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第65号 直説法と仮定法

 Subject: 英語の文法と語法 065
    Date: Wed, 17 Oct 2007 06:50:00 +0900 (JST)
    From: Chick Tack
      To: Readers

=━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ English Grammar and Usage ━━━
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┛┛   英 語 の 文 法 と 語 法    No.065    20071017
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             ● 第 65 号 ●

………………
 Contents  (1)直説法と仮定法
………………
       (2)salaam について

       (3)海外旅行をご計画なされている方へ


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(1)直説法と仮定法
……………………………

    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
    ・直説法・・・現実のこと、現実に起こる可能性のあること
           について述べるときの動詞の形の決め方。
    ・仮定法・・・現実ではないこと、現実に起こる可能性がな
           いことについて述べるときの動詞の形の決め
           方。
    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 (a) Maybe I will have enough time tonight.  If I have enough time,
  I will write a letter to my cousin.
  「多分、今夜充分な時間があるだろう。もし時間があれば、いとこに手紙を
   書くつもりだ」

 (b) I won't have enough time tonight.  But if I had enough time, 
  I would write a letter to my cousin.
  「私は今夜、充分な時間がないだろう。でも、もし時間があれば、いとこに
   手紙を書くのだが」
  ((a)(b)ともに“FUNDAMENTALS OF ENGLISH GRAMMAR”BETTY SCHRAMPFER  
   AZAR の1985年刊行の中から 14章4節の練習問題中の英文)

  (a)が直説法。英文にある通り、話者本人が「充分な時間があるだろう」と
  考えている。

  (b)は〔仮定法〕。こちらは、話者本人は「充分な時間はない」と考えてい
  る。「今夜時間がある」ことは現実に起こる可能性はないと考えている。こ
  のとき、if節中の動詞が、had と〔過去形〕になっている。主節[帰結節]
  中では、would と〔助動詞の過去形〕が使われている。


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    ・仮定法過去・・・現在の事実に反すること、これから起こ
             る可能性がないと話者が考えていること
             について用いられる。
     If+S'+動詞の過去形,S+would+動詞の原形
    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 (c) If I knew her name, I would tell you.
   「もし私が彼女の名前を知っていたなら、あなたに教えるのに」
   (“Practical English Usage 3rd Edition”by Michael Swan
     258 if(3)の重要文)
     http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#peu

  現実には、「話者は彼女の名前を知らない」。know は現実に反することな
  ので、knew と〔過去形〕になっている。過去のことを述べているのではな
  い。

  このように、if節[条件節]中の動詞が〔過去形〕となるため、〔仮定法過
  去〕と呼ばれる。

  (c)の英文では、if が使われているため、knew が過去のことを述べている
  のではなく〔現在〕のことを述べていることがわかる。


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 (d) If I knew her name, I could tell you.
   「もし私が彼女の名前を知っていたなら、あなたに教えてあげられるのに」
    ((c)の例文の would を could に替えたもの。編集者の独断)

  主節[帰結節]では、would の代わりに could を使って“would be able 
  to”の意味を表わすことができる。また、might を使って“would perhaps”
  “would possibly”の意味を出すことができる。

 (e) If you took more exercise, you might feel better.(=it is possible 
  that you would feel better)
   「もし、あなたがもっと運動をやれば、気分が良くなるかもしれないのに」
   (“English Grammar in Use 3rd Edition”by Raymond Murphy
     Unit 38-C)
    http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#egu


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 (f) If I knew her name, I should tell you.
   「もし私が彼女の名前を知っていたなら、あなたに教えるのに」
   (“Practical English Usage 3rd Edition”by Michael Swan
     258 if(3)-d)
     http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#peu

  (c)の英文の would を should に替えたもの。主語が I, we の1人称の場
  合のみ使えるが、would が普通。アメリカ英語では、should は、まれ。

 (g) If I had the money, I'd go on a round-the-world cruise.
   「もし私にそのお金があれば、世界一周の船旅に出かけるのだが」
   (“CAMBRIDGE GRAMMAR OF ENGLISH”Ronald Carter & Michael        
     McCarthy, Condition 448 Introduction)
    http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#cge

  I'd, we'd と短縮してしまえば、would, should は見分けられない。

  2語以上の語を合成して新しい語を作るとき、ハイフン(-)が使われる。句
  に名詞を限定修飾させて、前から修飾したい場合の形容詞作りに利用される
  ことがある。


………………………………………………………………………………………………
(2)salaam について
……………………………

  第64号の(2)の(c)の英文中に登場した salaam について、三木さんよ
  りメールをいただいた。やり取りさせていただいたメールの大部分を、その
  まま紹介させていただく。初めて知ることばかりだった。


 (a)64号の内容(関係分)-------------------------------------------

 (c) Native servants always salaamed and submitted to you, whatever 
   you did.「あなたが何をしても、現地の召使いたちは、いつもお辞儀
   をしてあなたに従いました」
    (“The Secret Garden”by Frances Hodgson Burnett)
     http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer02.html#secret

  “S submit to〜”で「Sは〜に服従する」の形は多く見られる。

  salaam は、「額手(ぬかで)礼をする」と辞書にある。イスラム教国の
  敬礼だそうだ。『秘密の花園』では、メアリーは両親の存命中、インド
  で多くの召使いに、かしずかれ生活していた。

 --------------------------------------------------------------------
 (b)三木さんからのメール1-------------------------------------------

  この「額手礼をする」というのは、「広辞苑」にも、「類語国語辞典」
  にも載っていません。

  イスラーム諸国に14年駐在しましたが、この「額手礼」というのは、
  ピンときません。

 --------------------------------------------------------------------
 (c)編集者のメール1-------------------------------------------------

  salaam についてですが、ご指摘いただいたので『広辞苑』も見てみまし
  たが、確かにありませんでした。

  LONGMAN には出ていませんが、OALD には、次のように出ていました。
 
  (in some Eastern countries) to say hello to sb in a formal way
  by bending forward from the waist and putting your right hand on  
  your forehead

  [Word origin]
  early 17th cent.: from Arabic (al-)sala-m (‘alaikum) peace (be   
  upon you).

  前屈して日本のお辞儀のような形で、警察官などの敬礼をするようなも
  のなのでしょうか。それとも、手のひらを額にくっつけるのでしょうか。

  いずれにしても、三木さんがご存じないとすると、現在ではほとんど行
  われない過去のものなのでしょう。

  ひょっとすると、ムガル帝国だけに行われていたものかもしれません。

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 (d)三木さんからのメール2-------------------------------------------

  OALDにもCODにも、ほぼ同じような説明が出ています。

  私が駐在したマレーシア、イラン、インドネシア、ヨルダン、トルコで
  は見たことがありません。

  彼らは、普通に握手します。また、近親者は、同性同士ですが、抱擁し
  て頬と頬を右左一度ずつ擦り付けます。これは、何百回もやりましたの
  で、はっきり覚えています。

  しかし、これをやるのは、私が駐在した国では、イランとヨルダンだけ
  です。その他の国は、大抵、握手だけです。また、男性の場合、目下の
  者が、目上または上司に、右手を左の胸の上に斜めにあてて敬意を表し
  ます。

  イランなどでは、男性は、「チャッシュ・ゴルバン」とか、「ゴルバネ
  ・ショマ」などと言って、「承知しました」という敬意を示す言葉を使
  います。

  イスラム圏は広いので、イスラム教徒は、現在世界で13億人くらいい
  ると言われており、私は、そのうちのほんの一部しか知りませんので、
  上記の辞書が間違っているなどというつもりは、さらさらありません。
  しかし、上記の5カ国以外、シリアやエジプトにも行ったことがありま
  すが、見たことがありません。ムガル帝国は、現在は存在しませんが、
  上記の辞書の記述は、現在でも行なわれていることを示すものと思いま
  すが、不勉強で知りません。勉強してみます。

  因みに、挨拶には、イランでは「サラーム・アレイクム」その答えには
 「アレイクム・サラーム」と言います。これは、男女とも同じです。

  マレーシアでは英語または、「アパ・カバール」 。親しい者同士では、 
 「バギ・マナ」。

  インドネシアでは、英語は普通使いませんが、そのほかは、マレーシア
  と同じです。

  ヨルダン、トルコでは、「サラーム」を使っていました。 

 --------------------------------------------------------------------
 (e)編集者のメール2-------------------------------------------------

  お話の内容ですと、スンニー派とシーア派であいさつが分かれているよ
  うでもありませんね。

  イランで行われている「サラーム・アレイクム」は、OALD の語源欄に出
  ていた from Arabic (al-)sala-m (‘alaikum) peace (be upon you)
  と同じもののようですね。

  sala-m は、アラビア語の元の意味は、「平和」「平穏」という意味なの
  ですね。

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 (注)あいさつや御礼の言葉は省略した。
    OALD=Oxford ADVANCED LEARNER'S Dictionary 7th edition
    COD=Concise Oxford English Dictionary


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(3)海外旅行をご計画なされている方へ
……………………………………………………

  三木さんのお話にも出てきたイランで、邦人の青年が誘拐されました。先般
  は、ミャンマーで通信社の記者が、銃撃を受けて亡くなりました。

  海外旅行をなされる方は、くれぐれもお気をつけください。

  外務省は、外国旅行をする人や在外邦人向けに『海外安全ホームページ』を
  開設している。旅行を予定されている方は、一度ご覧になられると良いだろ
  う。
  http://www.pubanzen.mofa.go.jp/

  コンテンツの中に、『海外邦人事件簿』というコーナーがある。日本人が巻
  き込まれた犯罪の内容が書かれている。知っているのと知らないのとでは大
  違い。心構えができて、そこにはない事例にも巻き込まれなくなる。
  http://www.pubanzen.mofa.go.jp/jikenbo/jiken_index.html


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 参考文献  http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html
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● あとがき

 先日ラジオで、久々にキャロル・キング(Carole King)の“You've Got a   
 Friend”(邦題:君の友達)を聴きました。

 同じ内容を、日本語の歌にはしにくいですね。最近は、そうでもないのかな。

 最後まで歌えるようにと、歌詞とメロディを覚えているところです。


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        (c) Matsumiya Institute of Thinking 2007
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