旅日記 五日目(11/9) 

   ホーチミン空港

     シェムリアップを発ったのが2030過ぎで、帰りはサンドイッチみたいなのが出た。一緒についている水がまた曲

     者で、かき氷のみぞれみたいな透明パックに密封されており、ストローで表面を突き破るのだが、力いっぱいやると

     中の水が噴出しそうだし、中途半端な力では貫通しない。ヨーグルトみたいにべろっと剥がせたらいいんだけど、そ

     んな気の利いた仕組みにはなってない。結局ちょっとこぼしてしまった。2130過ぎにホーチミン空港着。今度は

     もう「乗り継ぎカウンター」で迷うこともない。そこから今度は0時過ぎまで待たなければならない。大阪のおばち

     ゃんたちは相変わらずしゃべりどおしだけれど、私は特にすることもない。本を読んだり、手帳をつけたりしていた

     が、だんだん眠たくなってきた。

   帰国

     帰りのベトナム航空940便は、日本人のアテンダーが乗務しており、アナウンスも日本語だった。急き込んでたく

     さんビジネスマンが乗っていった割には前のほうはガラガラで、窓側の席も空いていたので移らせてもらった。(

     この期に及んで初めて窓側の席に座る)やがて飛行機は離陸し、ホーチミンの街が遠くなって行く。高空から見下ろ

     すホーチミン市内の夜景はなかなか絶景である。ここでやっと旅の終わりを実感した。深夜に機内食の配給があり、

     食ったのか食ってないのか、寝たのか寝てないのかよく分からないままに、もう雲の上に朝日が差し込んできた。や

     がて雲の中を掻き分けるようにして機体の高度が下がり、脚が出る音がして、0650頃には関空に到着した。同行

     の大阪のおばちゃん二人組みとも空港でお別れ。また会うこともあるだろうか。私は気を遣うことはなかったけど、

     あのおばちゃんたちにとっては難しい相手だったに違いない。単独的で、写真ばっかり撮りまくって、取っ付きにく

     くて…。だったら申し訳なかったな。でもありがとうごさいました。ここでお礼を述べておきます。

     腕時計の時差を修正。思えばあっという間の4日間だった。本当に自分で行ってきたんだろうか。旅路は夢の如し。

     すぐに言葉にはならないけれど、私にとっては大事なことがたくさん詰まった時間であることは間違いない。

   雑記

     京都に帰ったら、すぐに写真の現像と外貨の買取をしてもらった。平日の時間中なんて、なかなか金融機関窓口なん

     て行けないから、家に帰るより先に、窓口へ寄ったのだ。結局30,000円分両替して、257ドルを持っていっ

     たうち、手をつけないで置こうと思っていた100ドル以外は、ほとんど全部使った。手元にはおつりでもらったぼ

     ろぼろの1000リエル札が2枚あるだけである。

     思い出すこと、書ききれなかったこと、たくさんあるけれども、それは敢えて公表するまでもないことも多い。どう

     でもいいようなことばかりなので、この辺で筆を置く。

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   19.12.24