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埋葬

No.64 レチタティーヴォ・アコンパニャート

夕方、アダムがエデンの園で禁断の実を食べてしまった”
”ノアが方舟から放した鳩が、夕方にオリーブの葉をくわえて戻ってきた。これを見て、ノアは地上から洪水が引いたのを知った”

 創世記にあるこの2つのエピソードが、歌詞に織り込まれてます。前曲でヨセフが来た「夕方」に思いを馳せ、また、ヨセフと同じように自分がイエスの亡骸をもらい受けるのだ、と歌います。

No.64 MIDI (5.8KB、2分04秒)

レチタティーヴォ・アコンパニャート(バス I)

夕方、涼しくなる時に、アダムの堕落は明らかになった。
夕方に救い主はその堕落を克服された。
夕方に鳩は戻って口にオリーブの葉をくわえていた。
おお美しい時! おお夕方のひと時よ!
平和の契りが今や神と結ばれた。
イエスが十字架を全うされたゆえに。
その御遺体は今安息に入る。
ああ、魂よ、願うがいい、
行きなさい、死んだイエスをもらい受けるのだ。
おお救いの慰め、おお尊い形見よ!

No.65 アリア「我が心よ、己を清めよ」

 合唱を伴わないアリアとしては、最も規模が大きいです。自分の心から俗世間を追い出して清め、聖なるものの代表であるイエスに入ってもらって、自分自身をイエスのお墓にしようとします。バッハの信仰告白とも言える曲ですね。

No.65 MIDI (47.3KB、7分10秒)

アリア(バス I)

我が心よ、自身を清めなさい。
私は自らイエスを葬ろう。

イエスは今こそ私の中で
永遠に永遠に甘い安らぎを得られますように。
俗世よ、出て行きなさい、イエスをお納めするのだから。

No.66 レチタティーヴォと合唱

 ヨセフは自分用に作らせてたお墓に、イエスを埋葬します。大祭司たちがピラトにお願いする部分は、長い合唱になっていて、音楽の流れにちょっとしたアクセントを付けてます。
 三日後のイエス復活を匂わせつつ、新約聖書「マタイ福音書」におけるイエス受難のお話は、ここでおしまいです。

No.66 MIDI (29.8KB、2分54秒)

エヴァンゲリスト

ヨセフは遺体を受け取ると清らかな亜麻布で包んで、岩を掘って作らせた自分の新しい墓に納めた。そして墓の入り口に大きな石を転がして置いて立ち去った。そこにはマグダラのマリアと他のマリアが残り、墓に向かって座っていた。
明くる日、すなわち準備の日の翌日、大祭司たちとパリサイ人たちがこぞってピラトのもとに集まって言った。

大祭司たち(合唱 I、II)

閣下、思い出したのですが、あの惑わし者がまだ生きていた時、こう言っていたのです、「私は三日後に蘇るだろう」と。ですから、三日目まで墓を見張るように命じて下さい。恐らく弟子たちが来て遺体を盗み、民衆に言うでしょう、「イエスは死者のうちから蘇った」と。そうなると、今度の惑わしは、前のものよりもっと酷くなります。

エヴァンゲリスト

ピラトは彼らに言った。

ピラト

番兵を出そう。行って望むだけ、守ればいい。

エヴァンゲリスト

彼らは行って番兵を置いて墓を守り、石に封印をした。


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(C)Shiomabushi
2005-03-24 作成
2007-02-22 更新