(3) 工業地帯
京浜・中京・阪神・北九州の
四大工業地帯をはじめ、わが国の工業のさかんな土地の多くは、「
太平洋ベルト」とよばれる地域に集中しています。これは、海に近く、交通が便利で、水の便がよく、働き手が得やすかったという理由があります。
【考察】工業がさかんになる条件(工場の立地条件)を考えてまとめてみよう。
1−京浜工業地帯
生産高は約40兆円で、わが国第2の工業地帯である。
重化学工業がよく発達し、そのほかに出版・印刷工業、日用品の製造がさかん。
東京湾をうめたてることによって工場用地を拡大してきたが、高速道路の発達にともない、内陸部へも進出している。
2−中京工業地帯
わが国第1の工業地帯で、生産高は約43兆円。豊田など、
自動車工業が最もさかんで、陶磁器工業などの軽工業も発達している。
3−阪神工業地帯
京浜・中京についで、わが国第3の工業地帯。阪神工業地帯は、京浜工業地帯にくらべて軽工業がさかんで、
食料品工業やせんい工業が発達している。
4−北九州工業地帯
1894年の日清戦争の際の賠償金をもとに1897年、
八幡製鉄所が創設され、これを中心として工業地帯へと発展した。
金属工業がさかんで、中間の製品を多く生産している。(素材型工業にかたよっている)
5−四大工業地帯は巨大化しすぎたので、新しい工業地域は周辺部へ広がっている。
6−コンビナート
生産の上でたがいにつながりの深い工場を同じ場所に集め、生産の合理化をはかり、よい製品を安くつくるためのしくみ。