12:22 法隆寺
初日に近鉄の駅で手に入れた伊勢・志摩の観光ガイドを見て賢島に行くプランも5%くらい浮上(笑)しましたが、結局奈良に落ち着きました。伊勢志摩は今度よく調べて訪れたいと思います。
八木、田原本、王寺と電車を乗り継いで昼前に斑鳩の法隆寺着。最初は西院と呼ばれるエリア、世界最古の木造建築の金堂(写真右)と五重塔。
屋根の角度が美しいといいますが、それより圧巻なのは、現在まで残されてきた当時の建築技術。
当時の人々は「1300年先(現在)も残される」と思って建築したのだろうか?当時から優れた建築技術があったと思うと、素晴らしいですね。 |
12:58 夢殿に隠された法隆寺の謎
平成10年に造られた大宝蔵殿には、仏教の影響を強く受けたという飛鳥時代の国宝、重要文化財がギッシリ。
微笑みをうかべる8頭身の百済観音像、推古天皇が所持していた玉虫厨子など、飛鳥時代を代表する有名な美術品を見学。
聖徳太子が建設したという法隆寺。飛鳥の都から、なぜ離れた斑鳩の地に法隆寺を建築したのか?
夢殿にある「救世(くぜ)観音像」はなぜ千年以上も封印され、秘仏とされてきたのか?(現在は春・秋に限定で公開)
創設年も正確な記録が残されていない、という法隆寺は謎が多いことでも有名です。 |
14:39 薬師寺
JR法隆寺駅から奈良駅へ移動、バスで薬師寺にやってきました。
天武天皇が皇后(持統天皇)の病気平癒を祈願して発願され、平城遷都された718年に藤原京から現在の場所(西の京)に移築されたとか。
写真は730年に建てられた東塔で、当時から風雪に耐えて残った三重塔。当時からこの場所を一切動かず、1300年もの間、移り変わる世の中をどのように見守ってきたのでしょうか?
西塔や金堂などは、昭和40年以降に再建されたのでまだ新しく、朱色が濃く残されている中で、風化して自然に黒くなった色が時代を物語り、独特の重みを感じさせてくれました。 |
15:14 奈良のお寺にないもの
朱塗りの金堂(写真)、西塔や回廊が最近再建されて、昔の豪華な様子が再現されました。
参拝者が集められ、お坊さんのお話を聞くと、「お墓がない」のが奈良にあるお寺の特徴で、お寺とは「過去・現在・未来」を知る現在の「学校」のような存在であったそうです。
最後は「写経」の宣伝みたいで終わりましたが、気持ちをこめて書き写した写経が永久保存されるとあって、中には説明が終わったと同時に財布を取り出し飛びつく参拝者も。
しかし2,000円は高すぎ。信仰心があればお金を度外視してやってみたくなりますが、まだ修行中の身(笑)なので・・・。
金堂には黒光りした薬師如来像を中心に日光菩薩、月光菩薩で有名な薬師三尊像が。百済観音像とは違って豊かな肉付き、台座にあるブドウ唐草模様などから、中国やインド、中央アジアの影響を受けたことを物語っていました。 |
15:29 唐招提寺
薬師寺を出て、徒歩で唐招提寺にやってきました。唐から来日したお坊さん鑑真和上が759年に創建したお寺。
平成21年まで金堂は修理中で、お堂をスッポリ覆うような巨大なプレハブに囲まれて、見ることはできませんでした。さすが世界遺産、修理の規模もハンパではないです!
一部はガラス張りで、足場で固められた柱だけは見ることができました。休日なので工事もお休みで静まりかえっていましたが・・・。
平城宮の遺構という講堂には、弥勒(みろく)仏坐像が静かに安置されていました。ここで鑑真が講義を行なったとされています。
御影堂には、天平時代の肖像では傑作とされる「鑑真和上像」がありますが、今日は非公開。公開するのは、鑑真の命日に近い6月の数日間のみ!
どこも期間限定が多くて困りますなぁ・・・(苦笑)。 |
16:10 非日常の風景
山の斜面に作られ、起伏があって、奥のほうは、緑がたくさんの風景が広がっていました。このような緑多い風景も唐招提寺の特徴だったか?
山の上にある鑑真和上御廟(ごびょう)に続く道。さすがにここまで上がってくる人も少なく、日陰で暑さをしのぎながら、荷物を降ろしてじっくり風景を味わいました。
名古屋の新幹線が20時すぎ、ということは、そろそろ奈良の滞在時間も終了間際。奈良の寺院巡りもこれで終了。
最初の東大寺を除いては、さほど混雑もなく、人の邪魔がなく拝観できたのはよかった。
それに何より天候に恵まれました!雨の3日間も覚悟していたので、天も味方してくれたみたいです。
西の京駅から近鉄電車に乗り込み。奈良のお土産を買いたかったが、西の京駅付近に商店はなく断念。 |
17:02 帰りも近鉄特急
他にも室生寺や長谷寺など、山奥にある緑いっぱいの(マイナーな)お寺にも寄りたかったが、時間&不便の都合で今回は断念。
まだまだ修行が足りない(笑)ので、きちんと修行(予習)してから、、ふたたび訪れることにします。それに今度は大阪泊で・・・。
八木駅からは、ちょうどすぐ来た名古屋行きの特急にギリで間に合いました!4度目で初めて(伊勢中川)乗り換えなしの特急。これで今回、奈良とはお別れ。
これだけ長時間、特急に乗ったこともなかったので、今回は「特急電車の旅」としても思い出に残りました。
乗り換えの八木駅で買ったおいしい惣菜パンとベーグルを食べながら、車窓を楽しむ。早めに乗ることで、外も明るく車窓もバッチリ楽しめるのはOK。車窓は次第に夕焼けへと変化します。 |
17:53 夕焼けの車窓
電車は奈良の山を抜けて、伊勢中川に接近したあたりから夕焼けも本番。山に沈む夕陽と刻々と変化する空の様子を、窓から食い入るように見ていました。
思わずデッキに出て撮った1枚。低い雲と高い雲が交差、夕焼けなら東京でも見ることができますが、普段は仕事に追われて見上げることもなかった空。
何か損をした気分ですが、今日でだいぶ取り返した気がしました。
すでに周囲も暗くなった19時前に名古屋駅着。片道1,580円の特急料金でしたが、普段は味わえない、つかの間の贅沢気分に浸れたので十分満足!
4,000円だった近鉄全線フリーパスと合わせれば、名古屋−奈良間が片道2,580円換算。元は十分取れました!
それにしても、時代やスケールの大きさを感じさせる建物、美術品を見学して、1人の人間(一生)の小ささを感じました! |
19:30 最後にきしめん
19時に名古屋に着いて、新幹線まではあと1時間ほど。名古屋駅内で、気休め?の「ざるきしめん」で軽く夕食。
お腹いっぱいに食べて電車内で調子悪くなってもいけないので、これくらいでちょうど。しかし四国の「UDON」を考えれば、550円はどう考えても高すぎ。
お土産をあれこれ買っていたら、すぐに新幹線の時間!最後は駆け足でホームに上がってきました。
帰りの席はいわゆる「1番前」で、足は伸ばせず、揺れも大きい最悪の席!どうやら扉前後の席は落ち着かないので、予約の最後に埋まる席のようで・・・。
それでも氷結を飲んで、ウトウトしたり本を読んだりして、無事22時過ぎに東京駅着。
名古屋でセッティングしてくれたTAKAさん、そして何より、夕食をご馳走になったK長夫妻!旅先では大変お世話になりました〜! |