. (“The Mysterious Affair at Styles” by Agatha Christie) 「私がこれらの理論をポアロに詳しく説明しようとしていたとき、彼自身 の言葉が私をさえぎった」 (b)の英文の when節 は、「〜したとき」という 接続詞節 と考えると、 「ポアロ自身の言葉が私の言葉をさえぎったとき、私は彼に、これらの理論を、 まさに詳しく説明しようとしているところだった」という訳になる。 でも、これはコンマもあることから、〔関係副詞〕の〔非制限用法〕と考え るのが普通なのだろう。then, at that time のように「そのとき〜」と訳し た方が内容にふさわしい。ただし、コンマは決定打ではない。 〔先行詞〕らしき語句がないことについては、〔省略〕という考え方と、 when が先行詞を含む〔複合関係副詞〕ではないか、という考え方がある。 (b)のように〔過去形〕(was about to expound)で用いられる場合は、その 行為が行われずに中止・中断したことを伝えている場合が多い。 この慣用表現は、about が「〜の近くの[に]」という意味を持つことより、 〔to不定詞〕の行為が、差し迫っている状況を表しているのではないか。 ……………………………………………………………………………………………… (3)be on the point of 動名詞 …………………………………………… 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ・be on the point of 動名詞「まさに〜しようとしている」 こちらも(2)と同じで、すぐ後に起きるはずのことに対 して使う。=be at the point of 動名詞 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 (a) He was on the point of going to bed when he heard the sound. 「彼はその音を聞いたとき、まさに就寝しようとしていた」 (a)の英文も(2)の(b)のように、「彼は就寝しようとしていた。ちょうど そのとき、彼はその音を聞いた」という訳がふさわしいときがある。 (b) She was on the point of leaving the rendezvous when I arrived there. 「私が待ち合わせ場所に着いたとき、彼女はまさにそこを離れようとし ていた」 こちらも(a)と同じことがいえるかもしれない。 この慣用句を使う状況は、(2)と違うのだろうか。例文をながめてみる限 り、同じように使えるのではないか。こちらも〔過去形〕は、しばしば実現さ れなかった行為に使われる。 ……………………………………………………………………………………………… (4)20号(2)の訂正と補足 〜 here, there, home 〜 ………………………………………… 先週はお休みをいただいたので、もうずいぶん前の記事のように感じるが、 第20号(2)の内容について、お便りをいただいたので、訂正と補足を行う。 =============第20号(2)の内容(訂正と補足関係分)=============== 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 abroad は「外国へ[に・で]」という意味の〔副詞〕であ る。 to abroad、in abroad とは使わない。to, in は不要。 from abroad「外国から」の場合は、from 必要。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 (a) (×)I've long wanted to go to abroad. (○)I've long wanted to go abroad. 「私は長い間、外国に行きたいと思っている」 (b) (×)Duke was studying in abroad at that time. (○)Duke was studying abroad at that time. 「デュークは当時、海外に留学していた」 home, here, there と同じように〔前置詞〕不要。in, at, to は含まれて いると考えてもよい。 ==================================第20号(2)引用終わり========== abroad に関しては、このままでも大丈夫だと思うが、here, there, home については、かなり乱暴な記述をしてしまった。 記事の通り、here, there は、前に in, at, to などの〔前置詞〕を置かな い方が自然な場合も多いが、置かれることもあるようだ。 お便りの内容によると、合衆国の家庭にいるときに、その家族の会話で次の ようなものがあったとのこと。(c) 5・6歳の女の子:Where is my jacket? 母親:In here. 別の家庭では、(d) 娘:I'm going out. 母親:Where to? と話していたとのこと。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ なるほど確かに、in, to などが使われている。 where も here, there と同じ性質の言葉。通常、Where are you going? と to はつけない。でも、辞書(研究社英和中辞典)で調べてみると、〔代名詞〕 の使い方がしっかり載っていて、先ほどの家庭のやり取りが、ほぼ同じ形で出 ていた(out が now に換わっただけ)。 here, there も〔名詞〕の使い方があり、in here, from here, near here, up to here などの他に、他動詞の目的語として使われている例文などもあっ た。 (e) I leave here tomorrow.「私は明日、ここを発(た)ちます」 home が〔名詞〕になるのは、説明するまでもないのかもしれない。 (f) She wasn't at home then.「彼女はそのとき、家にいなかった」 =She wasn't home then. ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ here, there, home の前に、at, in, to などの〔前置詞〕が置かれること もある。(訂正文) ……………………………………………………………………………………………… 参考文献 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html ……………… ──────────────────────────────────── □このメールマガジンは、以下のメルマガ・スタンドから配信されています。 ・まぐまぐ! :http://www.mag2.com/ |
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