上の写真に写っているのが祝島の木造船
波止場に繋がれているところ
最近の船はFRP製のものが多く、特に立て網や底引き網などをする人たち(若い人が多い)は、ほとんどがFRP製の船を使っている
逆に、昔から漁をしているお年寄りや、かかり釣りなどをしていてスピードの出る船が必要でない人は、木造船が多い(それでも最近はFRP製の船が増えた)
ただ、海に出た場合FRP船は波に対して小刻みに揺れ、木造船は割合ゆったりと揺れるため木造船のほうが船上作業がしやすい
また、夏などはFRP船の方が照り返しが強く、甲板の温度も上昇しやすい
そのため、遊漁のようにお客を乗せて釣るような場合は、木造船のほうが好まれる
あまり関係はないが、祝島の船はよその船と比べてきれいな船が多いとのこと
とくに祝島の木造の船はきちんと手入れがされているものが多く、漁師の船への愛情や愛着、といったものを強く感じられる
木造船とFRP製の船のそれぞれの長所と短所を
簡単にまとめてみると、こうなる
木造船
- まめな手入れが必要だが、きちんと手入れをしてやれば20年以上持ち、見栄えもよい
- 揺れ方がゆったりしている
- ある程度の厚さが必要なのでどうしても重くなり、同じトン数のFRP製のものに比べてスピードが出ない
- 処分するときや、海に沈めて漁礁にするときもFRP製に比べ楽
FRP船
- 手入れが簡単で丈夫。ただし、ある程度の年月が経つとプラスチックが劣化して耐久性が落ちる。また、表面にガラス繊維が浮き出てきて見栄えも悪くなる
- 揺れ方が多少小刻み
- 比重自体は木よりもFRPの方が大きいが、薄く作れるために、同じトン数だと木造船よりも軽く作れる。そのためスピードもFRPの方が速い。(同じエンジンの場合)
- 処分時は専門の業者に頼まなければならず、手間がかかる
それでは、木造船の作成風景を紹介していきます
木造船を造る工程順に並べているので、それぞれの工程をクリックしてください |