平成30年12月8日に成立した法律は、即位の日である今年に限り、5月1日(水)と、
即位礼正殿の儀が行われる10月22日(火)とするものである。
国民の祝日に関する法律には「その前日及び翌日が(国民の祝日)である日は休日とする」
と規定されているため、国民の祝日に挟まれることになる4月30日および、5月2日が休日
となる。

(付帯決議 平成30年12月6日参議院内閣委員会)
本法の施行により、4月27日から5月6日まで、土曜日、日曜日を含めて最大10日連続
の休日となる。
奉祝の機運が盛り上がる、経済効果が期待される等長期間にわたる休日について歓迎する声
がある一方で、国民生活に与える様々な影響への懸念も生じている。
政府は、長期間にわたる休日に伴い、国民生活に支障を来すことのないよう、適切な処置を
講ずるべきである。
① 長期にわたる休日を安全に安心して過ごすことができるよう、電気、ガス、水道等のラ
イフラインの維持はもとより、金融システムの稼働、災害時の対応等に関し、関係機関の
緊密な連携協力の下、十全な体制がとられること。
② 医療機関等の休業により患者の治療等に支障を来すことのないよう、適切な対応がとら
れること。
③ 交通機関の大混雑、宿泊施設の不足等の混乱が予想されるため、関係機関等の密接な連
携協力の元、混乱をできるだけ避けるよう、適切な対応がとられること。
④ 混乱を来すことが懸念される運輸業、小売業等において、業界による周知徹底等により
取引先、消費者等の理解と協力が得られるようにすること。
⑤ 勤務する労働者が長時間労働することなく、また、休日の増加が時給制や日給制によっ
て雇用されている労働者の収入減少を招くことのないよう、有給休暇の追加的付与や特別
手当の支給など各事業主等において適切な対応がとられていること。
⑥ 保育施設等を利用する労働者の子どもの保育が確保されるよう、できるだけ配慮するよ
うにすること。
⑦ 新年度を迎えた直後の学生、生徒、児童および園児が長期間にわたる休日により、心身
に影響を被る可能性に十分留意し、心身の健康が保たれるよう、関係機関の連携協力によ
り適切な対応が、とられること。

(社会保険労務士・後藤田慶子)
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