  


「厚生労働省は9月13日、システムの不備や事務掌理ミスによって、10万6千人に
対して約598億円の公的年金の支給モレがあったと発表した。1人当たり平均で約56
万円。「振替加算」という上乗せ年金部分が未払いになっていた。
(9/14日経新聞より)」
・加給年金
夫が受ける、老齢厚生年金や障害厚生年金(条件あり)には要件を満たしている妻がい
れば、その妻が65歳になるまで加給年金がプラスされるしくみがあります。(退職・障
害共済も同じ)
・振替加算
対象となっていた妻には、65歳から加給年金の見返りとして、振替加算が老齢基礎年
金にプラスされ終身支給されます。
年額は生年月日により異なり224,300円~15,028円となっています。
平成3年から実施され26年が経過しています。以前から問題となっていて、年金事務
所で対応されていました。
今回、平成27年10月から日本年金機構と共済組合との情報連携を総合点検し、新た
に多くの支給モレが判明し、発表となったのでしょう。
対象は、夫婦のどちらかが共済の年金を受けている人が殆どとのことです。
最高で590万円にもなるそうです。(22.5万×26年分)未払いが判明した人に
は日本年金機構から通知があり、11月に一括支給される予定です。

平成29年8月1日から年金受給要件が25年から10年になりました。今まで、受給
権がなく年金を受けられなかった人に対しても、10年以上あれば黄色い封筒に入った年
金請求書が送られてきました。
この8月1日以降に受給権が発生する人には10年以上あれば通常の緑色の封筒に入っ
た年金請求書が送られてきます。
対象となるのは、老齢基礎年金、老齢厚生年金、退職共済年金、寡婦年金です。
  

将来に渡る年金制度維持の為、給付と現代世代の負担の上限が決定され、2004年か
ら毎年0.354%引き上げられてきました。2017年9月から18.3/1000と
なり、引き上げは終了となりました。
国民年金の保険料も、2004年価格水準として引き上げが行われ、今年4月で終了。
(保険料額16,900円)
ただし、名目賃金を変動によって毎年改定される為、2017年度は16,490円と
なっています。
2019年4月には次世代育成支援のため、月額100円の引き上げが決定されていま
す。
  
地域別最低賃金が高くなりました!
(2017年)

※( )内は、昨年度の地域別最低賃金です
(社会保険労務士・後藤田慶子)
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