初稿では、第1部は普通のコラールで終わってたようです。しかしバッハは後の改訂で、拡大された全く別のコラールを配置しました。コラール旋律を幻想曲風にしているために「コラール・ファンタジー」とも呼ばれます。
「自らの罪の大きさを嘆きなさい」と歌った後、イエス・キリストとは何者か、何をしたのか、などが語られます。受難のくだりは第2部を予告してることになりますね。
No.29 MIDI (108KB、6分52秒)
おお人よ、お前の罪の大きさに嘆きなさい。
それ故にキリストは父のふところを出て
地上に降りて来られたのだ。
清く優しい一人の乙女より、
彼は私たちのためにお生まれになった、
人と神の仲介者となるために。
死者に生命を与え、
全ての病を癒された。
しかし時が迫り、
彼は私たちのためにいけにえとなり、
私たちの罪の重荷を負わされた、
長い十字架に付けられることで。