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幼稚園選びのPOINT(教育内容編)

つきぐま「のびのび遊び」「バリバリお勉強」「ほどほど保育」などなど…小学校とちがって、幼稚園はいろんな「教育方針」をかかげています。

ここでは、公立幼稚園と私立幼稚園のちがいや教育内容について見てみましょう。番外編、名門付属幼稚園の紹介も。

幼稚園のめざす教育とは?

文部科学省の指導要領では、幼稚園の保育目標は、

  1. 「健康」 健全な心身を育み、基本的な生活習慣を身につける
  2. 「人間関係」人との関わりの中で、愛情や信頼感を育て、道徳性を養う
  3. 「環境」 身近な事象への関心をもち、豊かな心情や思考力を養う
  4. 「言葉」 言葉に対する感覚を養う
  5. 「表現」 体験を通して豊かな感性を育て、創造力を豊かにする

と、なっています。

そのため多くの幼稚園では、「入園のしおり」に「教育目標」として、

などと記してあることが多いようです。そしてこのような方針を実践するために、幼稚園はさまざまなプログラムを用意しています。

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特徴はないけれど、授業料は安い!公立幼稚園

各自治体(市町村)が設置・運営しているのが公立幼稚園です。地域によっては、小学校区に1つ設置しているところもあり、基本的には徒歩通で通える範囲にあります。(ただし、自治体によっては公立幼稚園を持たないところもあります。)

保育料は格安の上、園舎などのハード面も教育内容などのソフト面でも、これといった特徴はありませんが、一定のレベルはクリアしています。(いくら公立とはいえ、幼稚園は自由競争なので保護者へのサービスは小学校より数段上かも。)先生は公務員なので人事異動はあり。ただし待遇は悪くないので、長期間続ける先生が多く、自治体によっては「若い先生がいない(-_-;)」というところもあるようです。

降園後のおけいこ教室や延長保育はありません。一部で3年保育も始めていますが、ほとんどは2年。お弁当(給食)は週3~4回という園も多く、帰宅時間も早いのが特徴。 
 教育内容は、遊び中心の「のびのび保育」。まちがっても「バリバリお勉強」というのははありません。行事はいたって地味。初回の遠足は「近くの緑地公園」などというところも多いようで、お遊戯会もシンプル。

入園は無審査が多いですが、定員オーバーの時は抽選がある幼稚園もあります。

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特色いっぱい!オプションいっぱい!私立幼稚園

授業料はそれなりに高いし、諸経費以外に別途徴収されるお金も多いけれど、延長保育やおけいこ教室(スイミングや体操教室など)も低価格で受講できるという特典つき幼稚園もあります。

教育内容も、「のびのび保育」あり「バリバリ勉強」ありと多種多様にわたります。公立園に比べて特色があり、オプション保育があるなどサービスも充実しています。が、やはり園によってハード・ソフト面において、ピンきりまであるのも事実。

また入園に際しては、選考試験や面接があるところもあります。もちろん無審査で、定員を越えた場合のみ抽選を行うところもあります。

お勉強幼稚園

いわゆる「お勉強」とよばれる知育中心の早期教育を実践している幼稚園です。

その内容は、「文字(ひらがな・カタカナ)」「数」に始まって、「漢字」「計算」「九九」「英語」などが中心になります。一部では、古典、漢文、フランス語も教えている園もあり。(「クニヤブレテサンガアリ」と暗誦させている園もあった…)

幼稚園なのにちゃんと勉強机が一人1台あって、学校のように勉強する園から、主に遊びの中に「文字」や「数」を取り入れて教育するというところもあって、園によってハードさはいろいろ。

また、知育中心の園は行事の内容も高度!マリンバからドラムまで高校生も顔負けというくらいの楽器演奏をみせる音楽会や一糸乱れぬマス・ゲームをこなす運動会もあり。(5歳児でも訓練すればここまでできる!)

小学校入学時に2年生くらいまでの内容をカバーしていれば、学力はバッチリ。ただし小学校でゆとり生活が送れるか、「そんなの習って知ってるよぉ~!」と発言して、授業を妨害する「学級崩壊の芽」といわれるかは、あたった担任の好み次第。(もっとも蓄えはいつかは切れるもの。その後にちゃんと追加は必要かも。)

お遊び幼稚園 

「子どもは遊びから学ぶ」と遊びの中で体験や活動に取り組む教育を実践している幼稚園。

一般には「子ども達の自主性を尊重する」という考えで、子ども同士を自由に遊ばせていることが多い。でも、一日中遊ばせているのではなく、「お絵描き」や「おゆうぎ」という一斉保育の時間もちゃんとあります。
 また、園庭の畑で作物の栽培・収穫を楽しんだり、「川で魚を探してみよう」などの体験を重視する幼稚園なら、楽しいイベントもいっぱい。

ただし、子ども達を「自由に遊ぼう!」と単に「放任」しているだけの園もあって要注意!
(「自主性の尊重」は、間違えば単なる「放任」になりかねない。)

大人が介入しない「子ども同士の自由遊び」にはトラブルもつきもの。なんといってもまだまだ「相手を思いやるココロ」は十分ではないため、仕切る子や発言力の強い子が遊びの中心になってしまうおそれもあります。先生がときどき交通整理をしてくれないと、おとなしい子にはつらいかも。(いや、つらいのは、振り回される我が子を見る親のほうかも。)

宗教教育幼稚園

幼稚園の運営母体がキリスト教の教会や仏教寺院という園では、それぞれの宗教観による教育を行っています。教育内容は「お勉強派」と「お遊び派」の両方あり。

食事の前のお祈りや宗教行事での礼拝はありますが、子どもや保護者に対して、信者になることを強要するようなことはまずありません。ただし、神さまや仏様への御供物や寄付金は必要な場合も。

園行事には宗教行事も多く、キリスト教系ではイースターやクリスマスなど、仏教系なら花祭りや地蔵盆など、珍しいイベントもあって子どもにとっては楽しいかも。
 しかし、宗教上「奉仕」の精神は大切と思われているので、保護者には奉仕活動が求められることがあります。(とくにキリスト教系幼稚園で顕著かも)

健康推進幼稚園

「はだか保育」や「はだし保育」など、幼児の健康増進のための教育を実践する幼稚園。

体育系の活動に熱心なところもありますが、「のびのび遊び」の活動の際に「はだか」や「はだし」で活動したり、「青竹踏み」や「乾布摩擦」などの健康メニューもあり。一部「お勉強幼稚園」での体力づくりのために取り入れているところも。(なんといっても受験は体力勝負!)

シュタイナーやモンテッソリ教育幼稚園

シュタイナー教育やモンテッソリ教育を取り入れて、子どもの自主性を尊重する自由教育を実践している幼稚園。

園内は、シュタイナーやモンテッソリの考え方に基づいた建物や教具、遊具(自然のものや生活道具などが多い)が準備され、子ども達が思い思い自由に遊べる環境が整えられています。また異年齢の子どもとも交流するため、縦割り保育も積極的に行われています。

名門!付属幼稚園 

世間で名門と呼ばれる「高級ブランド」イメージが高い幼稚園は、有名大学の付属幼稚園が多い。

国立・私立ともあるが、本来は大学の教員養成機関の実習・研究のための付属機関。とはいえ幼児教育のモデルケースとして注目を浴びていることからも、設備・教師の質も超一流とのウワサもある。エスカレーター式に進学できる私立の付属幼稚園は人気も急上昇中。(少子化のせいか、各大学とも幼稚園からの囲い込みに熱心との話もあります。)

もちろん入園に際してはキビシー選考試験や面接があり、思いつきで入園できるほど甘くはない。

また国立に関しては、通園制限区域といって通園時間制限があり、その区域内に居住していることが出願の条件。選考試験に合格しても抽選があります。

しかし、国立付属幼稚園児は同じ国立大学の付属小学校入学試験の際には、抽選(選考試験前・選考試験後のいずれかは各校によって違います)を免除されることが多く、合格できる確率は数倍高まるようです。

受験対策用の本が発売されているので参考にしましょう。(受験する場合はお受験用の塾に通う人が多いです。)

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