泊船庵史蹟 MONUMENT TO HAKUSEN-AN | |
Muso-Kokushi, a famous Zen Buddhist
priest of Japan, lived here from 1319
until 1323. During this period he
established Hakusen-An ( hermitage )
Kaiin-Futo ( sea sign ). With the
establishment of Yokosuka Iron works
in 1865, much of the local tableland
including Mt. Hakusen was removed.
Beginning in December, 1968, U.S.
Naval. Personnel assisted by Japanese
officials, religious leaders and
history scholars searched for
Hakusen-An. After surveying existing
tableland and researching every known
bit of related information, it was
the unanimous opinion of everyone that
the hermitage and tower were this spot.
Now, in 1970, we Japanese and Americans
erect this memorial to Muso-Kokushi and
Hakusen-An, and as a historical monument
to the past of this area.
Dedicated May 1970 | 日本佛教界の偉大な存在である夢窓國師が
元応元年(一三一九)から元享三年(一三
二三)まで此の地に泊船庵を構え、後方山頂
に海印浮図なる三重塔を建て、五年の長きに
わたって庵居されたことは、多くの史実によ
り明らかである。
慶応元年(一八六五)、ここに横須賀製鉄
所が開設され、明治以後は軍港となり、山も
海もことごとく変貌してしまった。
このたび在日米海軍基地司令部の協力を得
此の付近に残る旧地名(白仙、夢相崎、塔
谷等)を実地調査により、國師の遺蹟はほぼ
この付近と推定するに至った。
ここに日米兩國人相寄り、顕彰の碑を建立
する。
昭和四十五年五月
泊船庵史蹟碑建立委員会 |
ゆかりの華厳塔 KEGON-TO(TOWER) FOUNDED FOR MUSO-KOKUSHI |
時代はぐっと遡って、鎌倉時代、ここに名僧、夢窓國師が泊船庵を建てて住んでいました。 ところで夢窓國師って誰と思ったのは私だけでないと思います。 ウェブを参考にさせていただくと、 まず、僧の尊称は下記の通りだそうです。
大師 | 弘法大師など、朝廷が特に偉大であった僧に死後送った諡号です。 |
国師 | 朝廷から贈られる諡号です。主に禅宗の僧に贈られます。 |
聖人・上人 | 徳の高い僧に対する尊称です。各宗派ごとにルールがあります。 |
三蔵 | 西遊記のモデルの玄奘三蔵など、仏教の教典である経・律・論の全てに通じた人のことです。 |
菩薩 | 本来は仏の道の修行をしている人のことです。 後に仏様に近い存在のことをいうようになりました。 |
禅師 | 禅宗のお坊さんに対する尊称です。 |
行者 | 行者とは行をする者ですが、主として正規に僧として得度していない人をいいます。 「行者」が尊称になっているのは役行者のみです。 |
和尚 | 僧に対する一般的な尊称です。 |
住職 | 寺の責任者の僧です。各宗派ともにそれぞれある一定の修行を経て資格があると 認定された者だけがなることができます。 |
疎石(1275-1351)は鎌倉時代から南北朝時代の僧で、 夢窓・正覚・心宗・普済・玄猷・仏統・大円という7つの国師号を 歴代の天皇から贈られていて、七朝帝師と呼ばれてます。 夢窓は後醍醐天皇から贈られたものです。それだけ名僧だったという事ですね。
夢窓國師を調べると、いろんな土地に出てきます。 建治元年(1275)に伊勢三宅村に生まれ。 甲斐に移って平塩山に修行をはじめる。 京都建仁寺に行き、鎌倉円覚寺に行き、建長寺の首座にのぼる。 奥州松島寺に行き、鎌倉円覚寺戻って、 那須に行き、鎌倉浄智寺に行く。 郷国の甲斐に浄居寺をたて、鎌倉万寿寺に行き、各地を歩きはじめる。 京洛、梁間、阿波、土佐の五台山の吸江庵に行く。 鎌倉戻って、横須賀に泊船庵で5年をすごす。 房総の上総の千町に退耕庵をつくる。 南禅寺に行き、伊勢、熊野、那智へと移動。 鎌倉瑞泉寺をひらき、円覚寺に戻って、故郷に帰る。 ここで鎌倉幕府が滅亡。 西芳寺に石組による枯山水をつくり、 臨川寺をつくり、天龍寺をおこし・・・。 よくよく一所に留まれない方なんですね。
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