伊豆ドライブの入り口であり、富士山と駿河湾の自然に恵まれた沼津市。
明治20年代から保養地として有名で、かつて沼津御用邸があった。現在
記念公園として整備されている建物は西付属邸と東付属邸が残り、落ち
着いた御殿造りは日本情緒に包まれている。
御殿裏の松林から潮騒と海からの涼風が流れ、日本のリゾート地の歴史
は御用邸から始まったことを体感できる。夏の一日、のんびりと過ごせる
記念公園だ。
静岡県沼津市
西付属邸の門
本邸の正門
昭和20年7月の空襲で本邸は
焼失。貴重な文化財を失った。
東付属邸
昭和天皇の御学問所として開設。
隣は学習院の海水浴場。
戦後、皇室が宿泊することもあった。
沼津御用邸の建設にも、日本に
リゾート地、保養所を導入し、温泉
を広く紹介したベルツ博士が関与
している。ベルツ博士は、日記にも
沼津御用邸の場所は日本で一番
美しい内海と記している。
明治の沼津御用邸近くには、大山
巌、西郷従道、川村純義など薩摩
閥の伯爵別邸が多く、特に川村純
義が御用邸の造営に尽力した。
川村純義、会津戦争で奮戦