証拠試料

Voucher Specimens
羽角のサンショウウオ研究シリーズ番号が付いた「証拠試料(70%エタノール保存)」が入った、幾つかの瓶(頭骨標本を除く)

ブアン液で固定された黄色っぽい試料は、クロサンショウウオの雌雄で、生殖器官の季節的変化を研究するのに利用された(Hasumi et al., 1990; Hasumi, 1996)。

10%ホルマリンで固定された自然の色の試料は、トウホクサンショウウオで、分類学的形質の地理的変異を研究するのに適用された(Hasumi and Iwasawa, 1987a, 1987b, 1988, 1993)。これらの試料には、ハクバサンショウウオとクロサンショウウオの後肢が含まれている。

これらの試料は、以前は、新潟大学理学部にある動物標本室に置いてあった。しかし生物学科は、数学科のため2002年3月までに、この部屋を立ち退かなければならず、そのとき私のもの以外の多くの試料は、生物学科のスタッフの手によって廃棄された。不幸なことに、大台ヶ原から採集したオオダイガハラサンショウウオのオスの成体の試料は、私の試料を動物標本室から引っ越しさせる前に、立ち退きのどさくさで盗難に遭ってしまった。この試料の価値の分かる人が、選んで持ち出したのだろうと思う。2003年12月24日、大学院自然科学研究科504室の強制立ち退きで、証拠試料は再び理学部のC-143室に運び込まれた。

[証拠試料の保管場所の変遷]
(1) 新潟大学理学部動物標本室(A1-433): 〜2001年12月26日
(2) 新潟大学大学院自然科学研究科管理・共通棟組織学実験室(514): 〜2003年11月2日
(3) 新潟大学大学院自然科学研究科管理・共通棟院生研究室(504): 〜2003年12月24日
(4) 新潟大学理学部生物学教室(C-143): 〜2008年3月12日*


*トウホクサンショウウオとクロサンショウウオの証拠試料は、2008年4月1日以降、保管しておく場所がなく、廃棄せざるを得なかった。
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