『にんげんだもの』『雨の日には雨の中を
風の日には風の中を』etcより
<苔のつぶやき>
* わたしには殆んど陽が当らない
わたしには杉の木や松の木のように高くてカッコいい姿にはなれない
その代わりどんな風が吹いても倒れるということがない
わたしには初めから倒れるだけの高さがないから
* いいですか いくらのろくても かまいませんよ
たいせつなことはね いつでも前をむいて
自分の足で自分の道を歩くことです
* いろいろあるんだな
にんげんだもの
いろいろあるんだよ
いきているんだもん
<ある日の自分へ>
* おまえさんな いま一体何が一番欲しい
あれもこれもじゃだめだよ
いのちがけでほしいものをただ一つに
的をしぼって言ってみな
* ぐちをこぼしてゆくんだね
涙をこぼしてゆくんだね
だれにも気がねはいらぬから
えんりょしなくていいですよ
ぐちをこぼしてゆくがいい
なみだをながしてゆくがいい
* いいことは おかげさま
わるいことは 身から出たさび
* 樹木は風雪の中に他人に見せたくない
自分のあるがままの裸をさらす
ひとことも弁解しないで
* うまれかわり 死にかわり永遠の過去のいのちを
受けついで いま自分の番を生きている
それがあなたの いのちです
それがわたしの いのちです。
*
あとにもさきにもかけがえのない
たったひとつのいのちゆえ
明日知れぬはかないいのちゆえ
きょうのいのちをしずかにおもう
* やりなおしがきかねんだなあ
人生というものは
* その場がきなけりゃ
わからねえ
* 土の中の水道管
高いビルの下の下水
大事なものは表にでない
* 自分の心のどん底が
納得しているかどうか
そこが大事
* 背のびするわたし
卑下するじぶん
どっちもいやだな
* かえりみる
ゆとりなけれど
ともかくも
いのち生かされて
歩みきし道
* どんな仕事でも徹すれば
かならず生きられるものです
* あなたがそこにただいるだけで
その場の空気があかるくなる
あなたがそこにただいるだけで
みんなのこころがやすらぐ
そんなあなたにわたしもなりたい
* よくまわっているほど
コマはしずかなんだな
*
どうもがいてもだめなときがある
ただ手を合わせる以外には方法がない時がある
ほんとうの眼がひらくのはその時だ
* はげしく渦巻きさかんに泡立ち
しかも少しも 濁らない
透明ないのちでありたい
滝壷の水のように
<悔い>
* 感情の高ぶるままに 叱りしが
あの子も こころきずつきたらむ
* 欠点 まるがかえで 信ずる
* アノバチ コノバチ
思い当たるバチがいっぱい
それでもまだ天がわたしを
生かしてくれる
* おてんとうさまのひかりを
いっぱい吸った あったかい
座ぶとんのような人
みつをさんの世界NO6
コーヒーを飲みながら
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