関門海峡の花火

10年前の夏休み、下関の山腹にあるホテルに宿泊した。ホテルの場所は、かつて
下関でも指折りの料亭があったとのことで、眼下に関門海峡、源平合戦で有名な
壇ノ浦、海峡の対岸には九州の門司が見える。海峡はまるで大河のように汐が流れ
大型の船が頻繁に航行していた。
 その日は、たまたま関門海峡の花火大会で、海峡を挟んで下関側と門司側から同時
に花火が上がり、花火の競演が始まった。まるで、本州と九州が戦っているような勢い
のある花火大会。源平合戦、幕末の下関戦争の古戦場であまりにも美しい花火だった。
思いがけず、特等席であるホテルの部屋からビールを飲みながら窓の外に広がる花火
を堪能していた。こんな贅沢な花火大会を経験したのはこの時しかない。

 

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関門海峡

異国情緒が溢れる下関の町は、ノスタルジックな洋館めぐりが楽しい。旧下関英国
領事館旧秋田商会ビル下関南部町郵便局など。フグで有名な料亭「春帆楼」
は、1895(明治28年)に伊藤博文が出席し日清講和会議に使われた。かつての
下関は大陸、朝鮮半島への窓口として栄えた。
 下関の街を歩いていると、幕末の高杉晋作伊藤博文井上馨など思い出す。
若き長州の侍たちは下関の街を闊歩し関門海峡を眺めていた。伊藤博文は非常に
下関と縁があったようで、満州へ渡る直前にも下関に立ち寄り馴染みの料亭などに
顔を出し、二度と日本に帰ることは無かった(満州のハルピンで暗殺)。
 童謡詩人の金子みすづや、記憶に鮮明に残る個性俳優松田優作も下関の街を
歩いていた。
 下関も不思議と旅人を引き付ける魅力がある。

長門湯本温泉
春うららの海に帆船が浮かぶ様をみて、伊藤博文が「春帆楼」と命名。ふぐ料理
公認第一号店になったらしい。明治時代の長州閥のエピソードの一つかもしれ
ない。

みすづの故郷

レトロ門司(北九州)

伊藤博文ゆかりの旅

長州萩の町を歩く
憧れの大磯・・・・

山口県下関市

美しい関門海峡の眺めも、何度見ても飽き
ない。源平の合戦で有名な壇の浦、武蔵・
小次郎の巌流島、幕末の下関戦争など、
歴史ロマンも溢れている。

赤間神宮

壇ノ浦の合戦で入水した安徳天皇と平家
一門を祭る。
小泉八雲の「耳なし芳一」の舞台として
有名。

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