今年は水温がなかなか下がらず、そのためかヤズの水揚げも例年よりかなり少なめです
そのため、漁協婦人部のヤズ販売も予約に水揚げが追いつかない状況です
ただ釣れるヤズはかなり大きくなってハマチに近くなっているものも多く、
腹の辺りも丸みを帯びて味のほうはかなりいいようです
ただ、年明けから中国電力が上関原発建設のための詳細調査として、
海ではボーリングを60本、さらに地盤を振動させる弾性波探査などを行うとしていて、
このヤズの漁場の一部もその調査範囲に入っています
もちろん祝島の漁師たちは「魚は音や振動に敏感で、
そんなことをしたらますます釣れなくなる」として調査に反対しています
また、10年前の中国電力の環境影響調査時には、
中電が鯛やタチウオの漁場に設置した調査用ブイ(浮き)の綱で操業ができなくなる、
タコツボ漁の漁具の上にブイの重石を置かれるなど、様々な被害が出ましたが、
中電はまったく対応しようとせず、「環境調査の際に影響・被害はなかった」と言っています
季節や場所によって魚が釣れる「アジロ」は限られているので、
別の場所に行けばいくらでも釣れるというわけにもいかず、
近辺の他の漁協と違って「かかり釣り」が主力の祝島の漁師は困っています
先日の県や町への申し入れの回答を見ても、結局具体的な対応は取ってくれそうになく、
場合によっては年明けからの水揚げはさらに悲惨なものになるかもしれません
(撮影 12/9) |