憧れの仙人池〜雲切新道〜水平歩道を行く・・3/6

  1日目:信濃大町=室堂〜(雷鳥沢)〜剣山荘・・・1/6
  2日目: 剣山荘〜真砂沢ヒュッテ〜(仙人新道)〜仙人池ヒュッテ・・・2/6
  3日目: 仙人池ヒュッテ〜仙人温泉小屋〜(雲切新道)〜阿曽原温泉小屋・・・3/6、4/6
  4日目: 阿曽原温泉小屋〜(水平歩道)〜欅平=(トロッコ電車)=宇奈月温泉=新魚津=東京・・・5/6
  おまけ:今回出会った花・・・6/6


3日目: 2008年9月2日(火)・・・・その1
仙人池ヒュッテ〜仙人温泉小屋〜〈雲切新道〉〜阿曽原温泉小屋


仙人池からの裏剣

仙人池ヒュッテ630〜842仙人温泉小屋905〜957尾根頂上〜1113昼食1145〜1318仙人ダム1330〜1415旧道との分岐1420〜1458阿曽原温泉小屋

 夜中に満天の星を見て、裏剣の雄姿を見ることが出来ると確信した。朝食が5時30分からだというのに、4時に起き出して仙人池まで行って見た。黒いゴツゴツした岩峰が、まるで怪獣の背中のように見えた。

 4時45分ごろになると、宿泊者のほとんどが池の周りに集まって夜明けを待っていた。

 5時10分頃から山の色合いが刻々と変化するようになって来た。この地獄のような山が、本当に日本の山だろうかとさえ思ってしまう。昔の立山信仰者が”悪魔が棲む山だから登ってはいけない”と言ったことが分かるような気がする。

 しかし、信仰を抜きにして、アルピニストは登りたくなるに違いない。私も、もし剣岳本峰のようにクサリやハシゴなどで道が整備されていたとしたら、やはり登ってみたいと思う。

 この仙人池の投影が美しい。空の碧さがそのまま水面に投影する。写真を何十枚も撮った。これで、はるばるやって来た甲斐があった。

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 小屋のお姉さんが「朝食の時間ですよ・・・!」と呼びに来た。すでに5時40分を過ぎていた。私はもう充分満足したので、小屋ヘも戻って朝食を頂いた。

 昨日の夕方、雨が降ったので雨露で濡れないように雨具を着て、6時30分に出発。
 いきなり急な坂を下り、ハシゴを2段下ると仙人谷の上流へ降り立つ。そこに池ノ平方面との分岐があり、仙人池ヒュッテの水源があった。私の前を歩いていた若者(昨夜は池ノ平へテントを張ったという)が、その水源で水を飲んでいるのが見えたので、私も飲んで行った。


 ここからは沢ぞいの急斜面を下って行く。
 ヒュッテから35分ほど下ると沢へ出た。石伝いに渡って右岸へ。すぐにクサリとロープの下りとなる。ここを下ると、今度はガレ場のトラバース。誰かのHPに『仙人温泉小屋まではヘッデンで行ける』と書いてあったが、ヘッデンで歩くのはお勧めできない。

 後ろから3人の消防団員が下って来たので、小さな流れの所で1本。アッという間に遠ざかる。彼らは阿曽原温泉小屋へ行って、14時のトロッコ電車に乗って帰るという。とてつもない人達だ。
 対岸の山は陽光を浴び、朝の大気がすがすがしい。

 再び左岸へ徒渉。しかし靴を濡らすことはない。谷にはまだ所々に雪渓が残っていた。
 巻道にはトリカブトが咲いていた。正面に雪渓が横たわる。その雪渓をトラバース。

 途中で雨具を脱ぎ、ふと見ると前方右手に湯煙りが見えた。仙人温泉小屋の源泉だ。小屋は近いと思ったが、なかなか着かない。谷を挟んで源泉を右手に見ながら、ドンドン下ってしまうからだ。

 何でこんなに下るんだろうと思う頃、やっと小屋の前へ着いた。8時42分着。小屋は縦走路より低い位置にあるため、用がないのに立ち入る訳にもいかず、縦走路の日陰で大休止。正面には後立山連峰がバッチリと見えた。

 小屋からは人の声が聞こえて来た。こんな遅くまで登山者がいるとは思えなかったので、管理人やスタッフの声だろうと思っていたが、それは例の消防署員が何か指導をしていたらしい。

 しばらくして消防署員と小屋の人達が出で来たので、小屋の人に正面に見える山は針ノ木岳だろうと思って確認すると、何と唐松岳だという。唐松岳があんなに格好良かったとは知らなかった。まさに驚きだ!

(左の写真:右のピークが唐松岳。左端が旭岳と白馬岳)

 さて、ここからが一昨年(2006年)までの旧道が廃止され、昨年(2007年)から開通した「雲切(くもきり)新道」になる。従来は仙人谷の左岸を阿曽原まで下ったが、雲切新道は右岸の尾根を登ってから仙人ダムまで下ることになる。これによって、従来より1〜2時間余分にかかるそうだ。もっとも従来の道を知らない私にはあまり関係ないが・・・。

いよいよ雲切新道へ!