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正月料理 |
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正月料理
今年の正月に私(21才大学生)は妹(中三、受験生)と一緒にあんまりすることがなかったんで
「暇だな」(兄
「うん」(妹
「なんかするか」(兄
「うん」(妹
ということで
「バケツでプリン」
を作りました、レシピはプリンのもとたくさん、牛乳(妹の歳×1リットル)、10リットル
のバケツ。これだけそろえばあとはテンションだけでそりゃあもうばかでかいプリンがつくれま
す、
まずはス−パ−の初売りに兄弟仲良く出かけ、明らかに御年玉セールとは関係が見いだせないバ
ケツ、プリンのもとを金にものをいわせカゴの中へ、次に牛乳を何リットル買うか?ということ
になりテンションが完全にお正月な妹の
「2002年だから…」
という発言は俺の兄としての器量不足のため却下、ベタだが妹の年齢15才にあやかって15リット
ル購入、レジのおばはんの視線には完全に無視を決め込みヒ−ヒ−言いつつ帰宅、とりあえず牛
乳を全て家で一番でかい鍋にあけ、おかんの
「なにしてんのあんたたち正月早々!?」
妹の自慢げな
「5000円かかったんだよ−」
という言葉にあらんかぎりの突っ込みを入れるおかん、気持ちはわからんでもないが黙殺する俺
、熱した牛乳にプリンのもとを強度のことも考えかなり濃い目に混入、バケツに移し代えたとこ
ろでハイテンション兄弟になんと問題発生、
冷蔵庫にバケツが入りません、
正月ということもあり中の物が多すぎてとてもじゃないが10リットルのバケツは入らない、なら
ばと中身をとりだしていたらおかんの行政処分により
「今後いっさいの冷蔵庫のなかへのバケツの進入を禁ずる」
というおそらく北関東では唯一の家訓ができてしまい、冷蔵庫という文明を封じられてしまった
俺はホカホカのプリン味の液体がなみなみと注がれたバケツを手に困り果ててました、すると妹
が
「たらいに水と氷いれてその中に入れて冷やそうよ」
とナイスアイデア、早速実行し待つことたっぷり三時間、バケツが乗るほどの皿がないためお盆
を奇麗に洗い準備完了、期待と不安で一杯になりながらもバケツを逆さにしたところ…
なんとプリンがでてこない!
そんな!ぷっちんプリンを逆さにしても同じ事態が起こることはあるがまさかバケツでやっても
こうなるとは…
皮肉にも用意したバケツにはぷっちんがついていないタイプだったためぷっちんすることもでき
ない、おっかなびっくり上下にゆするも出てこない、困り果て考えあぐねたその末、
「プラスチック製のバケツであることを利用して底に穴をあければでてくるのではないか?」
ということになり包丁でバケツの底を刺すことに、
せっかく買ったものだけども背に腹は変えられんということでバケツにぶす!
「ぶるるん」
「うおおぉ!」
抱き合う兄と妹、物凄い感動、上がる歓声、でか過ぎるプリン、本当によかった、このプリンを
作って本当によかった、比較用に買ったビッグプッチンプリンがまるで蟻にみえる、今この時の
感情を大事にしよう、
俺はなんだってできるはずだ、
ひとしきりウルトラソウルを出し切った後兄妹二人たたえ合いながらプリンを食べることに、
…おいしくない、
まずいというほどではないにしろおいしくない、確かに濃い目に作ってしまったために味が変に
なってしまっている、しかも硬い、そりゃあそうだなにしろ10kgもの自らの重量に耐えうるプリ
ンだ、生半可な気合では立っていることもままならないはず、
よし、かくなる上は仕方ない、
友達に食べてもらおう、
早速正月早々電話、
「うちの妹がプリン作ったんだけど食べない?」×2
…30分後2人の男が我が家に、
「どうぞ」(妹
「…智史君」×2
「何?」(俺
「超黄色いんだけど」
「食えよ」
「えー、だってめちゃめちゃでかいじゃん」
文句を言う友人、めんどくさいので妹の超必殺技
「世間一般ではかわいいといわれている女子中学生の上目遣いでお願いエクスキュージョン(成
人男子に超有効)」
を炸裂させることに、
「た、べ、て(世間一般ではかわいいといわれている女子中学生の上目遣いでお願いエクスキュ
ージョン)」
友人の心の壁を見事撃破。
無事ごちそうさまできました、よかったよかった。