ほしたびの旅

沖縄・九州の旅2002

旅日記22~26日目: 沖縄から九州北上

22日目: 4月25日(木) 宮古島から那覇へ

朝起きると曇空。ときおり小雨がぱらつく。天気が持てば吉野海岸あたりで海に入りたかったのだが、天気が悪いのでゆっくりする。松林の中の砂地は、小雨がぱらついた後テントに木の枝くずや砂がついて、撤収するのにうっとおしい。テントを撤収して平良市街に向かう。

よしこ食堂で昼食用にジューシーおにぎりを4個買って平良港ターミナルに行く。ターミナルの売店にある弁当は350円~400円と、お買い得だ。こっちでも良かったかな。ターミナル2階にある食堂「キッチンマリンビュー」(10:00~22:00)の定食メニューも600円から650円と、まずまずの価格だ。

今日乗る有村産業のフェリー「飛龍」は波が高いためか入港が1時間ほど遅れた。予定より15分送れて那覇に向けて出港。しばらくして波が高くなり、船が揺れてきた。客室内はギシギシと音がする。ときおりドーンという音もする。少し気分が悪くなる。船には賀曽利さん(だと思う)が乗っていた。雑誌などの写真でしか見たことがないがピンときた。石垣の南夢楽園キャンプ場に泊まっている時に賀曽利さんも来ているという話を聞いていたからだ。・・・そういえばこの姿はキャンプ場でちらりと見ているぞ。昨年北海道礼文島の緑ヶ丘森林公園キャンプ場に行ったときは、その当日に賀曽利さんがキャンプ場を出たところで、ニアミスをしていた。他の人と話をしている姿を見てもパワフルさを感じる。

那覇新港へは21時過ぎに到着。今日の宿の「民宿ぱーとつー」に入る。宿の1階は駐車スペースで、部屋は3階にある。中に入ると、CATVのホームターミナルがあった。外に出て、オーナーからコインランドリーの場所を聞いていたら、隣の家の人が出てきて、かけっぱなしにしている車のエンジンを止めてほしいと申し出た。しかし、オーナーはその言葉に耳を傾けずに「あんたちょっとおかしんじゃないの?」と、ずれた発言で拒否していた・・・。(*_*)

  • 今日の天気:曇朝一時小雨
  • 走行距離:36.4km
  • 宿泊地:沖縄県那覇市泊2丁目19-12 民宿ぱーとつー
  • 入浴地:宿のシャワー

23日目: 4月26日(金) クイーンコーラルで那覇から鹿児島へ

夜は蚊が飛んできたり、パトカーのサイレンなどであまり寝付けなかったが、今朝7時の那覇港発のフェリーに乗るため朝5時過ぎに起床。宿の他の人が寝ている中、静かに片付けて宿を後にする。国道58号を南に進み、那覇港へ右折する予告標識を確認する。交差点にも標識があるだろうと思い走るが見当たらない。あれっと思いつつその交差点を通り過ぎてしまう。ちゃんと標識立てといてよとつぶやきながら引き返し、那覇港へと行く。フェリーはマリックスラインのクイーンコーラル。バイク込みでは琉球海運のほうがはるかに安いのだが、週1便しかなく、今日は運行していないので仕方がない。

本部港に寄港したとき、甲板に出てみると2人連れのギャル(死語)に写真を撮ってほしいと声を掛けられた。バックはこっちがいいあっちがいいとかけまわったり、「ハイ、ポーズ」の掛け声とともにジャンプしたりと、ん~きゃぴきゃぴしていいね~。(o^^o) @=バシッ

本部港を出港後、船の甲板を歩いていると、5人グループのおじさんに声を掛けられ、ビールをご馳走になった。(^-^) おじさんたちは沖縄の嘉手納基地で働いている釣り仲間で、沖永良部島に釣りをしに行くという。お金を毎月積み立てて1年に一回遠くへ出かけるようで、しこたまビールを持ち込んで楽しんでいる。嘉手納基地でビール(バドワイザーのライトビール)をまとめて買うと1本あたり100円以下で買えると言っていた。

途中寄ったいくつかの港では、乗客が船上から見送りの人にカラーテープを投げていた。船ならではの見送り・出港風景だ。船内のレストランは少し高めの値段だ。2等の部屋には肩幅プラスアルファくらいのシートが隙間なく敷き詰められ、場所を指定されるので、狭苦しい思いをしなければならないかと思ったが、今回は意外に余裕があるのか隣に人は来なかった。端っこの窓際であるが、昨年のような振動もないので安心して休めそうだ。波は今日も高く、気分は良くない。

  • 今日の天気:曇後時々雨
  • 走行距離:4.5km
  • 宿泊地:マリックスライン クイーンコーラル船内(2等)
  • 入浴地:船内のシャワー

24日目: 4月27日(土) 鹿児島から人吉市へ

朝目覚めると気分は良くなっていた。6時過ぎて船内浴場のシャワーを浴びようと脱衣所に入ると、靴もないのに浴室内から「ジャバジャバ」と音がする。中を見てみると船の揺れで浴槽内の湯(ぬるくなっている)が波立っており、半分くらい湯が無くなっていた。

天文館碑
碑だけがある天文館跡

船は50分遅れの9時20分に鹿児島新港へ到着。商店街になっている天文館通に立ち寄り、江戸時代の天文館跡の碑を写真に撮るが、すぐ両脇には商店の商品が並んでおり、人通りがあってちょっとはずかしい。しばらくは天気が悪いようなので周るのは適当にして広島に戻る方向で北上することにする。市街地を抜けるまで交通量が多い。隼人町から国道223号を北上する。途中の温泉地あたりに、坂本竜馬らしい像が立っていた。

霧島町で国道から県道480号霧島公園線に入ると、道幅が少し狭くなり、深い緑の森をくねくねしながら登っていく。いい雰囲気だ。と、高千穂河原に着く直前に霧が出てきた。とりあえず100円払って高千穂河原駐車場にバイクを止めて周るがこれといったものは見えず。立ち寄るんじゃなかった。霧島バードラインに入って山を降りていこうとすると車が止まっていた。そのまま前に出ようと思ったところで急に車が発進した。しかし、下りのくねくね道ということもあって、速度は私のペースより遅く迷惑状態。もうちょっと待つか、すぐに道を譲ってくれれば良いものを。ふもとに降りると霧は晴れる。

小林市の小林IC付近に「日本一怪しい公園 だるまの里」というのがある。なんだろうと行ってみると、探偵ナイトスクープ(小枝探偵のパラダイスシリーズ)等のテレビ番組で紹介された所だった。外から見ると確かに怪しい雰囲気だが、入園料300円なので中には入らなかった。

天気は夜に雨の予報だが、人吉クラフトパーク石野公園キャンプ場にテントを張ることにする。サイトは国道から奥に入った芝地で良さそう。しかし、禁止されているのに車を芝地に乗り入れている人たちがいる。風呂は神城温泉(500円)が近いが、キャンプ場から約5km東にある錦町温泉センターに行く。ここは300円ながらボディーソープとリンスインシャンプーが備え付けられている。毎月26日は風呂の日で半額の150円になる。あっ、昨日じゃないか悔しー。近くにコインランドリーがいくつかあるが、容量が12kg以上という大きな600円以上するものしかなく、さほど洗濯物がない私には高すぎて使えない。

夜は自転車で旅をしている東京のおじさんと酒を飲みながら話をする。

  • 今日の天気:曇夜小雨
  • 走行距離:189.6km
  • 宿泊地:熊本県人吉市人吉クラフトパークキャンプ場
  • 入浴地:錦町温泉センター(300円)

25日目: 4月28日(日) 宮崎県高千穂、大分県緒方町

北上し、五木の子守唄公園へ行く。なにやら像がいくつかある。子守唄の歌詞が書き込まれている碑に近づくと、五木の子守唄が流れてきた。センサーが有ったのね。メロディー部分が長すぎ。ここの売店には「みそとうふ」や「うにとうふ」(だったと思う)といった珍しいものがある。うにとうふを試食してみると、なるほどとろけるような感じでうにのようだ。

国道445号を北上する。一車線部分が多く、山肌を縫うようになる。二本杉峠に着いたが展望は開けない。なんだよと思いながら少し北へ進むと展望所があった。しかし天気がすっきりしないのでもやがかかったような感じで眺望は今ひとつ。下りも縫うように走る。

矢部町の通潤橋に寄ってみる。この橋は、水不足の台地に谷間を越えて水を送るために江戸時代に作られたそうである。到着したのが正午過ぎで、ちょうど観光用に橋の真中から放水していた。しかし間もなく放水は終わった。

高千穂へ向かう。国見ヶ丘へ登るが、ここもすっきりしない天気で眺望は今ひとつ。高台に像があったので並んで記念写真を撮る。高千穂峡谷は見事だった。しかし人がいっぱいで落ち着けない。記念写真を撮るのも手間取った。天岩戸神社(あまのいわとじんじゃ)に寄る。希望者に説明と岩戸をのぞむ場所に通しているということで案内を受ける。しかし、目の高さほどのところに有ると言われるが、現在は木々に覆われてよく分からない。説明によると、その場所には昔から入らないようにしているそうだ。

高千穂渓谷
高千穂渓谷
天岩戸派出所
天岩戸派出所は社の形

県道7号を北上。この道も一車線路をくねくね。緒方町の原尻の滝に行く。なるほど小さいけどナイアガラもどきだね。また、ここは道の駅が隣接している。というわけで、夜はそこでテントを張って野宿する。滝がライトアップされていたので人が多くやってくるのではないかと心配したが、夜遅くにはライトが消えたようで、そうでもなかった。

  • 今日の天気:曇後時々晴
  • 走行距離:240.8km
  • 宿泊地:大分県緒方町道の駅原尻の滝

26日目: 4月29日(月) 九州北上、広島へ

原尻の滝
朝日がかかる原尻の滝

朝日が差し込む原尻の滝を眺めた後出発。竹田市の岡城跡に寄る。駐車場につくと城内は有料と書かれてあったので、人はいないとは思うが上には上らずにその場を離れた。広くて周るのもしんどそうだし。国道442号を久住高原へと進む。気温が下がってくるが周りは草原が広がり景色が雄大で気持ちが良い。途中、レーシングスーツを着てビックバイクを操るライダーがかっとんで私を抜いていった。瀬の本から県道11号やまなみハイウェイを北上する。まもなく霧の中に入り、ぐっと気温が低くなる。牧戸峠あたりの駐車場でテントを張っている人もいる。つまらないなぁと思いながら峠を過ぎて少しすると霧が晴れ、すばらしい景色が広がってきた。東の方には煙りをあげている山も見える。長者原から県道621号に入り、さらに四季彩ロードへ進む。この道もなかなか良い。

玖珠町から県道28号を通って耶馬溪町の深耶馬溪へと向かう。始めは緑深い渓谷だったが、少し開けてくると切り立った岩肌の断崖が目に入ってきた。さらに北上し、本耶馬溪町の青の洞門へ。この洞門は江戸時代に各地を周っていた和尚さんが掘り始めたトンネルで、その跡が少し残っている。その和尚さんがノミを持ち、槌を振り上げている像があったので、テントのペグと槌を持って同じ格好をし、記念写真。(^_^) ちなみに「青」とは昔のこのあたりの地名だそうだ。また、ここの駐車場にあるおみやげ屋そばに「ライダーハウス耶馬溪」があった。看板には1000円とあり、連絡先0979-52-3318となっている。

中津市に入り、福沢諭吉旧宅へと寄るが、入場料400円なので外から見るだけにする。すると、その前で休んでいた人力車屋さんに「乗らないか」と声を掛けられたので、「バイク乗ってますから」と答えたら「バイクと交換しようか」ときり返された。さらにうろちょろしていると、ポストの郵便物を回収しにきた郵便局のねえちゃんに「こんにちは」と声を掛けられ気分はつらつ。v(^-^)」

北九州市に入り、関門海峡沿いの国道199号に入る。ときおり巌流島を見ながら走る。巌流島はあんがい陸から近い。関門トンネル入口では車が長い列を作っている。関門トンネルをくぐり、九州とお別れし下関市内へ。ガソリンは下関の中心部から少しはずれた長府の国道2号沿いが安い。国道2号は小月バイパス中ほどまで大渋滞だ。あとは2号線をひたすら東に走る。いつもはひどい渋滞になる岩国から大竹間は、19時頃通った時はすいていた。そして、無事家にたどり着いて今回の旅は終了した。

  • 今日の天気:曇時々晴
  • 走行距離:429.6km
  • 総走行距離:2857.0km