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子どもの病気(食中毒)

つきぐま高温多湿の日本では、食中毒が梅雨時期からじわじわ増え始めます。給食や仕出し屋の弁当で発生というケースも多いけれど、意外と家庭の中でも起こるもの。

小さい子どもほど症状が重くなることもあるから幼稚園のお弁当だって、心配ですよね。そこで食中毒で気をつけたいことをまとめてみました。

食中毒ってなに?

食中毒ってなに?

食中毒とは、「病原微生物や有害な化学物質あるいは有毒な成分を含む食品や飲料水を摂取した結果生じる急性の健康障害(下痢・腹痛・嘔吐など)」を、食中毒とよんでいます。

もちろん「食あたり」くらいの軽いものから、入院するような重症の食中毒もあります。食中毒を引き起こす原因となる物質によって、微生物による食中毒、化学性食中毒、自然毒による食中毒にわけられます。

腐敗した食品が原因?

食品の腐敗も食中毒もどちらも細菌によって引き起こされます。でも食中毒を起こす細菌は、細菌の病原性も強く、食品が腐敗が始まるより早くにすでに発症可能な細菌数になって食中毒を引き起こします。
 なので食品の味やニオイや見た目には全然異常がなくても、食中毒は発生する可能性はあります。(だから、とってもコワイですよね。)

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食中毒の種類

微生物による食中毒 

食品ととも摂取された微生物によって引き起こされる食中毒。細菌による食中毒では、感染型(食品中に増殖した細菌を食することで起こる)と毒素型(増殖した細菌が出した毒素を摂取することで起こる)があります。

[おもな原因物質]

化学性食中毒

有害な化学物質が食品に混入したり、汚染させることで起こる食中毒。

[おもな原因物質]

自然毒による食中毒

動物の体内や植物内に含まれる毒性物質を摂取することで起こる食中毒。

[おもな原因物質]

食中毒の症状

食中毒の症状で多いのは、下痢、腹痛、嘔吐です。もちろん同じような症状を引き起こす別の病気もいっぱいありますが、同じ食事をした人の間で同じような症状がでているときは、食中毒が疑われます。原因となるものによって、次のような症状が強くあらわれます。

微生物別食中毒症状

サルモネラ
潜伏時間(通常) 6~48時間(12~24時間)
症状 悪寒・嘔吐→腹痛・下痢、発熱(38~40℃)
★子ども・高齢者で重症化しやすい。
特徴 発症菌数は10万個。エンテリティディス(鶏卵)は数10個で発症。低温・加熱に弱い。
分布 家畜、河川、下水、鶏卵、ペット
原因食品 牛肉たたき、レバ刺し、うなぎ、生卵、卵焼き、自家製マヨネーズなど
腸管出血性大腸菌(O-157)
潜伏時間(通常) 4~8日(3~5日)
症状 はげしい腹痛→下痢・下血。★重症の場合は溶血性尿毒症(HUS)や脳障害→死亡(子どもや高齢者で重症化する)
特徴 ベロ毒素を産生し、出血性の大腸炎を起こす。発症菌数は100個以下。熱や消毒剤に弱い。人から人への感染がある。
分布 ヒト、家畜
原因食品 動物の便・食肉による2次感染により、あらゆる食品が原因になる。ハンバーグ・ローストビーフでの報告も多い。
腸炎ビブリオ
潜伏時間(通常) 10~24時間(12~18時間)
症状 はげしい腹痛、下痢、発熱(37~38℃)、吐き気、嘔吐
特徴 海水温20℃以上で増殖。塩分を好む。真水では生息できない。熱に弱い。
分布 海水、海泥、魚介類
原因食品 魚介類の刺身、すし、野菜の一夜漬け(2次)など
カンピロバクター
潜伏時間(通常) 2~7日(2~3日)
症状 腹痛(腹痛は長期間続く)、下痢、発熱(38℃以下)、倦怠感、頭痛、筋肉痛
特徴 少量の酸素があるところで発育。発症菌数100個。熱・乾燥に弱い。
分布 家畜、家禽、ペット
原因食品 鶏肉、飲料水、サラダ(2次)など
ウェルシュ菌
潜伏時間(通常) 6~18時間(6~12時間)
症状 腹痛、下痢、下腹部痛
特徴 高温でも死滅しない。食品を大量に加熱調理した後、室温で放冷すると増殖しやすい。
分布 家畜、魚介類
原因食品 カレー、シチュー、スープ、麺つゆなど
黄色ブドウ球菌
潜伏時間(通常) 1~5時間(3時間)
症状 吐き気、嘔吐、腹痛、下痢があることも。
特徴 食品中で増殖するときエンテロトキシンという毒素を作る。菌は熱に弱いが、毒素は加熱でも分解されない。
分布 ヒト(鼻、指、髪)、化膿巣、動物の皮膚
原因食品 おにぎり、弁当、和菓子、シュークリームなど
ボツリヌス菌 
潜伏時間(通常) 8~36時間(18~36時間)
症状 吐き気、嘔吐、視力障害(ものが二重に見える)、嚥下障害、運動まひ。★重症:呼吸困難→死亡
特徴 食品中に一定の発育条件(酸素なし、水分栄養あり、ph4.6以上など)でボツリヌス毒素を産生する。
分布 土壌、海・湖・川の泥砂
原因食品 缶詰、瓶詰め、いずしなどの保存食、キャビア、ハム・ソーセージ類(海外)など
セレウス菌(下痢型) 
潜伏時間(通常) 8~16時間
症状 腹痛、下痢
特徴 熱に強く、100℃で約30分の加熱が必要。
分布 土壌・水→米・小麦
原因食品 弁当、プリンなど
セレウス菌(嘔吐型)
潜伏時間(通常) 1~5時間
症状 き気、嘔吐、腹痛
特徴 熱に強く、100℃で約30分の加熱が必要。
分布 土壌・水→米・小麦
原因食品 焼き飯、パスタなど

ノロウイルス

潜伏時間(通常) 24~48時間(36~40時間)
症状 吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱(38℃以下)、悪寒
特徴 冬季に発生が多い。100個程度で発症。2次感染を起こしやすい。最近見つかった食中毒ウイルス。
分布 カキ、二枚貝
原因食品 生カキ、酢カキ、カキフライ、アサリの和え物など
クリプトスポリジウム
潜伏時間(通常) 2~10日
症状 腹痛、下痢、吐き気、嘔吐
特徴 寄生性の原虫で、水道の塩素に強い。60℃以上ー20℃以下で30分で感染力がなくなる。
分布 家畜、動物
原因食品  

その他の食中毒症状

ふぐ毒(テトロドトキシン) 
潜伏時間 20分~3時間
症状 口唇・舌・指先のしびれ、頭痛、腹痛、嘔吐→知覚マヒ、言語障害
★重症:呼吸困難→死亡(致死率が高い)
特徴 フグの肝臓や卵巣、皮などに含まれる。加熱で分解できない。フグの調理は専門の調理師に。
分布 フグ(肝臓・卵巣・皮)
原因食品 フグ料理
じゃがいもの芽(ソラニン) 
潜伏時間  
症状 嘔吐、下痢、腹痛、脱力感、めまい
特徴 じゃがいもの芽や緑色部分に含まれるソラニンが中毒を起こす。加熱でも分解されない。
分布 ジャガイモの芽・緑色部分
原因食品 じゃがいもの芽や緑色部分の除去が不十分だった料理
青梅(アミグダリン) 
潜伏時間  
症状 頭痛、めまい、発汗、けいれん
特徴 青梅 未熟な青梅の果実、種の中心部に含まれるアミグダリンが胃の酸で分解され青酸を出す。
分布 青梅、すもも・あんずなどの種子
原因食品 生の未熟な梅

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食中毒にかかったら…

1日に何度も下痢を繰り返す、下痢だけでなく吐き気、発熱などがあれば受診を。子どもの場合は下痢や嘔吐から脱水症状を起こしやすいので要注意です。また勝手に薬を飲んで下痢を止めないこと。長時間、腸内に細菌を閉じ込めることになり逆効果です。

[受診メモ(あれば受診がスムーズです)]

食品が残っていれば、そのまま冷蔵庫で保管しておく。買った店のレシートや容器・包装紙もあれば保管しておく。

幼児の場合なら便のついたオムツやパンツもOK。ただし、これらから2次感染を防ぐためにビニール袋(できれば二重)に入れて、口をしっかりしばること。手洗いも十分に行ってください。

食中毒患者の便や吐瀉物に含まれる原因菌により2次感染を起こすこともあるので、こんなことに注意しましょう。

家庭でできる予防のポイント

食中毒予防の三原則は、食中毒菌を「付けない・増やさない・殺す」。そこで食品の購入~残った食品の扱いまで6ポイントにわけて考えてみました。

1『食品の購入』

2『家庭での保存』

3『下準備』

4『調理』

5『食事』

6『残った食品』

食品別の予防法

たまご(サルモネラ・エンテリティディス)

 

肉類(病原性大腸菌、カンピロバクターなど)

 

魚介類(腸炎ビブリオ、ノロなど)

 

カレー、シチュー、スープ類(ウェルシュ菌)

 

びん詰、缶詰、保存食など(ボツリヌス菌)

 

ご飯・麺類(セレウス菌など)

 

飲料水(水)

お弁当のポイント

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つきぐまの感想

食中毒って「食あたり」くらいですむ場合も多いのですが、サルモネラにやられたつきぐまの友だちは2週間ほど入院するくらい重症だったし、つきぐまJrはカンピロバクターというものにやられたこともあります。完治するまで結局3週間くらいかかったかな~(長かった…(-_-))

食中毒は、家族の中で1人でも発症すると、看病だけでなく消毒やら洗濯やら掃除などなどでフツーの病気以上に気を使うことが多くて大変。まして家で食べたもので発生したら、家族全員が倒れるという事態になるから要注意です!(看病してくれる人が全くいなくなってしまう。)

そしてPTA関係で懇親会などお食事がつくものも、万が一があればクラス中の保護者や子どもが倒れるといった事態が発生することになるので、十分気を付けましょう。(業者のせいでも、「あの役員たちがあの弁当を選んだから!」と言って責められることは間違いない!と思う(T_T))

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