■■■ English Words for Junior High School Students 20090427 ■■■ ● 中 学 英 単 語 ■■■● ■■■ ● ●235 hand 毎週月曜日発行 Chick Tack ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 235.hand <発音>―――――――――――――――――――――――――――――――― ★[haend ハンドゥ] 上の[ ]内のカタカナの前に書いてある記号を〔発音記号〕や〔発声記号〕 といいます。 発音記号は種類が複数あり、辞書や教科書などにより違う場合があります。 このメルマガでは、国際発音記号(IPA)と呼ばれる記号を書くことにしま す。 ただし、テキストメールの制約上、すべての発音記号が表せるわけではあり ません。そこで、よく似た字や記号を利用させてもらっています。今回の [ae] という記号も、本来は左右がもっとくっついている1字の記号です。 最近は単語の発音を耳で確認できる方法が、たくさん出てきました。CD や インターネット上でも聴くことができると思います。何度も聴いてまねして ください。 それらが利用できない時は、発音記号の出番です。日本語の発音とは違うも のが多いのですが、〔ローマ字読み〕できそうなものは、それに近い発音に なります。 [ae] は、「ア」の口の形で「エ」と発音します。記号の字の組み合わせを 考えれば覚えやすいですね。大げさに言うと hand は[ヘアンドゥ]に近い 発音をしても良いと思います。 ある高校の教科書では、[ae] の発音は「あごを十分に下げて、ハンバー ガーにかぶりつくときのような口で『ア』」と書かれています。 <品詞と意味>――――――――――――――――――――――――――――― ★[名詞] {複数形:hands[haends ハンズ]} ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ☆(1)手 What do you have in your hand?《中1》 「あなたは手に何を持っているのですか」 このような場合、in a hand とか in the hand ということは不自然になる 可能性があります。このあたりの感覚は、英文に触れながら養って行ってく ださい。 You must wash your hands before you have a meal.《中2》 「食事の前には(あなたは)手を洗わなければいけません」 両手を洗わなければいけないので hands と〔複数形〕になっています。 Give me a hand with these boxes.《中2〜3》 (“The AMERICAN HERITAGE Children's Dictionary”Houghton Mifflin) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/dicchild.html#heri 「これらの箱について私に手を1つください」 →「これらの箱を運ぶのに、あなたの手を貸して」 →「これらの箱を運ぶのを手伝って」 hand は「体を使って助けること」という意味を表すことができます。日本 語にも「手を貸す」という表現がありますが、同じ発想なのでしょう。 日本語の「手伝う」自体にも「手」という漢字が使われていますね。 All their toys are made by hand.《中2》 (“Cambridge Advanced Learner's Dictionary 2nd edition”) 「彼らのおもちゃのすべては、手でつくられました」 →「彼らのおもちゃは、すべて手作りです」 by hand で「機械ではなく手で」「手書きで」「手渡しで」という意味にな ります。交通手段と同じように a, the はつきません。 He shook hands with all of us before leaving. 《中3》 (“Oxford Collocations Dictionary for Students of English”Diana Lea) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/egu/refer.html#ocdse 「彼は出発前に、私たち全員と握手した」 shook は shake「振る」の過去形です。shake hands で「握手する」という 意味になります。“shake hands with 人”で「人と握手する」。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ★[動詞] ☆(1)手渡す She handed the letter to me. She handed me the letter. 《中2》 (“Oxford ADVANCED LEARNER'S Dictionary 7th edition”) http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/english01.html#oald 「彼女は、私にその手紙を手渡した」 「手渡す」という〔動詞〕の使い方もあります。例文のように〔第4文型〕 になることができます。 第4文型の学習は右記。http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/4thpat.html <語源>―――――――――――――――――――――――――――――――― hand は古英語期の hand または hond という形から、中英語期に hand と なり、現在に至っています。 ゲルマン語起源のようで、古高地ドイツ語に hant という形が記録されてい ます。現代オランダ語は hand で、現代ドイツ語は Hand です。 ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ ┛ 世界には本当に多くの言語が存在します。一説では千以上の言語が、現在も 使われているということです。 言葉は1か所で始まったのでしょうか、それとも、複数の場所で始まったの でしょうか。これを突き止めることは、現在の状況では困難です。 しかし、世界の諸言語は、共通点から複数の語族に分けられています。似て いる言語を1つのグループにまとめて、区別したのです。 英語が所属するのは、〔インド・ヨーロッパ語族〕と呼ばれるグループです。 この語族は大きなグループで、国際語も多く含まれています。ロシア語、ド イツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語と、開講されているNHKの 語学講座の大半が含まれています。 この語族のそれぞれの言語をさかのぼっていくと、〔インド・ヨーロッパ祖 語〕または〔インド・ヨーロッパ基語〕と呼ばれる1つの祖先語に行き当た ると言われています。〔印欧祖語〕〔印欧基語〕と漢字で書かれる場合もあ ります。 紀元前4000〜3000年頃までは、ユーラシア大陸のどこかでインド・ヨーロッ パ祖語が話されていたと推定されています。 その後、スラブ語派、バルト語派、ゲルマン語派、ケルト語派、イタリック 語派、ギリシャ語派、アルバニア語派、イラン語派、インド語派、アルメニ ア語派、アナトリア語派、トカラ語派に分かれて行きます。 hand は「ゲルマン語起源」と書きましたが、hand の歴史をさかのぼってみ ると、このゲルマン語派の最初の言語の中に hand の祖先は確認できるけれ ど、それ以上さかのぼって、インド・ヨーロッパ祖語の中には確認できない、 ということです。 今回は、この辺りでやめておきます。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 次回は happy です。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― このメールマガジンは、“まぐまぐ!”を利用して配信されています。 http://www.mag2.com/ 当メールマガジンは、無料でお読みいただけます。 このメールマガジンの登録・解除は、下記のページからお願いします。 http://www.mag2.com/m/0000139181.html バックナンバーは、下記のページのリンクからご覧ください。 http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/words100/index.html もっと難しいものをお読みになりたい方は、『英語の文法と語法』の配信を申 し込んでください。 http://www.mag2.com/m/0000190027.html ∈≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡∋ <(` ) Chick Tack ( ) E-Mail Address : mit_desde1994@ hotmail.com / | 魔笛を観に行こう: http://tatsuku.web.fc2.com/ ∋ ∈ Chick Tack 英語5文型: http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/ 愛知哲仁 の ギリシア哲学への招待状:http://philos.fc2web.com/ ∈≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡∋ メール・アドレスは、コピーして、あて先欄に貼り付けてから、@ と hotmail の間の半角スペースを削除してください。面倒かけます。 ┛ おすすめ英会話・英語教材や無料サービスなどの紹介ページ ┛ http://www5d.biglobe.ne.jp/~chick/books/recommend.html ┛ ┛ ◆あとがき◆ 中3になられた方は〔工場制手工業〕という用語を歴史で習ったと思います。 マニュファクチュア(manufacture)という英語を翻訳したものです。 manu の部分が「手」という意味で、マニュアルというのも「手でやる」とい うのが元来の意味です。 こちらはラテン語から英語に取り入れたもので、たとえばスペイン語やイタリ ア語では、手のことを mano と書きますし、同じラテン語系のフランス語では main とつづります。こちらをさかのぼるとインド・ヨーロッパ祖語に共通の 起源語が存在するようです。 新年度が始まり、そろそろ本格的授業が始まったようなので、数回にわたり、 語源欄で英語の歴史を大まかに記したいと思います。興味がない方は、読まな くても構いません。 発音欄も、中1の方のために、しばらく基本的なことも書こうと思います。 ・・・‥‥……──────────────────────……‥‥・・・ (c) Matsumiya Institute of Thinking 2009 ・・・‥‥……──────────────────────……‥‥・・・ |
寺澤芳雄編集主幹『英語語源辞典』研究社
The AMERICAN HERITAGE dictionary of INDO-EUROPEAN ROOTS second edition