釣り下がった卵嚢

Hanging Egg Sacs
水の上に出ている釣り下がった何対かの卵嚢で、長野県白馬村北城猿倉に生息するクロサンショウウオのもの(2006年5月21日撮影)。木の枝を覆っていた積雪が融けた後、繁殖池の上に張り出した枝が、付着している卵嚢と一緒に持ち上がったものである。この現象は、山岳地帯に生息する本種では普通に見られる。

調査時に、池には5〜6匹の繁殖オスと、およそ50対の卵嚢が見られた。産出直後の卵嚢は20対を超え、ピンク色をした卵嚢は10対以上、半透明の卵嚢は1対あった。半透明、または透明な卵嚢は、本種では、たまに見られる。池の近くには、浅い湿地帯の2ケ所のそれぞれで、60〜70対の卵嚢(約30対は産出直後のもの)と30〜40対の卵嚢が産出されていた。

同行した調査者(アルファベット順、敬称略): 懸川雅市(東京都立小松川高等学校)、岸冨士夫、齊川祐子(しろうま自然の会)。


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