ほしたびの旅

沖縄・九州の旅2002

旅日記15~21日目: 石垣・波照間・宮古島

15日目: 4月18日(木) 建設中の電波天文台

VERA石垣島局
電波望遠鏡

天気は雨の予報だったが、晴れ間も多い。ちょっと周ってみようと出かける。パンケ森林公園の渡り鳥展望台から景色を眺めていると、北方向の名蔵ダム近くにカセグレンアンテナが建っているのが見える。石垣に衛星通信施設とか電波天文施設なんてあったかな? 気になって行って見ると、「国立天文台天文広域精測望遠鏡 石垣島観測局」とある。フェンスの周りを歩いて内側をうかがっていると、ちょうど建物の中から数人の人が出てきて作業を始めた。その内の一人が私に気が付いてパンフレットを持って来てくれた。この施設は建設中で(予定では2002年3月完成となっていた)まだ中に案内することはできないという事だった。この石垣の他、岩手県水沢市、鹿児島県入来町、東京都小笠原村にある同種の電波望遠鏡と連携することにより、銀河系内の星の位置・運動などを詳細に観測するということである。

川平公園に行ってみる。潮はほぼ満ちていたが、午前中は逆光気味で、波も少し立っていたので、美しさは今ひとつだった。昼食は市街地にある丸八食堂で八重山そば(中)(400円)を食べる。観光客も多い。白保の海岸に向かう。国道から海側に向かって細い道を入っていくと、家の周りに石垣を積んだ様子が見られ、なかなかいい感じだ。南の星を見るのに良さそうなところも見つける。キャンプ場に戻り、18時過ぎに飯炊きを始めようとするころに大雨が降り出した。予報が曇になっているので、明日行こうと予約を入れていた波照間の民宿に、その翌日に変更すると連絡を入れた。

  • 今日の天気:曇時々晴夜雨
  • 走行距離:98.0km
  • 宿泊地:沖縄県石垣市南夢楽園キャンプ場
  • 入浴地:キャンプ場の温水シャワー

16日目: 4月19日(金) 小浜島


「ちゅらさん」のこはぐら荘

朝には雨がやみ天気は回復していきそうなので小浜島に行ってみることにする。日帰りなのでバイクを離島桟橋に置き、八重山観光フェリーの高速船に乗る。9時半過ぎに小浜港に到着し、レンタル自転車(250円/1時間)を3時間借りることにする。島を時計回りに回っていく。さとうきび畑が見られる。標高差はそんなにないのだが、アップダウンが多く、ママチャリでは少ししんどい。今は曇っているからいいけど、ピーカンに晴れた日はバイクを1時間レンタル(800円)してさっと回るのがいいかも。NHKの連続ドラマ「ちゅらさん」で出迎えなどの場面が撮影されたという細崎の港に行ったあと、島の中心の集落に入り「こはぐら荘」に設定された家の前で記念写真を撮る。「ウェルカムですぅ!」の看板がかかっている。島の北西部へ進むが、かずやの木は見つからない。大岳の展望所に歩いて登ったところで空も晴れてきて、すばらしい景色を望むことができた。港には12時半頃戻り、自転車を返す。

石垣に戻ってから川平公園に行く。天気も良くなり、ここもまた美しい海を見ることができた。於茂登トンネルを通って南下していると、「トンカツ定食550円」などののぼりが目に入った。すかさずそののぼりの立て主である、サッカーパーク「あかんま」内にある喫茶「あかんま」を調べに行ってみる。メニューを見ると、ゴーヤーチャンプル定食450円、トーフチャンプル定食450円、八重山そば400円、辛口カレーライス400円などと、安い。ただ、営業時間は平日が10時から16時、日・祝日が11時から17時(定休毎週火曜日)と、昼食にしか使えない。場所も、島周回道路からは離れている。でも、後日食べてみよう。

  • 今日の天気:曇時々晴明け方雨
  • 走行距離:63.9km
  • 宿泊地:沖縄県石垣市南夢楽園キャンプ場
  • 入浴地:キャンプ場の温水シャワー

17日目: 4月20日(土) 波照間島の民宿「たましろ」

今日は波照間島に泊まる日だ。天気は良さそうだ。キャンプ場には1日100円でテントをそのままにして泊まりに出かけられる。また、1日200円でバイクを置いたままにしておける。キャンプ場近くにあるサンシャインホテルから港近くのバスターミナルまで路線バスを利用する(200円)。安栄観光の高速船往復切符を購入し、出発。この路線の船は、波にぶつかるように小刻みに激しく揺れる。

波照間港につくと今日泊まる民宿「たましろ」のおじさんの送迎車に乗り込む。途中、近所の荷物を取りに行くということで波照間空港に寄り道してから宿に到着する。部屋の準備ができるまで少し庭先で待ってから宿内の案内を受ける。

宿泊者は1日500円という自転車を借りる。しかし調子の良いのは残っておらず、利用する自転車はブレーキが利かない。とりあえず西浜へ。天気はとても良く、波がおだやかで海の色がすばらしくきれいだ。島内一周道路を反時計回りに回っていく。途中、南側に海をのぞむ展望所のようなところを見つける。道端に赤い花かと思って近づいてみると葉っぱの一部がペンキを塗っているかのように見事に赤くなっている植物がある。そして、最南端の碑で記念写真。それにしても暑い。汗だくになりながら13時頃に一度民宿たましろに戻り、サービスで出してくれる昼食をごちそうになる。この昼食の量もなかなかのものだ。

波照間島の西浜
海がきれいだ
花に見えるが、
花ではなく葉の一部が赤い

マンホールのふた

少し休憩して再び島を周遊する。風も少し強い目に吹いており、さとうきび畑のそばを通ると「さとうきび畑」のメロディーがうかんでくる。また、島のあちこちで牛やヤギを見かける。マンホールのふたには星空観測タワーと南十字の絵がかたどられている。

16時過ぎに宿に戻り、風呂に入り、庭先で同宿の人たちと話をしたりする。そのうち、波照間島で作られていて、少量生産のため店先にはあまりお目にかかれない泡盛「泡波」が運ばれてきたので、まずは飲み始める。アルコールは30度だが、つんとこずに割と飲みやすい。そして食事が運ばれてくる。うわさどおりのボリューム。かき揚げがのったうどんがなければ民宿で一般的なものに近くなるのだろうが、このうどんだけで腹が膨れそうな量がある。しかも時間が経つにつれ、のびてふくらんで、ふえてしまう。宿泊者16人で自己紹介などし、話に盛り上がる。

希望者は星空観測タワーに送迎してもらって星空案内を受けることができるので、私を含めて7人が送ってもらった(7人いたので一人あたり500円)。私たちは時間に遅れ気味だったため、星空観測タワーに着いたときは、他の宿からきた人たちは少し説明を受けていたようだった。まずはしょぼいプラネタリウムで星空解説を受ける。座席とか無いので皆寝転がる。その後、屋上ヘあがる。しかし、空は曇空。星も月もまったく見えない。昼間あれだけいい天気で、予報も晴のはずなのに。一つ、二つと星が見えたこともあったが、しまいには細かな雨がぱらりとくる始末。解説者のだじゃれも調子悪い。聞くと、昨日は晴れて星が見られたという。わざわざ昨日の宿泊予約をずらして今晩に変更したというのに・・・。宿に戻り、宴会が終わったあとも庭先で待機していたが、深夜0時過ぎてから霧雨のような雨が降り始め、あきらめた・・・。なんでやねぇ~ん。

  • 今日の天気:晴夜曇一時小雨
  • 走行距離:0km
  • 宿泊地:沖縄県竹富町波照間島 民宿たましろ

18日目: 4月21日(日) 石垣島でやっと南十字座を確認

昨晩泊まった部屋は窓が無く風が通らないため蒸し暑かった。また、蚊がぶんぶん飛び回ってあまり眠れなかった。ついでながら、民宿たましろは旅人どうしの交流には良いのだが、調味料に虫がとまっていたり飛び回っていたり、なんかごちゃごちゃしていて、衛生状態はあまり良くない。

朝食もボリュームいっぱい。昼食用に持ち出せるようにラップなど用意してくれている。宿泊費の精算を済ませてから、近いので送りの車には乗らずに港まで歩いていく。しかし、途中小雨がぱらついてきた。

波が高いためか、石垣からの安栄観光の船が遅れて入港してきた。折り返しのこの船に乗り、石垣に向けて出港、まもなく大揺れ。窓ガラスに波しぶきがかかる。今回も必殺ライディングフォームで応戦する。一時間ほどで石垣離島桟橋に到着。バスでキャンプ場に戻る。天気は良くなってきている。

昼食は2日前に見つけた、サッカーパークあかんまにある「喫茶あかんま」で、トンカツ定食(550円)を食べる。量はまずまずで、キャベツが多いのがうれしい。また、4種類の漬物を自分で自由に取れるようになっている。食後、米原ビーチに行き、水着に着替え、水中眼鏡をつけて魚とたわむれる。今日もいろんな魚たちが泳いでいる。

夜になり今晩こそはと星見に出かける。下見をしておいた白保海岸へと向かう。南の方向は、ほぼ晴れている。悔しさが増す。半月が輝いているので暗い星や空低い位置の星は見にくいが、23時過ぎに南十字の4つの星を確認することができ、写真も撮った。日が変わって0時半前、キャンプ場近くの観音崎に移動し、竹富島東側に浮かぶ南十字を確認する。昨年同様、今回もなかなかすっきり晴れることが少なく行く所行く所曇っていたが、なんとか見ることができた。月が出ていないときにも見られれば、なお良かったのだが。

  • 今日の天気:曇一時雨後晴
  • 走行距離:95.4km
  • 宿泊地:沖縄県石垣市南夢楽園キャンプ場
  • 入浴地:キャンプ場の温水シャワー

19日目: 4月22日(月) 石垣島一周

石垣島の平久保崎
石垣島最北端

今日もいい天気だ。石垣島を時計回りに周ることにする。八重山やし園の展望台に立つデイゴの木の花はほとんど落ちている。「明石パラワールド」からの眺めが良いと聞いていたので、「テイクオフエリア入口」の看板の所を細い道に曲がり、山に登っていく。すぐに、放牧場のためか門があり、「開けたら必ず閉めてください。」とある。手で開け閉めして中に入っていく。ぐんぐん登っていくと、おお、すばらしい景色が広がってきた。上まで着くと、半島の両側の海が見える。次に石垣島最北端の平久保崎へ。ここもすばらしい。青い海に白い灯台、そしてサンゴ礁らしき塊模様も見える。


玉取崎

南へ向かう。玉取崎からの景色も良い。伊野田キャンプ場を見に行って驚いた。昨年はいっぱいで新たにテントを張るスペースが無いくらいだったのに、今は数張りしか見られない。米原同様キャンプ料金が400円に値上がりしているのが効いているのか。その分、新しくできた南夢楽園キャンプ場がはやっているということか。ただ、去年は気が付かなかったが、雑草を気にすることなくすぐに海岸へ出られるようになっていた。海岸線が南北方向に近いので、南中前なら南十字がぎりぎり見えるかもしれない。昨年はテントがいっぱいで米原に行くことにした経緯があり確認できず残念だ。

夜は、西表のキャンプ場で一緒になったおじさんと隣にテントを張っている立教大新卒青年に、にわか天文講座(^_^)。天体写真撮影等の話をしたあと、22時過ぎ、近くにあるサンシャインホテル前あたりの海岸に出て南十字を見に行った。月の明かりと、ちょうど海上にある構造物の明かりで見ずらい。キャンプ場に戻ってからも南の空を見てみる。すると、キャンプ場内の上部を歩いていると、ちょうど木立の間に南十字が見えるところがあった。いちおう、場内から南十字が見えるキャンプ場ということになる。しかし、もっと早く確認できるように晴れてほしかった・・・。

  • 今日の天気:晴
  • 走行距離:137.5km
  • 宿泊地:沖縄県石垣市南夢楽園キャンプ場
  • 入浴地:キャンプ場の温水シャワー

20日目: 4月23日(火) 宮古島で南十字座を確認

今日は宮古島に向かう。テントを撤収しているとヤモリがいた。そういえばシャワー棟外壁にもいて、虫を食べるところを見た。

琉球海運の事務所で石垣から宮古までの2等和室フェリーチケットを購入する。400ccバイク込みで5630円は有村産業といっしょなんじゃないの?(わずかに違うかもしれないが)昼間だけの乗船だがなんか損した気分。船は11時半に出港。同じ船に乗る人と情報交換などする。

宮古島に上陸し、2日後に出る有村産業の乗船券を買っておいてから、下地町役場で利用手続きをして与那覇前浜キャンプ場にテントを張る。長く滞在している人が多い。キャンプサイトは、砂地に草が根をつけ始めたような所で、目の前がビーチだ。そして来間島とそこにかかる橋と海の色がきれいだ。

テントを張り終えて来間島を探索する。島の南側は畑ばかりで、星が良く見えそうだ。竜宮城展望台からの眺めも良い。夕食は、平良市街に向かうバイパスにあるプリマートで、半額になった弁当を食べる。

夜も晴れたので星を見る。来間大橋の街灯がそんなに明るくはなかったのでキャンプ場前のビーチで見ることにする。(月が明るかったので、相対的に街灯の明るさが気にならなかったのかもしれない。)キャンプサイト前の浜から100m程西に移動し、23時前、橋の上に浮かぶ南十字の4つの星を確認した。

  • 今日の天気:晴
  • 走行距離:57.1km
  • 宿泊地:沖縄県(宮古島)下地町与那覇前浜キャンプ場

21日目: 4月24日(水) 宮古島一周

今日も天気良し。来間島の竜宮城展望台から橋の方向をのぞむが、朝は逆光気味だ。サニツ浜の広場には巨大な馬が立っている。(^-^) 下地町役場前あたりを通り、次は宮古島を反時計回りに進むことにする。海岸沿いの一般道には標識がなく、どこを走っているのかよく分からない。


東平安名崎

イムギャーマリンガーデンは静かな入り江になっている。散策路にある橋の上からのぞきこむと、カラフルな魚が泳いでいるのが見える。東平安名崎は岩がごろごろしており海の色もきれいだ。テッポウユリもいっぱい咲いている。

昼食を食べるために平良市街にはいるが、ここもどこを走っているかよく分かりにくい。話に聞いた「よしこ食堂」に入る。ここのメニューは、そば小(250円)、そば中、そば大、ジューシーおにぎり(1個70円)、てんぷらだけだが、量が多い。そば小を食べたが、他の店の大くらいあるかも。麺が山盛りになっている。ただ、脂っこい。ジューシーおにぎりも大きく、こちらは持帰りもできる。店はあまりきれいではないが、おばあが元気にやっている。食べ終わった頃、西表の星の砂キャンプ場、石垣の南夢楽園キャンプ場、与那覇前浜キャンプ場と一緒になっているおじさんがやってきて、ついさっき買ったと言う島豆腐をご馳走になる。

次に北へ向かう。西平安名崎からの景色もすばらしい。海の色がきれいだ。池間大橋を渡り、池間島を回ってから南下する。平良市熱帯植物園(無料)を回ろうと思ったが、暑かったので少し歩いてやめた。平良市総合博物館(大人300円)は涼しかったが、途中からどこかの中学生がやってきて、さわがしくうっとうしい。博物館の人も迷惑そうだった。中学生の集団に冷水機の水を飲まれまくられたので、私が飲んだときはぬるかった。(;_;)

夜19時頃プリマートに行くと、昨晩より人出が多くにぎわっており、半額弁当もなかった。石垣にもあったスーパーのサンエーに行ってみると、石垣と同様飲み物が安い。500mlペットボトルの茶で58円というのがあったりする。

  • 今日の天気:晴
  • 走行距離:164.9km
  • 宿泊地:沖縄県(宮古島)下地町与那覇前浜キャンプ場
  • 入浴地:キャンプ場の冷水シャワー