Subject: 英語の文法と語法 076 Date: Mon, 17 Mar 2008 16:05:00 +0900 (JST) From: Chick Tack To: Readers =━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ English Grammar and Usage ━━━ ┛┛ ┛┛ 英 語 の 文 法 と 語 法 No.076 20080317 ┛┛ …………………………………………… …………… ……………… ┛┛ Chick Tack http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/index.html ┛┛┛ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 第 76 号 ● ……………… Contents (1)with ease; with difficulty ……………… (2)センター試験に挑戦 〜 2008(平成20)年 第2問−A−問6 〜 ……………………………………………………………………………………………… (1)with ease …………………… 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ・with ease「簡単に」「容易に」=(very) easily ・with difficulty「かろうじて」「やっと」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 (a) They won with ease.「彼らは、楽に勝ちました」 (“LONGMAN Dictionary of Contemporary English 4th edition”) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#ldoce 簡単さ(ease)を持った状態(with)で。 (b) He came to the English throne with great ease. 「彼は、とても簡単にイングランドの王座のところに来た」 →「彼は、いともたやすくイングランド王の座に着いた」 (CHAPTER XXXII--ENGLAND UNDER JAMES THE FIRST in“A Child's History of England”by Charles Dickens) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer03.html#che ease の前に形容詞を置いて、どのくらい簡単なのかを表現することができ る。with relative ease「比較的簡単に」などもある。 He は、スチュワート朝のジェームズ1世。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ (c) I arrive there with difficulty. 「私は、何とかそこまでたどり着いた」 困難(difficulty)を伴って(with)。 difficultly という副詞はないため、with difficulty で「苦労して」とい う意味を表す。 (d) And so the feeling of sorrow which has gathered strength at the sight of the misfortunes of others is with difficulty repressed in our own. 「そして、そういうわけで、他人の不幸を見ることで強さを増した悲しみの 感情は、自分自身の不幸のときに、抑圧されるのは困難を伴う」 「そういうわけで、他人の不幸を見て強くなった上に、自分自身の不幸が加 われば、悲しみの感情を抑えておくのは大変なことだ」 (“The Republic”by Plato, translated by Benjamin Jowett) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer02.html#republic 関係詞節と接続詞・with difficulty・in our own を除いてみると、骨組み は、the feeling of sorrow is repressed「悲しみの感情は抑圧されている」 となる。 which has gathered strength at the sight of misfortunes of othres は 先行詞の the feeling of sorrow を後ろから限定修飾している。at the sight of misfortunes of others の部分は「他人の不幸を見ることで」と いう意味になる。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ (e) He found Mrs Maguire's house without any difficulty. 「彼は、全く苦労せずに Mrs Maguire の家を見つけた」 (“Collins コウビルド英英辞典 改訂第5版”トムソンコーポレーション) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#cobuild (CD-Rom中のイギリス英語の書き言葉英文) without difficulty で「困難なしに」→「楽に」という意味になる。 without any... は、out の部分が not の代わりをしているので、not any と並んでいるのと同じことになる。「まったく〜なしに」と強調されている。 (f) The changes were made with surprisingly little difficulty. 「その変化は驚くほどほとんどない困難とともに作られた」 →「その変化は、驚くほど簡単に起こった」 (“Oxford ADVANCED LEARNER'S Dictionary 7th edition”difficulty) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#oald with no difficulty や with little difficulty という形もある。 ……………………………………………………………………………………………… (2)センター試験に挑戦 〜 2008(平成20)年 第2問−A−問6 〜 ………………………………… 大学入試センター試験の問題から。 〜〜〜〜〜2008年度センター試験第2問−A−問6〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ■問題 ( )内に最も適当なものを1〜4から選べ。 ( ) his advice, we would never have finished the work on time. 1.Accepted 2.Excluding 3.Not for 4.Without 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 コンマの後ろの節は、would never have finished と〔仮定法過去完了〕の ときによく見られる形で、過去の事実の逆を述べていると考えられる。 on time は「時間通りに」なので、we would...on time は「私たちは時間 通りにその仕事を終えることは、決してなかっただろう」という意味。実際 には「時間通りに終わった」。 1.accepted は過去分詞となっている。分詞構文と考えたとき、過去分詞 は受身の意味になる。we が意味上の主語なので、accept「受け入れる」 ならば、we were accepted「私たちが受け入れられた」と言う意味になり おかしい。 2.exclude は「締め出す」。分詞構文なのか、それとも excluding「〜を 除いて」と前置詞とするのか。「〜を除いたら、……だろう」という仮定 法構文には使用しない、という理由で除外か? 3.Nor for が But for ならば正解。 4.これですね。「彼のアドバイスがなかったら、私たちは決して時間どお りにその仕事を終えていなかったでしょう」 詳しくは前号の(1)をご覧になっていただきたい。 したがって、正解は《4》。 ……………………………………………………………………………………………… 参考文献 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html ……………… http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html ──────────────────────────────────── □このメールマガジンは、以下のメルマガ・スタンドから配信されています。 ・まぐまぐ! :http://www.mag2.com/ |
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