米沢を訪ねてみる

東北の懐かしい雰囲気の城下町として、山形の米沢は好きな町だ。福島の裏磐梯
をドライブした後に、ふらりと立ち寄れる場所だ。温泉があり米沢牛があり、散策する
史跡も多い。
　戦国の英雄、伊達政宗が生まれ、上杉謙信の子孫が米沢藩上杉家１５万石として
脈々と明治まで続いた輝かしい歴史があるにもかかわらず、米沢の町は大都会でも
なく落ち着いている。上杉家が勢力をドン底まで削られた果ての城下町であるため、
１５万石の栄華はほとんどなく、これがまた、たまらなく米沢の魅力になっている。
城跡の松岬公園の辺りを散策していると、城はあまりにも貧弱で、江戸時代の米沢
の貧しさが現代にも伝わってくる。
　関が原の折に全面的に徳川と敵対し（上杉攻め）、元禄期に赤穂浪士の討ち入りで
有名な吉良上野介の息子が上杉家に養子に入った関係で、危うく取り潰しになりそう
になった・・・・・・。東北の雪国で藩士たちも副業をしたりで苦労が絶えなかったらしい。

２４歳の頃、会津方面から喜多方、米沢とドライブした。今のように山形自動車道もなく
東京第一ホテル米沢で、ドライブ疲れで酒で泥酔した思い出が・・・・・酒は強いのに、
友達の高級車を運転していたので疲れてしまったのかも。そういえば、米沢のカラオケ
の店で「悲しい色やねん」か何か歌って、他のお客からえらく褒められたこともあった。
米沢はいい人が多かったね・・・・・・。

上杉神社に伊達政宗生誕の碑と上杉鷹山の碑が建ってました。「なせばなる、なさねば
ならぬ何事も」の、苦しい米沢藩の改革をした、あまりにも有名な名君です。アメリカの
ケネディー大統領が「最も尊敬する日本人・・・・・」とコメントし、上杉鷹山にスポットが
当たりました。
　温泉に入った後、鷹山のことでも思いながら（奥さん、彼女の方がいいかな・・・・）上杉
家が明治になってから造った上杉記念館、最近、城跡公園の近くにできた観光バスの
メッカ、上杉城史苑を見学もいいかもしれない。城跡公園、松岬公園入り口の毘沙門天
の旗印に上杉謙信の戦国ロマンも感じることができます。

NHK大河ドラマ「利家とまつ」の人気者である、前田慶次郎（利家の義理の甥）は
最後は上杉家の客分になり、会津若松、米沢にも住み着いたらしい。
　米沢で「利家とまつ」が繋がるとは思いませんでしたね。

平成１４年夏。米沢に立ち寄ったが相変わらず城下町は道が細くクランクが多い。
伊達政宗、上杉家が作り上げた町はなかなか道が複雑で、平城とはいえ戦術的
に町が造られているようだ。
　米沢にもバイパスと郊外型の大型店舗ができ、やたらとコンビニが多い印象を
もった。城下町の雰囲気と香りはしっかり残してもらいたいな。

戦国の名門、上杉謙信以来の上杉
家の旧邸宅かと思うと何とも恐れ多い
屋敷である。
　戦国の名家が平成の世まで、脈々
と残っていることも奇跡ですね。上杉家
の室町時代からの歴史も波乱万丈です。