「塾」って、どんなことするの?
- 塾に通う最大の目的は学力UP!そのためのカリキュラムが塾独自で提供されています。公立学校での「ゆとり教育」による学力低下が大きくクローズアップされているため、高学年では大半が塾通いしてるという学校も。
- 日々の学習だけでなく私立中学受験をめざす人も増えています。私立学校の入試問題は、公立学校の授業で学習する内容(つまり学習指導要領範囲の学習)を越えた超ムズカシイ問題が出題されます。学習以外の進学情報なども含めて提供してくれるので、受験する場合はやはり塾にお任せする人が圧倒的に多いかも。
中学受験用のクラスは小3~4年生から開講しているところが多くなっています。
- 入塾の際にはテスト(有料の場合も)があり、一定の成績を修めると入塾が許可されます。夏季講習や冬季講習など一般生向け講習会を受講すると、その期間内で行ったまとめテストなどの成績で入塾試験が免除されることもあります。
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授業方法
- 学校と同じように「講義」形式の授業です。1クラス20人程度が多いけれど、10人程度の超少人数クラスで面倒を見るという塾も最近流行りかも。
- クラスはコース別で、かつ習熟度別。実力テストなどの点数でクラスが決められます。(学校のように「できる・できないが分かりにくいように…」などという配慮はなく、上から20番までが「1組」、その次が「2組」などと、冷酷に序列がつけられます。)
※コース別:最難関校受験、有名中学受験、総合(公立中学進学者対象)など。中学受験コースと受験しないコースは明確に分けられます。
- 学年が小さいと人数が少ないこともあって、コース全員同じクラスになる場合もあります。
- 3年生までは2科(国・算)、4年生で2科(国・算)または4科(国・算・理・社)、5年以上は4科(国・算・理・社)が一般的。
コースにより決められていることが多く、ニガテな1教科だけ受講できるところは少ないかも。
- 授業の内容は基礎から応用まで幅広く網羅されています。中学受験用の問題では、親が対応しきれないような難問も数多くあります。
- 予習を中心とする塾もありますが、多くは、「塾で授業&演習→宿題など家庭で学習→塾で復習テスト」を1サイクルとして進められ、月単位で単元復習テストや実力テストが行われます。
- 受験コースでは、日曜講座や志望校別集中講座、レベルアップ演習といった選択講座が平常授業以外に提供されています。カリキュラムに組まれている場合も多いですが、あくまで「任意だ」といわれても受講している人が多いようです(もちろん費用は別途)。
- 授業は、早ければ5年生までで小学校全過程を終了し、以後は受験対策になります。
- 夏・冬・春の長期の休み中には「講習会」という集中講座が開催され、学期のまとめや新学期の先取り授業が行われています。
内部生(すでに入塾している生徒)は基本的に長期休暇中の授業も含めての年間カリキュラムが組まれているので、費用を見て「高いから夏季講習は受講しません…」はできない仕組みになっています。。。
- 学校は長期休み中でも、塾はほぼ毎日あるところも多い。平常授業は夜に、午前中などには夏季講習を開催するところと、休み期間中はすべて集中講座として午前中や午後の数時間で授業を行い、夜の平常授業はないところがあります。
どちらにしても塾では連続した長期休暇は年末年始やお盆くらいなどに限られ、ゆっくり休める期間は非常に短くなります。(もちろん中学受験コースでは、「お盆特訓!」「大晦日特訓!」「正月三が日特訓!」というのもあったりします。1日缶詰で普段以上にしんどいことも(笑))
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授業回数/週 ・ 授業時間/1回
授業回数
平常授業 : 週2~3日(受験学年は週4~5日)
※ コースによっては平常授業以外にも集中講座などがあって、週のほとんどが塾通いになる場合も。
講習会 : 夏休み、冬休み、春休みの期間(平常授業よりも週回数は多い)
授業時間
1コマ50分~60分で、1日2~3コマ授業を行います。
(受験コースだと、小3では週2 → 小6では週4以上になることも)
中学受験コースの一般的な授業時間はこんな感じ!
★A塾の中学受験コース(小3~6)の場合(時間は週あたり)
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基本コース |
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特別コース |
小3 |
国語100分 |
算数100分 |
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小4 |
国語100分 |
算数150分 |
理科50分 |
社会50分 |
志望校別特訓 |
小5 |
国語150分 |
算数200分 |
理科75分 |
社会75分 |
志望校別特訓 |
小6 |
国語200分 |
算数200分 |
理科100分 |
社会100分 |
志望校別特訓 |
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費用
毎月
- 授業料
- 塾によって差が大きいかも。2教科12000円~20000円、4教科30000円~50000円くらい。
- 同じ時間数であっても公立中学進学よりも受験コースのほうが、同じコース内でも難関対応クラスのほうが授業料は高くなります。
- 学年があがるにつれても高くなり、受験学年が最も高額になります。
- 交通費
- バス・電車を使って通塾する場合も多く、結構交通費がかかります。
- 「子どもに現金を持たしたくない」「切符を買わないですむように」とスルっとKANSAIなどのカードやカード型の回数券などを使う場合が多いけど、子どもはよく落し物をすることをお忘れなく…。
(使い始めで落としたために2000円ほどパ~にしてしまったことがつきぐまJrはある…(>_<)→ボロカスに吊るし上げた…。)
- 夏休みなど長期休暇でほぼ毎日塾がある場合は、中学生以上だと定期券を購入したほうが安いかも。
初回・年度始め
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入会金
(初回のみ。10,000~20,000円程度)
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年会費
(毎年。4月に一括や半期ごとに支払うところも。12,000~24,000円程度)
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傷害保険料
(毎年。授業料に含まれるところも。)
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施設維持費
(毎年。年会費に含むところも。)
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教材費
(毎年。学年が上がるにつれて高くなることが多い。期途中で購入する場合も多く、総額は相当高くついているはず。)
※ 兄弟で在席する場合は、入会金や年会費の割引があるところも。
その他
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講習会代
(夏休み・冬休みなどは通常授業よりも時間数が多くなるために別途徴収や差額徴収されることが多い。受験学年だと10万は超えることがザラにある。)
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模擬テスト代
(授業料に含まれるところも。1回3000~5000円程度。)
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検定試験代
(漢字検定・英語検定などの受検を勧める塾も多い。1回2000円程度だが、これにかかる教本やドリルなども購入する必要がある。)
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夏季合宿費
(3泊4日くらいで夏季合宿があります。50,000~60,000円くらいかかることが多い。→「みんな行くから…」と子どもが行きたがることが多く、しぶしぶ参加させてる親も多いかも(笑)。)
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必要な用具類
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教材(塾の教材は基本的に市販されていないことが多い。)
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筆記用具
(学校では禁止されることが多いシャーペンも塾では当たり前。計算が細かいのでエンピツでは真っ黒になってしまうため。)
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ノート
(先生の指示によります。プリント中心のところも。小学生でも5年生からは大学ノートを使用することが多い。)
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通学バッグ(塾指定のところもあり。)
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ファイリング用品(プリントや小テストも多いので、ファイルしておくと便利。)
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定期・回数券・定期入れ (バス・電車通のときは必要なので忘れないこと。)
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小銭(家への電話代、交通費程度は持っていたほうが安心。)
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お弁当
(講習会や日曜日など、午前~午後にかけて授業があるときなど。マクドやケンタなどニオイが強烈なものは禁止されていることもある。)
※ ゲーム・コミック類: 持ち込みを禁止されている場合がほとんど。見つかったら没収されるか注意だけで済むかは、塾の方針次第。
※ おやつ類: お弁当は許可されているが、デザート・おやつ類は禁止のところも。
※ ケータイ電話: 通塾の安全を考えて持たせる親が多く、塾では禁止となっていないことが多い。ただし授業時間に鳴るのは迷惑なので、電源を切るように注意されることはある。
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通学方法
- 各自、教室へ。
- 終了時間が遅いので(授業は17:30~19:30や19:00~21:00というパターンが多い。学年があがるにつれてもっと遅くなります)、車で送り迎えする人が多い。会社帰りのパパがお迎えに寄っていっしょに帰るという人もときどき見かけます。
- スクールバスを運行している塾もあり。(塾の場所が駅前から離れているところなどに多い)
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その他
- 英語教室を開催している塾も多く、本科生(平常授業を受けている生徒)は割引で受講できるケースも多い。中学受験する場合は、中学入学後に英語週7時間などとしごいてくれるので、小学生からは始める必要はないと言われている(試験科目に英語もないし…^_^;)
- 塾によっては、理科の実験教室や作文教室などの体験学習を開催してくれるところも。
- 単にテキストを用いて問題を解くことを指導するだけでなく、学習計画表の作り方、テストの結果に基づいての学習指導など、きめ細かいアドバイスをしてくれます。
- 多くの塾では検定試験(漢字検定、英語検定、数学検定など)の受検を推奨しています。塾の教室が検定会場にもなっているので受検しやすいかも。
これらの検定に合格すれば、級によっては、高校や大学受験の際に推薦を受けやすくなったり、後に履歴書にも記載できるというメリットがあり。
- 授業を欠席すると振替授業をやってくれるところも。
- 質問程度なら授業終了後に教えてくれますが、質問時間をわざわざ別途料金で開催しているところも。
- 自習教室を開放しているところも多く、長期の休暇などは利用する人も多い。
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学校で役立つこと
- もちろん塾は進度も早い。コースによっては学習内容もかなり難しい。ゆえにこのレベルをクリアしているなら学校の授業はラクにこなせるかも。
- 学校で学習するときは「塾の復習」という形になることも多い。ただし「そんなこと知ってるよぉ」や「もう習ったことでつまんない~」という発言をしてしまうと、先生からは「学級崩壊の芽」とよばれて嫌われるかも。
(学校の先生には、ホントは塾のことをあまり快く思っていない人もいます。気を付けよう。)
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教室選びのPOINT
- 塾によって、いろんなコースを揃えているところと中学受験専門のところがあり。選択を間違えると悲劇。
専門家による「よい塾の見分け方」によれば、以下がポイントだそうです。説明会で聞いてみてもいいかも。- カリキュラムが明確で、きちんとテストを実施する塾か
- 受けたテストを吟味してくれるか
- 学校情報に詳しく子どもの面倒をしっかりみてくれるか
- 面接にすぐ応じてくれるか
- 「中学受験はしません」と言っても、子どもに直接「受験してみない?」と勧めて、すっかりその気にさせてしまうところもあります。保護者の意思を尊重してくれないところは、あまりオススメしません。
- レベルに合わないような厳しい指導や課題、膨大な量の宿題などで子どもがあまりにストレスを感じると、学習意欲を失う危険性もあり。(他のおけいこと違って「イヤならやらなくっていいよ」とはいかないから、こうなると面倒。)
もちろんママも、「塾の宿題は!!!○×△※△…」「なんでできないの?○×△※△…」とテンション上がりっぱなしだと、親子でつらいかも。
- 多くの塾では、長期休み中に講習会を開催しています。受講すると雰囲気がわかっていいかも。そこでお友だちができて「続けて行きたい!」という子もいます。
- 塾によって集まってくる生徒にカラーがあります。やや活発な子が多そう、真面目でおとなしい感じの子が多そうなど、終了時間後あたりの塾前を観察すると、結構よくわかります。
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コメント
- 学校とちがって塾では、点数も偏差値も順位もバッチリつきます。小学校の成績表の○の数とはあまり比例しないことも。
- なんといっても塾の先生は話がうまい!子ども達にとっては長い授業時間も飽きささないように、あの手この手と工夫した授業が展開されます。保護者説明会なども、爆笑続きだけれどポイントはバッチリと押さえているというお話も多い。個別の懇談会でもかなり中身の濃い話がきけます。
- 学年が上がると塾に通う日数が多くなるので、他のおけいこが続けられずに終了させるケースが増えてきます。どうしても両立したい場合は個別指導の教室も。費用は少し高めですが、こちらの都合に合わせたカリキュラムを組んでくれるので便利。
- 塾から保護者へはまめに連絡がきます。小テストの結果も授業態度も宿題忘れもぜ~んぶチェックされて親の元にレポートがきます。「どんな感じ?」「ちゃんとやってるの?」とうるさく聞かなくても大丈夫。
- ギモン・質問・困りごとなどがあればどんどん塾へ。どんな細かなことでも対応してくれます。(実はつきぐまは、学級崩壊のことまで相談に乗ってもらってました…。)いわば、ちょっと大きい子向け「子育て相談室」的な役目も担ってくれています。(高いお金払ってるんだから利用しなきゃ~ソンソン(笑)。)
- いろんな学校から生徒が来ている塾だと友だちもいっぱいできます。ライバルにはちがいないけど、意外と仲良く協力しながらやってたりします。「塾一丸となって…」みたいな愛塾心を持つ子が多いのも事実。(ただしこれは指導教官の力量による。中には競争意識ばかりを蔓延らせる輩もいる…)
- 「勉強量が多いけど、しんどくない?」と親が感じても、子どもが楽しく通っているなら、あまり気にしなくていいのかも。(「勉強もさせたいけど、遊びもさせたい」と親の思いは勝手です。)
- 教室をチェーン展開するような大手の塾が多く、昔は多かった地域のおじさんが自宅の一角でやってたというような地域密着型の個人塾(←意外と探している人が多い)は激減しているのが現状。あまり経営の形にはこだわらずに説明会をのぞいて見るほうがいいかも。
- 「説明会に行くと電番と名前を書くから、そのあとの勧誘がうるさいかも…」と躊躇するケースも多いけれど、近所のウワサだけではなかなかわからないもの。気にいらなければ「子どもが気にいらなくて…」(子どものせいにすると断りやすい^_^;)という断り文句を準備して、一度話だけでも聞いてみるといいかも。
近所での評判が悪くなるので、あまりしつこい勧誘は少なくなってるようです。
- 塾は学校とは違い「何度言っても宿題をしてこない」「問題行動が多い」などの場合は当然退塾させられます。学校では少々大丈夫なことでも塾では許されないことが多い。成績以上に「問題行動」(授業中騒ぐ、夜のコンビニでたむろするなど)のほうがうるさいかも。
その子がいることで、「授業がダレる」「生徒の雰囲気が悪くなる」と思われると、あっさり切られます。
- 子どもにとって塾の先生の声は“神の声”だったりします(笑)。親のいうことは聞かないけれど、塾の先生の言うことは一発で聞くんだな~、これが…^_^;親と教育方針が一致している塾でないと親のほうがしんどいことも。
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中学受験では「親の協力」をトコトン求めるところがあります。塾では授業を行い、宿題から定着までは「家庭の仕事」とされていて、塾でのフォローは期待できない塾もあります。
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高校受験コースの場合、多くは学校の教科書や進度とは関係のない塾のテキストで授業が展開されます。そのため、塾のカリキュラムと学校のカリキュラムとの2つを絶えずコントロールする必要があって大変なことも。
親世代は「塾は学校の授業の先取り」をしていると考えることが多いので、確認を取ったほうが絶対いいです。気がつけば、子どもが膨大な宿題に囲まれてアップアップしてることも。