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[8]英文の主格補語になる現在分詞

今から紹介する〔現在分詞(に導かれる句)〕は、〔形容詞(句)〕と考えると理解しやすいと思います。〔分詞〕とは、〔動詞〕と〔形容詞〕の働きを「分け持っている」ということから名づけられたといいます。

〔現在分詞〕は〔動名詞〕と全く同じ形ですが、〔動名詞〕は〔名詞〕の働きをしています。その違いが分かるといいですね。


(1)現在分詞は能動的

〔現在分詞〕が〔主格補語〕として使われる場合は、〔主語〕の〔動作〕と捉(とら)えます。「〜して……」「〜しながら……」という意味になることが多い。「……して〜していた」「……して〜している」と前から訳すのも有力。


典型的な例

(1) She sat smiling.

「彼女は微笑んで座っていた」

She が 〔主語〕、sat が〔自動詞〕、smiling が〔主格補語〕となります。

〔現在分詞〕が〔主格補語〕となる場合、sit は「座る」という〔動作〕よりも「座っている」という【状態】を表すと考えられます。

She=smiling の関係が成り立つので、smiling は、〔主格補語〕と考えます。
≒She was smiling. と be動詞に替えて、関係を見てみてもいいでしょう。

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現在分詞の前に副詞句が挿入されることが

(2) She sits on the bed brushing her hair.(ジーニアス英和辞典第3版P1745より)

「彼女は、髪をとかしながらベッドに座っている」

brushing という〔現在分詞〕の前に、on the bed という場所を表す〔副詞句〕が入ることがあります。

分詞に重点が

(3) We lay talking.

「私たちは寝そべっておしゃべりした」

≒We were talking.
「私たちは、おしゃべりしながら寝そべっていた」と lie が進行形のような訳になっていても、分詞の方に重点があるため、進行形になることは少ないようです。
(△)We were lying talking.

● 横たわる・その状態にある lie lay lain lying
● 横たえる・置く lay laid laid laying
● うそをつく lie lied lied lying
よくテストで出ますよね。しっかりと覚えてください。

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動作動詞の補語として

(4) He came running to see me.

「彼は走って私に会いに来たのよ」

sit や lie, stand, remain は、主に〔状態〕を表す動詞ですが、go や come といった〔動作〕を表す動詞の補語としても使われることがあります。

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動名詞?それとも現在分詞?

(5) They kept (on) dancing for more than three hours.

「彼らは3時間以上も踊り続けていた」

(×)They were keeping dancing for three hours.
この keep は、進行形にはなりません。

on を入れる場合と入れない場合があります。on を入れると、現在分詞の動詞の動作の継続・反復を強調することになるそうです。そして、話し手のいらだちを示すということです。現在分詞の動詞は、動作動詞で、状態動詞が使われている場合でも、主語の意志によりその動詞をしていることが表されます。

on が〔前置詞〕ならば、後ろの〔ing形〕は、〔動名詞〕ということになります。on を入れた場合と入れない場合で、〔ing形〕の働きが変わるということはないはずです。どちらも、They were dancing .... と書き換えても、そんなに意味は違わないはずです。“on+動名詞”で〔形容詞句〕になっているとも考えられますが、やはり同じ方がすっきりする。

on は、〔副詞〕と考えるとすっきり解決します。これでしょう。on が有っても無くても、〔ing形〕は〔現在分詞〕となります。

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(2)進行形は第2文型?

余裕のない人は、以下を飛ばしてください

これは、一般的に教えられている文法ではないので、そのつもりで読んで欲しい。急いでいる人は、パスしてください。

一般的な文法解釈

He stood there. を〔進行形〕にすると、He was standing there. となります。元の英文は、He が〔主語〕、stood が〔動詞〕、there が〔副詞〕なので、S+V(+副詞)の〔第1文型〕。ですから、その〔進行形〕も〔第1文型〕と考えるのが普通です。He が〔主語〕、was standing が〔動詞〕、there は〔副詞〕と考えます。

He plays tennis. という〔第3文型〕の〔進行形〕He is playing tennis. も、He が〔主語〕、is playing が〔動詞〕、tennis が〔目的語〕の〔第3文型〕です。

こう考えると英語の世界が狭くなる

(6)Hewasstandingthere.
代名詞Vbe現在分詞<----副詞
C(形容詞句)
(7)Heisplayingtennis.
代名詞Vbe現在分詞V'名詞O'
C(形容詞句)

このように考えると、どちらも〔第2文型〕となります。He is kind.「彼は親切です」の〔補語kind(形容詞)〕の部分を〔現在分詞に導かれる形容詞句〕に換えただけなのです。「親切な状態(is kind)」と「そこに立っている状態だった(was standing there)」「テニスをしている状態(is playing tennis)」は、ともに「主語がどんな状態か」を述べているものです。

確かに、基本時制(現在形・過去形など、進行形をはずした形)に直したときの文型が、進行形の文型と考えた方が分かりやすい、という意見を持つ高校生の方は多いと思います。また、専門家は、時制というものを重視した場合、一般的な解釈の方がすっきりしていると考えています。

しかし、言葉が出来上がっていく、また変化していく中で、発想としては、〔進行形〕や〔受動態〕は〔第2文型〕の発想に近かったのではないか。そう思います。

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© 2005-08 Chick Tack

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