永野版新ガンダム
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機動戦士Zガンダム 1985−1986放送 |
Zガンダムの製作初期に永野氏によって描かれた新ガンダム案。
この時期はMKII→Zガンダムという構図はまだ存在せず、純粋に新番組用の主役機というコンセプトで、様々な新ガンダムが描かれた。 その中には後に、百式と呼ばれる機体も含まれ、この機体を始祖とする機体群もココに含める。 |
◆ ZETA(百式のラフ)
(永野版新ガンダム初期デザインその1)
アニメック1985年10月号「Z世界のメカデザイン−その変遷」に掲載された永野版Zガンダム初期デザイン。 ZETAGUNDAMと同じくまだマーク2のコンセプトが存在しない頃に描かれた純然たる新ガンダム案のひとつ。 1985年のアニメックに掲載された頃からファンの間では「百式ラフ」という名前で呼ばれていた。 →2005年に発行されたZガンダムエースに掲載された同MSの設定画により、永野氏による名称案は「ZETA」と書かれていたことが判明した。
設定画 今現在アニメック1985年10月号に掲載されたもの以外確認されていない。 よって永野氏による書き込み等やサイン・日付等は不明。 ただし藤田氏のコメントにより(「そのラフも正面パースだけだったんで」アニメック1985年10月号より)、正面パースが一枚存在するのみであることは判明している。 →書かれていたのは「ZETA」というMSの名称と、「こっちあんまりニュアンスよくない”没”」・「みぞおちに見えるのはコアファイター」というカキコミ。 なおサインは「MN」のみであり、正確な日時は不明である。 ZETAGUNDAMと同じ頃に描かれたものであることが上記カキコミより想像できるため、1984年に描かれたものであることが解る。 掲載雑誌 アニメック1985年10月号 設定画(完全・一部) 書き込み(完全・一部)タイトル サイン 永野氏のインタビューがあり、百式のラフについてのコメントも掲載されている ZガンダムメモリアルLD-BOX1封入ブックレット P16 マーク2のデザインの経緯についての解説が掲載され、永野氏の関わった状況なども言及されている。 またこの百式ラフとは違うバージョンの永野版マーク2初期稿が掲載されている ISSUE(P102)&OUTLINE(P104) 百式がデザインされた経緯についてのコメントが掲載されている Zガンダムエース 設定画(完全・一部) 書き込み(完全・一部)タイトルサイン Zガンダムについての永野氏のインタビューが掲載され、完全な形で百式のラフの設定画が掲載されている |
講談社から発行された富野由悠季氏の小説「機動戦士Zガンダム第二部-アムロ・レイ」のカバーに、永野版カミーユと共に描かれたMS。
赤色でツノ付き、現在ではものすごく違和感を感じるのであるが(笑)。 掲載雑誌 機動戦士Zガンダム 第二部アムロ・レイ 表紙イラストに百式が描かれている。 ModelGraphix1985年別冊「GUNDAM WARS PROJECT Z」 P156 小説第2巻が紹介され、表紙イラストが掲載されている(モノクロで掲載)。 Tales of Joker1 P8-9 井上伸一郎氏のエッセイ「マモルマニア」の挿し絵にこのイラストが大きく掲載されている。 タイトルなどで隠れている部分や、小説時には消された永野氏のサイン「MN85」も確認できる。オススメ。 まんだらけZENBU20 P43 小説版2巻の表紙が掲載されている。 |
永野氏がZガンダムのLDBOXの発売にあたり、Newtype1994年1月号に書き下ろしたイラストに描かれていたMS。
機体のコンセプトはシャアの乗るガンダムという事であり、連邦軍次期ガンダム開発で没になったエプシィとは別に出力70%機動力43%アップさせたガンダム型MS。 エゥーゴ側の意向により左右に巨大なブースター、その間にメガ粒子砲を背中に装備していたとの事である。 名称は「タイプ100」と明記されており、百式を連想させる。 いうまでもなくエプシィ系MSと百式はデザインされた経緯がまったくことなり、このMSとエプシィはまったく関係ない・・・はずである。 ただしプルトンドライブ・グライバインダーなど類似点は多いのだが。
掲載雑誌 Newtype1994年1月号 P8-9 イラスト及び解説文が掲載されている。またピープルカレンダーにも富野監督に対してのコメントが掲載されている ZガンダムメモリアルLD-BOX1封入ブックレット P16 イラストが完全な形で掲載されている。本誌ではコメントに隠れてよく見えなかった永野氏のサイン(「MamoruNagano 1993Dec」)も見ることが出来る ISSUE(P102)&OUTLINE(P104) イラストが小さく掲載されている GUNDAM A 2002Spring No.004 P323 安彦氏との対談のなかにイラストがモノクロで掲載されている ZガンダムエースNo.001 P86 永野氏のインタビューと共に、このイラストも転載されている。 機動戦士ガンダム30周年画集「天地創造」 P200 イラストが再録されている。 ガンダムエース2024年3月号 P13 Newtype1986年3月号のイラストが再録されている。 |
ガンダムの続編の為にデザインされたMS。ガンダムにはみえにくく、エルガイムと百式の中間あたりの雰囲気のデザイン。
特筆すべき点として頭部のツノがなく(ただし同じ頃デザインされた大河原氏他のマーク2もツノなし)。腕にエルガイム等が持つパワーランチャーらしきものがついている。 永野氏の書き込みによると変形すると思われる。ちなみにGUNDUMの綴りはGUNDAMが正解。 このデザインの腰から下はまるまる百式に流用されたらしい。シールドはネモ、胸あたりはリックディアスに転用された。 Newtype1994年1月号に掲載された永野氏のコメントによると「連邦軍の2世代目ガンダム型MSのトライアルはMk−II・Zの採用となり,アナハイム社のEタイプ(エプシィガンダム)は敗れ、イカリまくった主任デザイナーはスクラップにしてしまう。が、そのEタイプの多くのパーツは、のちの連邦MSネモや他のMSに多く流用採用される。」とのことであり、このデザインのことであると思われる。 このデザインが描かれた頃は、ガンダムMk-IIのコンセプトが無かった頃のものである。
設定画 残念ながら完全なシート状態で見たことがないため確証はないが、MJマテリアル4に掲載されているものが完全な状態のシートではないかと考えられる。 ちなみにアニメディア別冊機動戦士Zガンダム完全収録版に掲載されているものは、書き込みやタイトルは掲載されていないが非常に大きく掲載されていて見応えアリ。
掲載雑誌 MJマテリアル別冊Zガンダムメカニック設定集&作例集 P6 設定画(完全・一部) 書き込み(完全・一部) タイトル サイン アニメディア別冊機動戦士Zガンダム完全収録版 P106 設定画(完全・一部) 書き込み(完全・一部) タイトル サイン モデルグラフィックス85年別冊「GUNDAM WARS PROJECT Z」 P152 設定画(完全・一部) 書き込み(完全・一部) タイトル サイン Zガンダムエース 設定画(完全・一部) 書き込み(完全・一部) タイトル サイン Zガンダムについての永野氏のインタビューが掲載され、完全な形でZETAGUNDAMの設定画が掲載されている グレートメカニックG 2020 WINTER P27 設定画(完全・一部) 書き込み(完全・一部) タイトル サイン |
1999年になっていきなり明らかになった永野版新ガンダムの初期稿。 永野氏にしては珍しく手足が太く寸胴な事と、肩の後ろについている翼が印象的。 なお首の所にに小さくR01と書かれている。 ちなみにR01とは「Rは大隊直属を示し、01はその隊長機(小隊長)である。つまりR01は大隊長機を示す」(クロニクル:R01の項より)とのことである。 Newtype1994年1月号に掲載されたType100にもR01、リックディアス(スーパーディテール設定)にはR02と書かれていた。 掲載雑誌 SUPER ROBOT GENERATION SUNRISE 1977-1987 P143 もちろん初公開の永野版ガンダム型MSのラフスケッチで、番組の企画当初に描かれたモノと思われる。 全身像の他にもデザインの異なる頭部のラフイラストが3点ほど掲載されている。 |